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科捜研の女 season19

DATA
2019年4月18日~2020年3月19日放送
放送は終了しました。ご視聴ありがとうございました。

EPISODE GUIDE

第15話 女神のぬか漬け
2019年8月29日放送

「ぬか漬けの女神」――そう呼ばれる漬け物のカリスマ・森本雪絵(演・森口瑤子)の夫で、
会社社長の森本純一(演・戸井勝海)が、社長室で撲殺されているのが発見された。
解剖医・風丘早月(演・若村麻由美)の解剖や、橋口呂太(演・渡部秀)の鑑定によって、
凶器が直径約14cm大の円形の物体だということが明らかになる。
一方、雪絵と純一は別居中だったという証言を基に、
マリコ(演・沢口靖子)は雪絵が起居する京都市郊外・大原の古民家を訪ねる。
雪絵は不敵にもマリコ、そして取調べに当たる土門刑事(演・内藤剛志)らに、
自慢のぬか漬けを味見するよう勧めるのだった。
事件の真相はぬか漬けだけが知っている!?
科捜研の女VS.「ぬか漬けの達人」編、開幕。
 

脚本  岡崎由紀子
 
監督  田﨑竜太

ゲスト

森口瑤子
少路勇介
仲村瑠璃亜
戸井勝海
武野功雄
坂ノ上茜
宇谷玲
星野美恵子
ほか

(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)



みどころ

今夜は、ちょっとご飯を多めに炊いてください。
森口瑤子さん演じる「ぬか漬けの女神」は、
義母から受け継いだ古い「ぬか床」で、ぬか漬けを作っています。
でも、漬けるのはきゅうりなどのスタンダードなものばかりではなく、
ズッキーニ、プチトマト、オクラ、玉ねぎ、豚肉、チーズなど!
ちょっと斬新なラインナップです。
「これは意外とアリかも?」などと味を想像しながら見ていると、
ご飯がすすんでしまう、かもしれません(!)
さらに、ある「定番肉料理」に「ぬか」を使うという珍しいレシピも登場。
ぬかって、奥が深いです。

そしてぬか漬けは、とても科学的な食べ物でもあります。
ぬか床にはたくさんの微生物が棲んでいます。
混ぜる人の手についている菌もあいまって、
複雑な味わいが醸成されていくようです。
「微生物が育っていく」「個人によって菌の組成が変わる」
そんな科学的に"アツい"ものを、我らがマリコさんが放っておくわけはありません!

マリコmeetsぬか漬け。
そして、ぬか漬けをめぐる男と女のメロドラマ。
脚本を書いてくださったのは、岡崎由紀子さんです。
明るくユーモアのあるセリフまわしでありながら、
そこに「生活感」と「人生観」がふっと滲むのが、とても魅力的。
個人的には「警視庁捜査一課9係」で大変お世話になった脚本家さんで、
「特捜9」シリーズや「おかしな刑事」シリーズなど、
東映としては非常によくご一緒させていただいております。
ですが、「科捜研の女」を書いていただくのは初めて。
「こんなふうにマリコをチャーミングに描くんだ」
「呂太くんのこういうシーンって新鮮」
など、新しい発見がたくさんありました。

20年という長い歴史のある「科捜研の女」のぬか床に、
新しい食材を漬けてみる。
その味を、みなさまにご賞味いただけたら幸いです。

(文責・東映プロデューサー 中尾亜由子)



【マリコの衝撃的ワンカット】

マリコのぬか漬け日記

ぬか漬け。
色とりどりの野菜を目で楽しみ、
独特の香気を鼻で感じ、
最後は舌で味わうことができる。
野菜のひとかけに工夫が詰まった食品です。
が、マリコの着眼点はそこではありません。
マリコを魅了するのは、ぬかを発酵させる「菌」です!?
8月某日。突如、マリコのぬか漬けライフが始まります。
ぬか床と散歩に出かけ、菌の増殖をうっとりと観察する……
ぬか漬けの達人と出逢ったことで、自身の中の何かに火がついてしまったマリコ。
手塩にかけたマリコのぬか床からいったい何が出てくるのか、皆様の名推理で解き明かしてください!

(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)



第14話 こぼれ話

科捜研の女season19 第14話、いかがでしたでしょうか。。。
死んだ後に遺したくない秘密、みなさんにはありますか? 私にはあります。もちろん、秘密ですが。

「私には、お墓まで持って行くような秘密はなかった」とはマリコさんの台詞で、生前予約のプラン表を前に頭を抱えていたのは、あまりにも隠し事がなかったからだったのでしょうか。夜を徹してまで書き出した書類の内容は、副葬品に鑑定道具!ALSライトに白手袋、ルーペ、さらにはサーモグラフィカメラまで(笑)

ストーリー上は使わない他のページも
沢口さんに書いていただきました。
いつもながら、綺麗な字ですよね。。。

さて、〇〇の女シリーズ、今回の相手は「葬儀社の女」でした。常に黒い喪服を纏っている神城葬儀社の社長・神城峰子を演じてくださったのは中島ひろ子さん。
劇中の暗く怪しげな雰囲気とは裏腹に、常に陽気で明るい中島さん。現場でもとても気さくで、峰子のことを大事に、そして何より楽しんで演じてくださいました。
撮影初日、月夜の瀬田家で忍者のように動く中島さんを見て、「秘密屋」と呼ばれる彼女自身こそ何かしらの秘密を持っているのであろうキャラクターとして神城峰子という人物を体現しているな、と感じさせてもらいました。
 
伊丹十三監督の映画「お葬式」では、葬儀を迎える家族や親族たちのドタバタが続々と畳み掛けられていきますが、西片監督も自身の経験も踏まえながら、そうしたコメディ的な要素も随所に織り込んでいこうと演出されたそうです。
瀬田一郎(演・鶴田忍)の「予約された死」をきっかけに、瀬田家には懐疑の波紋が広がりますが、その荒波に翻弄される面々もまた濃く際立ち、コメディ活劇に良いリズムを与えてくれたのではないでしょうか。

瀬田一郎の妻・春子(演・梅沢昌代)、息子夫婦の彰(演・阪東浩考)と弥生(演・西村亜矢子)、孫の和真(演・大地伸永)、瀬田家通いの家政婦・加藤佐奈(演・飯島順子)ら遺された家族は、故人を悼みつつもその為人を疑ってしまうというややこしい境遇に苛まれますが、その複雑怪奇な状況だからこそ、ちょっとしたことで感情的になり、ほっとした瞬間には笑顔がこぼれてしまうんですよね。

鶴田さんが演じてくださった瀬田一郎、他人を寄せつけない厳格な医師という世間からの人物像とは裏腹に、ラジオ番組にネタを投稿していたり、離れの庭を改造して家を忍者屋敷にする計画を立てていたりと遊び心溢れる人物でしたね。

親子になっているの、気づきましたか?
ここも、家族なんですね。
美術さんの粋な遊び心!

実際の鶴田さんは、たいへん陽気で明るく、撮影初日からスタッフのハートを掴んでおりました。死体役で座敷に寝転びながら「おい、俺の家族!何をそっちでコソコソ喋ってるんだ!」と笑いながら呼び掛けたり、解剖室のシーン(美女に解剖される名物シーンなので、役者さん界隈では密かにこのシーンを熱望する声も多いという噂も…)では気合いの入った真っ赤なふんどし姿で登場してくれたりと、常に現場の笑いをリードしてくださいました。死体の役や遺影の役を演じると寿命が伸びるというのは映像業界の小さな謂れですが、鶴田さんのお元気な姿をこれからもずっと見ていたいなと思いました。
ナイター撮影がちょうどストロベリームーン(6月の満月)だったときがあり、撮影終了後に幻想的な月明かりの中、春子役の梅沢昌代さんと並んで帰られる姿はまるで本物の夫婦のようでした。一郎と春子もあんな風に歩いてきたんだろうなあ、と。

月と言えば・・・

「月にかわっておしおきよ」の決め台詞でおなじみのセーラームーンこと月野うさぎや、「ワンピース」、「新世紀ヱヴァンゲリヲン」など弊社としてはたいへんお世話になっている作品でご活躍されている声優・三石琴乃さんが、女優としてテレビドラマには初めてご出演くださいました!

「カレンの華麗なるお仕置き」という劇中のラジオ番組でパーソナリティーを務める日向寺カレンという役でご登場いただきました!「普段は柔和だが、仕事(ラジオ)のときはサービス精神で女王様のように強い性格になる」というキャラクター設計をさせていただき、三石さんご本人もポスター撮りからお芝居まで楽しそうに演じてくださいました!スタッフにも三石さんファンは多く、ラジオブースのシーン撮影もたいへんに盛り上がりました!

赤いラバーバンドが素敵だったので
小道具さんにお願いして1つお借りし、
撮影期間中はしもべリスナーになってました(笑)

さて、次回は第15話!ぬか漬けの女神が登場します!脚本は科捜研初参加の岡崎由紀子さん。芯のあるミステリーラインの中に、人を想うやさしさやぬくもりが感じられるお話になっています。マリコもハマった「ぬか床の小宇宙」に潜む無限の可能性を、ぜひご賞味ください!!



おしらせ

【速報】祝!宗野賢一監督作品が「マドリード国際映画祭2019最優秀外国語映画主演女優賞を獲得!!

「科捜研の女」演出部スタッフの宗野賢一さん脚本・監督作品『フェイクプラスティックプラネット』が、スペインで開催された「マドリード国際映画祭2019」で上映され、最優秀外国語映画主演女優賞を獲得する快挙を成し遂げました!(現地時間:8月17日)
主演は「科捜研の女シーズン12」 の4・5話(権藤刑事殉職編)で成尾蒼役も演じられた山谷花純さん。科捜研出演当時からその表情の豊かさに注目していた宗野監督、先見の明が今回の受賞に繋がりました!

 
 
宗野監督と言えばシーズン17までは科学捜査や実験シーンの演出をメインに務めるシリーズ助監督をされていた演出部のホープです。入念な準備と確実な現場指揮で各部署からの信頼も厚く、科捜研シリーズ以外の作品でもご活躍されています。風貌に似合わず腰が低く人当たりの良い、東映京都の名物スタッフでもある宗野監督、受賞に際しては撮影所の多くの方から祝福を浴びました。

宗野監督からのコメント
“山谷さんとの出会いは遡ること約7年、「科捜研の女」第12シーズンの権藤刑事の妹役として山谷さんが出演されていた回に、僕は助監督として参加していました。その時、撮影現場で目にした山谷さんのお芝居の感情表現の豊かさがずっと印象に残っていました。それから5年近くが経ち、「フェイクプラスティックプラネット」の脚本を書き上げた頃、ふと立ち寄ったコンビニに置いてあった雑誌の表紙に山谷さんがいました。それを見て、複雑な感情表現が求められる主人公シホを演じられるのは山谷さんしかいないと感じ、すぐにオファーをさせていただきました。撮影初日、モニターに映る山谷さん演じるシホを見た時の、あのピタリとハマった感覚は今でも忘れられません。せりふがない場面でも目を見ているだけで、表情だけで、ストーリーを進められる、そんなすばらしい女優を主演に迎えられ、賞を受賞することができ、今は達成感でいっぱいです。 この映画の脚本を書きながら「科捜研の女」のシリーズ助監督を52話分担当し、それで貯めたお金を制作費として使って撮影をしました。そう考えると「科捜研の女」と「フェイクプラスティックプラネット」はずいぶん前から繋がっていたんだなと思います。”

(文責・東映プロデューサー補 山﨑雅人)

PAST EPISODE 過去のエピソード

INFORMATION 番組情報

CAST
榊󠄀マリコ ……… 沢口靖子

土門 薫 ……… 内藤剛志

風丘早月 ……… 若村麻由美

宇佐見裕也 …… 風間トオル

藤倉甚一 ……… 金田明夫

日野和正 ……… 斉藤 暁

佐伯志信 ……… 西田 健

橋口呂太 ……… 渡部 秀

涌田亜美 ……… 山本ひかる

蒲原勇樹 ……… 石井一彰

STAFF
【ゼネラルプロデューサー】関 拓也(テレビ朝日)

【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日) 中尾亜由子(東映) 谷中寿成(東映)
【プロデューサー補】山﨑雅人(東映)

【脚 本】戸田山雅司 櫻井武晴 ほか

【音 楽】川井憲次

【監 督】森本浩史 田﨑竜太 ほか

【制 作】テレビ朝日 東映

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