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科捜研の女 season19

DATA
2019年4月18日~2020年3月19日放送
放送は終了しました。ご視聴ありがとうございました。

EPISODE GUIDE

第32話 マリコのネイルサロン
2020年2月27日放送

保険外交員の女性・朝吹樹里(演・佐藤乃莉)の刺殺体が京都市内の自宅で発見された。
樹里は両手の爪に真っ赤なマニキュアをしていた。
室内にあったタウン誌のネイルサロンの紹介ページが開かれたままだったことから、
マリコ(演・沢口靖子)はそのネイルサロンの主・篠宮佐和(演・佐藤江梨子)の元を訪れる。
佐和の爪の「ネイルストーン」を見て何かに気付いたマリコは、
佐和のネイルをそっくりそのまま自爪に施してもらい、
科捜研に帰って鑑定する。
一方、土門刑事(演・内藤剛志)の捜査により、
被害者の樹里が旧友の佐和の過去をネタに金を脅し取ろうとしていたことが判明。
佐和は事件について何らかの事情を知っていると考えられた。
ネイリストの佐和によって「爪に隠された秘密」を明らかにするため、
マリコは科捜研のメンバー4人の40本の手指の爪を使い、マニキュア塗布実験を開始する!
 
 
脚本 森山あけみ
 
監督 濱龍也

ゲスト

佐藤江梨子
藤田弓子
広岡由里子
佐藤乃莉
植木祥平
島居香奈
田辺ひと心
木村湖音
朝井千景

ほか



(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)

みどころ

服→春服ほしい
髪→今度パーマかけよ
爪→ネイルするとテンションあがるなー

というふうに、
忙しい毎日、ちょっとした「おしゃれ」が日々の癒しになっているという人も、
少なくないのではないでしょうか。

でも、マリコの場合、

服→繊維片データベースと照合して!
髪→毛根鞘がついていればDNAが採取できるわ!
爪→犯人の皮膚片が挟まっているかもしれない!

往々にしてこんな具合です。

ただ、今回のお話では、そんなマリコの「爪観」が少し変わります。
現場に落ちていた「ネイルストーン」を追って、
今まで知らなかった「ネイルアート」の世界を垣間見ることになるのです。

さて、その水先案内人となるのが、佐藤江梨子さん演じるネイリスト、佐和。
佐和のネイルサロンは、「シニア女子歓迎」のお店です。
60歳以上のお客さんには優待割引があり、
これまでネイルに縁のなかったマダムたちが、気軽に足を運ぶ場所になりました。
佐和の気さくな人柄のおかげで、お客さん同士の交流も広がって、
ネイルサロンはいつしかおしゃべりを楽しむ「社交場」に。
そこで思わぬドラマが生まれていくのですが――

そして、ひそかな見どころのひとつが、とある理由でフィーチャーされる、
風間トオルさん、斉藤暁さん、石井一彰さん、お三方の素敵な「指先」。
ほかにも、色々な人物の爪が描かれていきます。
綺麗な爪、汚れた爪、魅力的な爪、悪い爪。
指先は、その人の「生き方」なのかもしれません。

(文責・東映プロデューサー 中尾亜由子)



【マリコの衝撃的ワンカット】

マリコ、ネイルにハマる!?

↑上の「みどころ」にもある通り、今回、科学者マリコが「ネイル」に目覚めます!
……もちろん、彼女なりの仕方で。
佐和のネイルを見たマリコは、
「それと同じものをお願いします!」「いえ、それがいいんです!」
と佐和もやや引く押しの強さ(そりゃあ早月先生じゃなければひとたまりもないはずです)で、
10本の指にネイルを施してもらい、帰所します。
「ネイルの魔法」が今回のテーマですが、
科学鑑定の魔術師(!?!?)マリコによって、
魔法使いの弟子たちのように科捜研メンバーがあたふたと翻弄される姿、
今回も必見です!

(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)





第31話 こぼれ話

科捜研の女season19 第31話、いかがでしたでしょうか。
科学と哲学という異分野を「草木染め」というテーマで彩った脚本・岩下さんの今回のストーリー展開は、いつもながらに流麗で、いつも以上にグッとくるものがありましたね。
桜の花咲く春の頃から始まった「科捜研の女season19」ですが、季節は巡り、また新たな春を待つ時季となりました。

カメラマンさんの台本が桜で溢れていたので
思わずパシャリ(笑)

岩下脚本の好きなところは多々ありますが、個人的には、被害者に寄り添う描き方をされているのが印象的だなといつも感じています。同情や共感とはまた違った被害者へのアプローチと、それに対するマリコさんをはじめとした科捜研メンバーや刑事たちの一挙手一投足にいつも注目しながら台本を読ませていただいています。

今回の被害者は草木染めの職人・後藤秀春。演じてくださったのは、春田純一さんです。アクション物から文芸作品まであらゆるジャンルで多くの役を演じてこられた春田さんだからこそ、積年の葛藤や職人としての試行錯誤を存分に表現してくださったように感じます。追い詰められた人間の苦しみ、それでもなお必死で生きようとする踠き、逃げずに立ち向かう気概、震動するメンタルの端々に狂おしさが見て取れました。

19年前、ある罪の下で出会った少年・川上夏夫(演・南岐佐)に、ブドウの皮で染めた手拭いを作って見せた後藤の表情はとても輝いており、次はピンク色がいい!と言う夏夫もまたイキイキとしていました。
ピンク色や、レースやリボンなど、かわいいものが大好きな夏夫。しかし父親にはそのことを内緒にしているのだと後藤に打ち明けます。ランドセルの色ひとつ取っても、今でこそ自分の好きな色を選択できるようですが、一昔前までは赤か黒で、多くの場合、男の子は黒・女の子は赤というのが当たり前のように決まっていましたよね。。。

色というのは不思議なもので、その人のパーソナリティを如実に表す指標のひとつかもしれません。帰属意識や役割意識を持たせる効果はもちろんのこと、趣味嗜好といった感覚的な部分にも触れるため、その人自身の“カラー”として他者からの評価基準にもなり得ます。
ジェンダーやフェミニズムなどについて盛んな議論がおこなわれるようになった現代であるとは言え、まだまだ性差の壁は高くてブ厚く、われわれの生活に重くのしかかっているようにも思えます。夏夫少年もそんな圧迫を身をもって感じながら大人になっていった男の子の一人だったのかも知れません。

色は、記憶も呼び起こすのでしょうか。
謎の誘拐事件から20年近くが経ち、今や立派に成長し古着屋の店長として働く川上夏夫(演・赤楚衛二)は、送られてきた草木染めのブドウ色の布を見てフラッシュバックを起こします。当時、警察が取り合ってくれなかった事件を今こそ問い質そうと、マリコたち科捜研も臨場する現場の立入禁止テープにブドウ色の布を巻いて去りますが、奇しくもその現場に遺棄されていたのは、後藤秀春の遺体だったのです。
「仮面ライダービルド」では主人公・桐生戦兎のバディとなる仮面ライダークローズ・万丈龍我も演じた赤楚さんですが、特撮作品の大先輩でもある春田純一さんとの映像的共演には心躍るものがありました!

大手繊維会社の社長である川上幸之助(演・堀内正美)の息子として、裕福ながらも厳しい父親の管理下で不自由と共に育ってきた反動からか、自身は父とは違う形でファッションにアプローチしようと、ビンテージという職人たちの工芸に、現代のトレンドを取り入れていく古着屋というスタイルを取る役どころでしたが、明るく、そしてチャラい見た目に比して、精神的な軸や自分の好きなものに対する信念をしっかりと持っている夏夫というキャラクターは、まさに赤楚さんにぴったりだったのではないでしょうか。

古着屋を訪れたマリコさんのファッションチェックをしたのち府警に行き、土門刑事とマリコさんと会話をするうちに被害者・後藤秀春と自身との繋がりに当惑していく夏夫。何が何だかわからず慌てふためく夏夫を見つめるマリコさんと土門刑事でしたが、実は混乱するお芝居は赤楚さんのアドリブで、カメラテストの際にはその演技に沢口さんがツボってしまい、真剣なシーンながらも笑いが零れるという和やかな現場になりました(笑)

夏夫の父・川上幸之助を演じてくださったのは堀内正美さんです。時代劇を始め数々の作品に出演し、第一線で活躍し続けている堀内さんも、春田さんと同様、赤楚さんにとっては特撮作品の大先輩!ラストシーンでの親子の邂逅に際しては、涙を堪える夏夫を見守る父・幸之助の、初めて見せる温かな眼差しがとても印象的でした。。。

後藤秀春の妻で、夫と同様草木染めの染色家である後藤紅子を演じてくださったのは、東ちづるさんです!美しく聡明ですが、失踪した夫を思い続けている陰の一面も持ち合わせたキャラクターであり、「草木染め」という今回のテーマを体現するストーリーテラーの一人でもありましたが、東さんのような豪華キャストに演じていただくことでドラマ全体がぐっと引き締まったような印象がありました。
いつも感心させられてしまう濱監督の季節を切り取る演出技術が際立った今回、夫・秀春との最後の対面となった雪のシーンも、短いながら、東さん演じる紅子の素敵な魅力が感じられました。

素材や媒染などによって変わる草木染めの「色彩」が鍵を握ることになった今回のお話でしたが、ある科学者とある哲学者の出会いもまたユニークな化学反応を起こしていましたね(笑)

ニーチェと呼ばれるその人は、どんなバックボーンを背負い、何の因果があって路上で暮らしているのか定かではありませんが、たしかにその生き方には哲学が感じられ、風変りではあるもののユーモアに富み理知的で、とにかく愉快なキャラクターでした。演じてくださったのは越村友一さん。ちなみに第27話「マリコの動画チャンネル」を担当した宗野監督の映画「FAKE PLASTIC PLANET」(2020年2月7日公開)にも出演しています。
マリコさんのピンク色の鑑定によって掬い上げた後藤秀春の思いと、川上夏夫の中から汲み上げた彼自身の個性という色。事件解決の折、春風の吹く公園でニーチェは呟くのでした。

 
「生きとし生けるものが内に秘めた、真の色彩……
 それは、目を閉じて初めて感じられることもある」
 


さて、次回は第32話。一説によれば、おしゃれは身体の末端に宿るそうです。今回は手足の先にある「爪」のおしゃれがテーマ!身だしなみを整えるだけで、何だか頑張れそうな日ってありますよね。いくつになってもおしゃれのパワーは偉大です。。綺麗なネイルに隠された女たちの秘密とは!?ぜひ、ご視聴ください!!



◎おしらせ

「科捜研の女season19」大千穐楽!!最終回スペシャル・プレミア試写会開催決定!!

テレビ朝日開局60周年記念として絶賛通年放送中の「科捜研の女season19」もいよいよクライマックス!
1年間の放送を締めくくる最終回を迎えるにあたり、いつもご覧くださるみなさまへの感謝を込めまして、
なんと!TOHOシネマズ六本木ヒルズにてプレミア試写会を開催させていただくことが決定致しました!!

撮影は、初日からの雪にも負けず、途中途中に降る雪にも負けず(笑)、現在も快調に進んでおります!
映画館の大きなスクリーンで上映される最終回スペシャル、いったいどんな展開になるのか気になりますね!
試写会当日にはわれらが主演・沢口靖子さんのトークイベントも予定されており、どんなお話が聞けるのかも楽しみです!

詳しい日程や時間、会場の情報、募集要項と応募方法などは、テレビ朝日公式サイト(下記URL)をご覧ください!

【「科捜研の女」シリーズ20周年 最終回スぺシャル・プレミア試写会&トークイベント】
観覧募集|ニュース|木曜ミステリー 科捜研の女|テレビ朝日
https://www.tv-asahi.co.jp/kasouken19/news/0028/

日程:2020年3月16日(月)

時間:9時45分 集合
   13時30分 終了予定
※スケジュールの変更および、終了時刻の延長となる場合があります。

場所:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ
〒106-0032
東京都港区六本木6-10-2 六本木ヒルズけやき坂コンプレックス内

応募:締め切りは2020年3月2日(月)23時59分です!
   是非、お早めにご応募ください!!

(文責・東映プロデューサー補 山﨑 雅人)

PAST EPISODE 過去のエピソード

INFORMATION 番組情報

CAST
榊󠄀マリコ ……… 沢口靖子

土門 薫 ……… 内藤剛志

風丘早月 ……… 若村麻由美

宇佐見裕也 …… 風間トオル

藤倉甚一 ……… 金田明夫

日野和正 ……… 斉藤 暁

佐伯志信 ……… 西田 健

橋口呂太 ……… 渡部 秀

涌田亜美 ……… 山本ひかる

蒲原勇樹 ……… 石井一彰

STAFF
【ゼネラルプロデューサー】関 拓也(テレビ朝日)

【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日) 中尾亜由子(東映) 谷中寿成(東映)
【プロデューサー補】山﨑雅人(東映)

【脚 本】戸田山雅司 櫻井武晴 ほか

【音 楽】川井憲次

【監 督】森本浩史 田﨑竜太 ほか

【制 作】テレビ朝日 東映

LINK テレビ朝日公式サイト

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