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科捜研の女 15

DATA
春スペシャル2016年4月17日(日)よる9時放送
放送は終了いたしました。ありがとうございました。

EPISODE GUIDE

第3話 死神の正義
2015年10月29日放送

■あらすじ

夕陽射す、とある寺のかたすみに、言い争う男女の姿があった。
「もしかしたら…いや多分、もうバレてる」
そう言いながらおびえた若い男がすがりついた相手の女は――なんと、落合佐妃子(演・池上季実子)。
「助けてくれよ、落合さん!」
男は松木 正、35歳(演・川野直輝)。そんな松木を佐妃子は冷酷に見つめ――

京都市内の川近くで男の死体が挙がったのはその夜のことだった。
被害者は岩清水 修(演・高木万平)30歳。
現場の血痕や下足痕から犯人の痕跡をたどる榊マリコ(演・沢口靖子)たち。
川に水没していた被害者のスマホから、宇佐見(演・風間トオル)が指紋を検出する。
岩清水殺しに重要な関連があると思われるその指紋の持ち主は、なんと、松木正だった。

土門刑事(内藤剛志)の調べによると松木は以前、落合佐妃子に逮捕された前歴がある。
だが土門やマリコの追及に対し、「そんな男、忘れてた」と不敵な態度を見せる佐妃子。
いったい彼女は何を隠しているのか。
一抹の不穏な気配を感じながら捜査に奔走するマリコら科捜研と土門。

そんな中、土門の指示のもと動いていたはずの蒲原刑事(演・石井一彰)がひとり、ひそかに佐妃子のもとに忍んでいた。
被疑者・松木と佐妃子との「禁断の関係」。土門もまだ知らないその事実を、どうやら蒲原は知っているようで――

(文責・東映プロデューサー 中尾亜由子)



■みどころ

 2話「見えすぎた女」いかがでしたか? 傑作が出来たとスタッフの間で評判の高かったエピソードです。楽しんでいただけましたか? え? 池上季実子さんが出なかったじゃないかって? はい。ご説明します。『科捜研の女』がファミレスだとしましょうか。今シーズンは「秋のステーキフェア」みたいな感じで「VSソタイの女・フェア」をやっております。ですが、ステーキも美味しいけどお魚も食べたいですよね、お客さん? ということで、今週放送の「見えすぎた女」のように(ソタイ絡みではない)通常エピソードも珠玉のものを取り揃え、いつものようにご提供させてもらっているのです。栄養バランス良くやっていきますので、よろしくお願いします。で、3話はまた美味しいステーキをどうぞ。ということで、フェアど真ん中の落合佐妃子編です。
 
 池上季実子さん演じるソタイの女・落合佐妃子の本領発揮エピソードが登場。土門刑事たちと情報を共有しないスタンス、成果をあげるために仲間さえ切り捨てるやり方、極限までにふてぶてしい態度。初回スペシャルでは少しネコをかぶっていた佐妃子が、今回は最初からフッきれています。殺人事件が発生、被疑者として浮上したのが佐妃子のエス(情報屋)だったから、さあ大変です。しかも佐妃子はその頃、大麻摘発の内偵捜査中で波風立てられたくない状態。それどころか佐妃子とそのエスには何か共有している秘密があるようで………捜査一課の土門たちとの衝突は必至です。佐妃子の死神全開!

 今回は土門の新相棒刑事・蒲原にもご注目を。石井一彰さん演じる蒲原刑事は、ここ最近の相棒・木島や権藤と違って熱血キャラではありません。クールで冷静。何より特殊なのは、土門さんになついていないことです。それは組織犯罪対策課時代の上司・佐妃子に心酔しているから。蒲原は今回、事件の被疑者が佐妃子のエスだと知っていながら、土門にそのことを黙っています。内偵捜査を配慮してのことですが………どう考えても嵐の予感!
 これまでミュージカルの舞台を中心に活躍してきた石井さんは、素顔は芝居に真剣な好青年ですが、役ではちょっと嫌な感じも出しながら『科捜研』に新しいスパイスを加えてくれています。

 と、こんな感じに強敵や曲者が出てくると、それに対する主人公たちがますます光るものです。主人公マリコは佐妃子に対してどう出るか? 「ネズミを捕る猫なら白でも黒でもいい」と本部長は乱暴な言い方をしていましたが(笑)「菩薩VS死神」とも称された二人の対決にご期待ください。そして土門もいつも以上にヒートアップ、大爆発です!!
 『科捜研の女』シーズン15、新しい出会いがホカホカ熱い時期を逃さず、お召し上がりください。

(文責・東映プロデューサー 塚田英明)



■こぼれ話

 手に汗握る第1話スペシャルから一変して、今回の第2話「見えすぎた女」は心温まるお話でした。

 話は少しさかのぼりますが、沢口靖子さんが京都府警から感謝状を授与されたときに、「『科捜研の女』の魅力は、科学を手掛かりに事件の謎が解き明かされ、その先に人間の弱さ、おろかさ、愛おしさが浮かんでくるストーリー」とおっしゃっていました。
この第2話もまさにその魅力があふれているストーリーだったのではないでしょうか。科学の力でマリコたちが解き明かしたのは、事件の真相であるとともに被害者の想いだったのですね。

 さて、本作で登場した「四色型色覚」の世界は、もちろん一般の人には見ることができない世界なのですが、その見えない世界をどのように見せるかということにキャスト・スタッフ一同は、苦心しました。

 たとえば、「四色型色覚」の才能を生かして活躍している絵本画家・司麗香のアトリエは、美術スタッフが実在する四色型色覚の画家の資料などを参考に、多くの色に囲まれて生きている人間の世界をイメージしてデザインしました。また、科捜研でマリコがオーロラの発光のしくみを説明するシーンでは、「視聴者の皆様に分かりやすく伝えたい」と考えた沢口さんご本人から「図を描きながら説明したらどうでしょう」との提案が。こうして、ホワイトボードにマリコが太陽や地球の図を描きながらオーロラの説明をする、というあのシーンができあがったのです。

 そしてもうひとつ、見せるのが難しかったのが「本物の四色型色覚者が見ていた風景」でした。事件の被害者であった久保美也子こそが本当の四色型色覚の持ち主だったのですが、監督は彼女の見ていた風景を直接表現するのではなく、それを見ていた彼女の心情を想像させるように演出してくれました。まさに劇中の仙川教授のように、目に見えているものだけではなくその腹の中にあるものを表現したのです。

 さて、上記のオーロラのしくみを図説するシーンで沢口さんがホワイトボードに書いた字、とても美しかったですよね。そんな沢口さんが「美文字」を披露するストーリーが、後のエピソードに控えていますので、こちらもぜひお楽しみに!

(文責・東映プロデューサー補 森田大児)


PAST EPISODE 過去のエピソード

「春スペシャル」
2016年4月17日(日)よる9時放送
監督:兼﨑涼介 脚本:真部千晶
最終話「絶対に捕まえる女」
2016年3月10日放送
監督:森本浩史 脚本:櫻井武晴
第14話「絶対に捕まらない男」
2016年3月3日放送
監督:森本浩史 脚本:櫻井武晴
第13話「耳撃者」
2016年2月25日放送
監督:匂坂力祥 脚本:吉本昌弘

INFORMATION 番組情報

CAST
榊 マリコ …… 沢口靖子

土門 薫 ……… 内藤剛志

風丘早月 ……… 若村麻由美

落合佐妃子 …… 池上季実子

宇佐見裕也 …… 風間トオル

藤倉甚一 ……… 金田明夫

日野和正 ……… 斉藤 暁

相馬 涼 ……… 長田成哉

木島修平 ……… 崎本大海

涌田亜美 ……… 山本ひかる

蒲原勇樹 ……… 石井一彰

ほか
STAFF
【監 督】田﨑竜太、森本浩史 ほか

【脚 本】戸田山雅司、櫻井武晴 ほか

【音 楽】川井憲次

【ゼネラルプロデューサー】井圡 隆(テレビ朝日)

【プロデューサー】関拓也(テレビ朝日)、藤本一彦(テレビ朝日)、塚田英明(東映)、中尾亜由子(東映)

【制 作】テレビ朝日、東映
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