TV

科捜研の女 17

DATA
2017年10月19日~2018年3月22日放送
放送は終了しました。ご視聴ありがとうございました。

EPISODE GUIDE

第16話 パパのタコ
2018年3月8日放送

あらすじ

人気アパレルブランド「マコトタケダ」の店内で、ブランドの創設者でありデザイナーの武田誠(演・山口馬木也)の遺体が発見された。
マリコ(演・沢口靖子)は、遺体の手のひらについた「噛み跡」が気になる。
なにかの動物にでも噛まれたのだろうか。
さらに被害者の血液からは、フグなどに含まれる猛毒「テトロドトキシン」が発見される。
現場には少量の「人工海水」がこぼれていた。
何者かが「テトロドトキシン」を持つ海洋生物を用いて、被害者を殺害したのではないか。

マリコは、「海洋生物マニア」山口健一(演・橋本じゅん)の営む熱帯魚ショップを訪れる。
山口の元妻(演・舟木幸)は武田と再婚し、
愛娘・美波(演・吉田まどか)は、あたらしい父親である武田のもとへ行ってしまった。
要するに山口は、妻と娘を武田に奪われたのだ。
熱帯魚ショップであれば、「テトロドトキシン」を持つ生き物がいてもおかしくない。
海洋生物に対する愛を饒舌に語る山口だったが、猛毒生物に関しては「入荷していない」の一点張りだった。

一方、土門刑事(演・内藤剛志)は、美波の部屋にあった、青と赤の奇妙な絵画が気になっていた。「怒りと悲しみ」を描いたものだという。
さらに美波の部屋にも、「山口にもらった」という、いくつかの魚がいた。
水面下でうごめく家族の愛憎。そして消えた猛毒生物。
はたしてマリコたちは、テトロドトキシンを持つ「凶器」を見つけることができるのだろうか?
 
 
脚本 下 亜友美

監督 森本浩史


ゲスト 橋本じゅん
    山口馬木也
    吉田まどか
    舟木幸
    渡辺江里子(阿佐ヶ谷姉妹)
    杉山裕之(我が家)
    ほか



みどころ

熟成肉と一緒に吊るして凍死させたり、
アロマキャンドルを炭のオブジェの上に落下させて一酸化炭素中毒を起こさせたり、
今シーズンもずいぶんユニークな殺人方法が出てきましたが、
今回もまたちょっと変わっています。
凶器はなんと猛毒海洋生物?
被害者の手には動物の噛み痕があり、血中からは猛毒「テトロドトキシン」が検出されるのです。
そんな物騒な導入で、今回は皆さまをめくるめく海洋生物の世界へいざないます。
 
色鮮やかな熱帯魚、銀色のイワシの群れ、神秘的なエイに愛嬌のあるタコやエビ・・・
猛毒を持つ「凶器」の正体を探さなければいけないのですが、次々と映し出される海洋生物たちは、見ているだけでもどこか心癒されるものがあります。
彼らを「ベイビー」と呼んで自分の子供のように溺愛しているのが、今回のゲストである熱帯魚ショップの店長、山口(演・橋本じゅん)です。
魚たちの特徴を熟知している彼は、まさに「海洋生物マニア」。
マリコとの奇妙な掛け合いは見ものです。
いつにも増して前のめりに捜査にあたるマリコの姿を、山口はある「魚」に例えます。
たしかに言われてみれば、特徴がぴったり。
どんな魚かは見てのお楽しみですが、こんなふうに、海の生き物たちに関する豆知識が会話から映像からこぼれ出すのも今回の見どころです。
 
そして「科学捜査マニア」マリコの勢いも、とまりません。
クライマックスでは、ユニークな鑑定を繰り広げます。
いわば、「開いてみましょうね」スペシャルバージョン。
どうかお見逃しなく。
 
それにしてもカラフルな一本です。
水槽の中の色とりどりの魚たちはもちろん、
殺害されたファッションデザイナーの武田(演・山口馬木也)がデザインする洋服は、
植物をモチーフにしているだけあって、柄が大胆で鮮やか。
その武田の娘(山口の娘でもあります)、美波(演・吉田まどか)は美大生。
青、赤、黄色。キャンバスの中に色が飛び交います。
そして、大家さんの役で阿佐ヶ谷姉妹の「姉」こと渡辺江里子さんが出演してくださいました。
もちろん、エプロンの色はピンク!
 
色とりどりの絵の具が少しずつ混じりあうように物語は進みます。
時にぎょっとするような毒々しさを放つ色が現れたり、
不意に生まれた新しい色の美しさに息を飲んだり。
 
みなさまも、好きな色を見つけて、楽しんでいただけたら幸いです。



【マリコの衝撃的ワンカット】

熱帯魚ショップで、フグの水槽を観察するマリコ。
水槽には、「魚の気持ちになってお世話しよう」と書いてあるではありませんか。
魚の気持になる→フグの気持になる→フグの顔マネをしてみよう
という、常人にはなかなかたどり着けない思考回路を経たであろうマリコが、
とんでもなく可愛いワンカットを叩き出しました。

名付けて、「フグマリコ」

フグさながら、ぷぅーーっと頬を膨らませたマリコさん、破壊力抜群の可愛らしさです。
そしてやっぱり、変な人です。
真剣に何回も何回も頬を膨らませ直しながら、水槽越しにフグと戯れています。
「猛毒テトロドトキシンを持っているのかしら」
そんな心中とは裏腹に、天真爛漫なマリコの「フグ顔」。
きっとあなたも虜になるはずです。

(文責・中尾亜由子)

第15話 こぼれ話

15話は、「見当たり捜査」の回でした。
脚本家の岩下悠子さんから見当たり捜査を題材に、というご提案があってから、
知られざる見当たり捜査の世界を「科捜研の女」で描いていくために、
元大阪府警の警部で「見当たりの神」と呼ばれていた森本等さんに全面的に協力していただきました。
台本づくりの段階から、森本さんには取材を行い、その後も細かいセリフの言い回しや、
なんと捜査に使う小道具のチェックに至るまで…!
見当たり捜査に関わる全てにおいて、森本さんに協力していただいたのです。
今回のこぼれ話は、そんな「見当たりの神」のお話です。

↑写真は、森本さんが京都府警屋上のシーンに見学に来てくださったときのもの。
森本さんをモデルとした桃井刑事を演じてくださった、石丸謙二郎さんとともにパシャり!


「見当たりの神」に聞き込み!

去年4月に、大阪府警を定年退職されていた森本等さん。
今回見当たり捜査のお話をするならば、
やはり各局の番組で「見当たりの神」として何度も取り上げられていた
森本さんにどうしても会いたい!
そしてこれは岩下さんの強い希望でもありました。
そこで、この業界にいる特権を存分に利用して、
過去に森本さんの特集を行ったとあるテレビ局の記者さんにつないでもらい、
森本さんとコンタクトを取らせていただくことに成功!
まずは、脚本家・岩下悠子さんと西片監督と一緒に森本さんに取材に行く。
それが最大のミッションだったのです。
 
まずは電話口で快く取材を受けていただいた森本さん。
日時を決めて、いざ待ち合わせは大阪のとある駅で、となったのですが・・・
私が一人で駅の改札に森本さんを迎えに行った際にふと気づきました。
 
「これ、待ち合わせじゃない!見当たりや!」
私は森本さんのお顔をよく知っています。
15話のためにテレビのドキュメンタリーで繰り返し見ていた「見当たり捜査の神」のお顔を忘れるはずがありません。
だけど、森本さんは当然私の顔を知りません。
改札から溢れ出るたくさんの人がいる中で、私がまず森本さんを探し出さねば、
取材をすることさえ叶わないわけです。
「見当たり捜査の神」を私が見当たりする、という逆転の状況に燃えながら
目をこらすこと1分ほど。
一際オーラを放っている人が!
割と、すぐに気づきました(笑)
それもそのはずですね、私は指名手配犯の写真1枚しか見ることの出来ない見当たり捜査とは違い、
動く森本さん(しかも1年以内の)の動画を何度もみているわけですから。
 
ただ、会いたかった人に会えた瞬間の
「頭じゃなくて体にどーんとくる」感覚を、少し体験させていただくことができました。
森本さんの第一印象は眼光の鋭さ。
やはり現役時代そのままに、指名手配犯を見逃さず捕え続けた強い眼差しを持っていらっしゃいました。
けれど、話すととっても気さくでチャーミングな方で、
待ち合わせた直後から、サービス精神満点でたくさんのお話を聞かせてくださいました。
緊張が、一気にほぐれます…!
 
森本さんは事前にお送りしていた岩下さんの台本第一稿をすでに読み込んでくださっていて、
岩下さんと合流した途端、
しきりに「なんでこんなに俺のことが分かるんや!」と森本さん。
桃井刑事の生き様や捜査への姿勢が、すでに森本さんそのものだったのだそう。
ドキュメンタリーなどを見て、岩下さんはすでに森本さんをモデルにしながら
桃井刑事のキャラクターを作ってくださっていたわけですが、
森本さんご本人がここまで驚かれるとは、さすがです。
 
取材では、見当たり捜査についての詳しい捜査方法を聞きました。
例えば、


●指名手配犯を見つけたら、まずはフルネームで声をかける。

普段、街中で突然フルネームで声をかけられる機会なんてそうありませんよね。
声をかけられた指名手配犯は、驚いて思わずビクっと体を震わせてしまうんだそうです。その反応で確信を強められるんだとか。
これは、岩下さんが台本にも反映してくださいました。
(「おう、山田隆一」と桃井が声をかける冒頭のシーンです)


●見つけたらまず体が動く

桃井刑事もセリフにもなっていましたが、
指名手配犯を見つけたとき、頭でわかるというよりは、まず「ドーンと体にくる」ことが多いんだそう。
そしてまず体が動き、後からその人の名前と事件の詳細が頭に浮かんでくる。
例えば、街中で小学校の時同じクラスにいた人を見かけて、
名前は思い出せないし、どこで一緒だった人か分からないけど、ただ自分はあの人を知っている!
と突然体が反応する感覚は皆あるんじゃないですか、と森本さんは言っていましたが、
それに近い感覚なんだそうです。
見当たり捜査の新人は、このドーンとくる感覚の直後、震えだす人もいるそう。
この後必ず捕まえなければいけないという緊張感、毎日探し続けた人がついに目の前に現れた驚きと喜び。
そういったものが一緒くたになって、震えてしまうんだとか。


●基本的に見当たりは、1箇所にとどまって行う。

見当たり捜査側が動き回っていては、すれ違ってしまう可能性も高いため、
まずは目星をつけた1箇所にとどまって、目をこらしつづけるのだそうです。
(桃井刑事も同じ駅の同じ場所に毎日とどまって見当たりを続けていましたね!
科捜研が導入した新しい顔認証システムへの対抗意識でもありますが、
一箇所にとどまる、は森本さんの取材を元にした設定でもありました)


●街に溶け込む格好をする

普段の森本さんは、とってもおしゃれ。
取材の時なども、ヴィヴィアンウェストウッドなどの可愛いネクタイをされていて、とてもハイセンスなのですが、
見当たりの時はあえて街に溶け込む格好をするそうです。
それもそのはず、見当たり捜査員が指名手配犯側から気づかれすぎてはよくありません。
西片監督はこの話を受けて、桃井の部下たちの格好を、サラリーマン風、カジュアルな格好、などに振り分けました。


「見当たりの神」と呼ばれる森本さんでも、一ヶ月一人も見つけられなかったときがあったのだそうです。
そのときのプレッシャーは凄まじいものだったそう。
毎日毎日外を歩き、ひたすら指名手配犯の顔を探す。
来る日も来る日も見つけられない。
どこにいるんだと写真に語りかけ、日に日に大きくなるプレッシャーと戦う。
他の班が見つけたという報告に、嫉妬するときもあるんだそうです。
このプレッシャーに耐えられず、挫折していく捜査員もいるんだとか。
孤独で気が遠くなるような戦いですね…!
 
取材で聞いた話は挙げればキリがありませんが、
特に、指名手配犯は声をかけられた時にほっとする人が多い、というエピソードが印象的でした。
「やっと見つけてくれた」と口に出す人もいるんだそう。
出頭する勇気が出ないまま、逃げて逃げて逃げ続けてきてしまった人もたくさんいる。
罪を犯した後、いつか捕まる日に怯えながら、ただ逃げ続ける人生は想像を絶するものです。
そうして人生のほどんどを無駄にしてしまうよりも、
はやく捕まって罪を償って、新しく人生をやりなおしてほしい。
そのために、少しでもはやく見つけてあげる。
見当たり捜査員は、500人を越える指名手配犯の写真を頭に叩き込んで毎日街に立ち続けるわけですが、
それは強い執念と、彼らをはやく更生させる、という深い愛情から来ているんですね。
 


(犯罪者でいそうな!?)スタッフの指名手配犯写真集!

取材の後も、撮影前に西片監督は何度も森本さんにお会いしに行き、
特に見当たり捜査員が手に持っている指名手配犯写真集は入念にチェックしてもらいました。
 
森本さんが現役時代に使っていたのは、指名手配の写真を手に収まるサイズに小さくカットして束にしたもの。
ちなみに、劇中で桃井刑事が使っていたのも、森本さんの使っていたタイプのものでした。

↑裏には名前や捕まった場所、事件の詳細などがびっちり書かれています。

他にも、
写真にうつる指名手配犯をより自分の中に呼び込んで「友達」になるために、
ルーペを近づけ、顔を立体的に捉えることで親しみやすくする方法や、

指名手配犯がいくら変装をしても見分けられるよう、
「眼球を覚える」ために、目の部分だけをあけて覚えていく手法を取っている捜査員もいるんだそうです。
なので、森本さんご指導のもと、いろんなタイプの捜査員に合わせて小道具も作成していきました。

ところでこの膨大な指名手配犯の顔写真はどこで入手したかというと…
なんと西片監督、京都東映撮影所に在籍するスタッフたちの写真を持参して、
すべて森本さんに目を通してもらい、
「犯人にいてもおかしくない顔」をチョイスしてもらったそうで(笑)
なんかそのリアリティーいやだ!怖い!!

なので実は15話で映っている指名手配犯データベースや小道具はすべて
京都にいる「犯罪者でいそう」なスタッフ写真集だったというわけです。

な、なんか悪い顔がいっぱいあるように見えてきました…

例えば中尾Pは「詐欺犯にいそう」な顔ということで採用(せ、せんぱい…!)

↑真ん中が中尾Pです。左は製作担当の田中さん、右は制作部谷敷さん。
(本当はものすごく優しい人たちです)

そして西片監督も自ら、知能犯として!?指名手配犯写真集に登場。
しかも今現在(左)と若い頃(右)の写真を使い、2役での参加!ず、ずるい!!
ちょっとイケメンだからって、思わず欲張ったんじゃ!?
…と思いましたが、ここは美術スタッフの粋な計らいと捉えることにしました。
 
残念ながら私は、悪いことをしなさそうな顔ということで採用されませんでした。
しかしなんでしょう、この嬉しいような、寂しいような複雑な気持ち。
 
美術スタッフによって、指名手配スタッフポスターまでつくられていましたが、
劇中で使用されることはありませんでした(笑)

誰が家に飾るんだこれ…。物騒すぎる。

この15話をつくるにあたって、
取材から始まり、紹介しきれなかった指名手配の書類や見当たり捜査員の部屋の看板まで、
見当たり捜査に関わることすべてをみっちりと監修してくださった森本さん。
本当に本当にありがとうございました!
いつかまた、桃井刑事が出る回があれば、よろしくお願いします!!

とはいえ、こんなことがあったので、また桃井刑事が出るとなると
土門さんがムッとしてしまうかもしれませんね…!(笑)
桃井刑事の急接近に、ちょっと照れているマリコさんが可愛いです。
マリコさん、案外まんざらでもなかったりして…!?
 
来週は16話!お楽しみに!

(文責・上浦侑奈)

PAST EPISODE 過去のエピソード

INFORMATION 番組情報

CAST
榊 マリコ …… 沢口靖子

土門  薫 …… 内藤剛志

風丘早月 ……… 若村麻由美

宇佐見裕也 …… 風間トオル

藤倉甚一 ……… 金田明夫

日野和正 ……… 斉藤 暁

橋口呂太 ……… 渡部 秀

涌田亜美 ……… 山本ひかる

佐伯志信 ……… 西田 健

蒲原勇樹 ……… 石井一彰

STAFF
【ゼネラルプロデューサー】関 拓也(テレビ朝日)

【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日) 塚田英明(東映) 中尾亜由子(東映)

【監 督】森本浩史 田﨑竜太 ほか

【脚 本】櫻井武晴 戸田山雅司 ほか

【制 作】テレビ朝日 東映

LINK テレビ朝日公式HP

NEWS ニュース

ページ上部へ