「俺、参上!」
士(つかさ)に憑依するイマジン=謎のエネルギー生命体。
ここは、《電王の世界》───。士たちに与えられた使命は、時を超える列車・デンライナーの駅にたどりつくこと。だが、イマジンたちは次々と士たちにとり憑き、ディケイドを倒そうとする。
この世界に、いまだかつてない変動が起こっており、それがディケイドのせいではないかというのだが……。
士に接触した赤いイマジンは、その異変により、ほんらい持っていた実体を失ってしまっていた。彼は、士からユウスケへと宿主を変えつつ、敵イマジンを執拗に追う。
だが、世界が崩壊していく中、巻きこまれた光写真館までが消滅し───
『ディケイド』の企画が固まるはるか前、数ある超初期企画の中のひとつに、『電王2』というものがありました。
平成ライダー10周年にふさわしく、デンライナーでライダーの世界をめぐる! 2000年に行けばクウガが登場し、2001年ならアギトが……。
そうしたラフアイデアのうち、《10周年》を軸に練った方向性が『ディケイド』として実を結び、《電王2》路線は『超・電王』として陽の目を浴びることに。
そういう意味では、『電王』は単に人気シリーズというより、さまざまに形を変えながらも、新しい創造の源となりつづけているのかもしれません。
『ディケイド』と『超・電王』───同じ場所から出発し、べつべつの旅路をたどった両者が合流する瞬間。そこに、新しい何かが生まれようとしています。
脚本:小林靖子 監督:石田秀範