東映ホーム > テレビ > 都市伝説セピア

テレビ

都市伝説セピア

都市伝説セピア過去のあらすじ一覧

7月26日(日)よる10時 放送

ドラマW初の3篇オムニバス

これから皆様にご覧頂くのは、残酷でありながらも美しく、また、奇怪ながらもどこか懐かしい、三つの都市伝説。
覗いて下さい、この迷宮を。あなたの心の奥底の何かを映し出すかもしれません……

ストーリー

「フクロウ男」

何をやっても冴えない男・武彦(成宮寛貴)は、「フクロウ男」という都市伝説を作ろうと噂を創作、ネットの掲示板に書きこみを始めた。
曰く、「茶色のコートに白い手袋、ミラーのサングラスをかけた男が、夜道で『ホウ、ホウ、ホウ』と声をかけてくる。それにすぐ同じに鳴き返さないと目玉をえぐりだされるらしい…」
狙い通り、噂は一人歩きを始めたが、同時に武彦はある欲望を抑えきれなくなる……


「アイスマン」

東京の生活に馴染めず田舎にやってきたカズキ(入江甚儀)は、不思議な見世物小屋のバスと出会い、そこにあった「河童の氷漬け」に強く惹かれる。
やがて客引きの少女・ノンコ(松元環季)と心を通わせたカズキは、その「河童の氷漬け」を燃やす手伝いをすることになり、そこでノンコに“約束”を持ちかけられるのだが……
20年後、大人になったカズキ(佐野史郎)は偶然あの見世物バスと再会する。


「死者恋」

死人の絵を描き続ける画家・鼎凛子(余貴美子)。その取材でアトリエを訪れたフリーライター・久美子(原沙知絵)は、凛子が絵を描くきっかけになった本・朔田公彦(荒木宏文)という画学生の手記を見せられる。そこで語られたのは、凛子同様その本に魅せられた女性・しのぶ(いしのようこ)との物語。
すでに自殺してこの世にいない公彦をめぐって、不思議な恋仇・凛子としのぶの親交は始まる。だが、やがておそろしい事実が明らかになって……





その3『アイスマン』の巻
その2『死者恋』の巻
その1『フクロウ男』の巻



その3『アイスマン』の巻


パダワン(以下P)
「マスター、いよいよ待ちに待った7月26日(日)が近づいてきましたね」
マスター(以下M)
「なんだっけ?」
P「『都市伝説セピア』の放送ですよ! この流れ的にそれしかありえないでしょ!」
M「俺は8月1日(土)のリピート放送で見るわ」
P「今週見ましょうよ!」
M「8月20日(木)にもやるらしいし」
P「なんでそんなに冷たいんですか?……ハッ!まさか」
M「フフフフ」
P「今回のお題『アイスマン』にかけて、わざと氷のように冷たくしていたんですね! マスター、さすがです!」
M「そんなに褒めても、たまねぎ茶くらいしか出ないわよ」
P「いつまで鼎凛子ネタを引っ張ってるんですか!(『死者恋』の巻参照)」
M「さて、『アイスマン』は八木毅監督だね」
P「八木監督は元々円谷プロにいた方なんですよね」
M「うむ。当時プロデューサーもやっていた八木さんが、落合監督に『ウルトラマンマックス』を撮りませんかと声をかけたのが、二人が出会ったきっかけらしい」
P「そうなんですか」
M「いま発売中の雑誌『宇宙船』のインタビューにそう書いてある」
P「雑誌情報ですか!」
M「パダワン的にはどうなの? 普段は戦隊や仮面ライダーを担当しているわけだけど」
P「東映特撮にとってウルトラマンはいいライバルですからね。そちらから来た八木監督にはやっぱり色々刺激を受けました」
M「八木監督も『フリーになって一発目が東映作品というのも、我ながら冒険だと思いました(笑)』だって。そう『宇宙船』に書いてある」
P「また雑誌情報かい!」
M「でも、円谷プロと東映のコラボ的な雰囲気あるよね」
P「そうですね。例えば劇中に河童の氷漬けが出てくるんですけど、これは円谷プロ出身の丸山浩さんのデザインです。僕の知っているデザイナーにお願いするっていう選択もありえたんですけど、せっかく八木さんと仕事するんだからと思ってご紹介していただきました」
M「河童は2体作ったんだよね」
P「ええ。造形は仮面ライダーの方で今お世話になってるブレンドマスターさんにお願いして」
M「よく出来てたよねー」
P「ここにリアリティが無いと作品が成立しませんからね。八木監督がこだわって直しの注文を何度もしていました」
M「粘っこかったね。空気読めよな」
P「そんなことないでしょ! 紳士的ですよ、八木監督は!」
M「キャスティングも特撮コラボ感あったよね。佐野史郎さんや松元環季ちゃんとか」
P「たしかに佐野史郎さんはちょっとウルトラシリーズの薫りがしますもんね」
M「『PS羅生門』とかね」
P「……それは東映作品ですけどね。」
M「ノンコ役の松元環季ちゃんは『仮面ライダー電王』だっけ」
P「ええ。『電王』のコハナ役で有名です。けど彼女、今回の役はオーディションで勝ち取りましたからね」
M「ノンコは大規模オーディションやったね」
P「募集かけて色んな事務所にお声掛けして、相当たくさんのコとお会いしましたよね」
M「監督に『東映さんのオーディションはこんなもんでっか?(プカー)』とか言われたらイヤだもんな」
P「言ってないし。てゆーか、なんで関西弁?」
M「そんな中で役を掴むってことは、やっぱり環季ちゃんに実力があるってことだね」
P「ええ。一方、主演の入江甚儀くんは新人ですけどキャスティングで決めました」
M「彼はピュアな感じがカズキの雰囲気にあっていたよね。ちょっと心が壊れやすい少年っていう」
P「長回しとかいっぱいあって大変だったと思うけど、入江くんは初主演を頑張ってこなしてくれました」
M「たしかに長回しのシーンいっぱいあったね。なんでかね」
P「なんでって監督の狙いでしょ」
M「落合組と違ってロケハンはすんなり決まったよね」
P「新潟の十日町、メイン舞台になる場所が一番に決まったのが大きかったですね。実に美しい田舎風景でした」
M「あそこ、監督が学生時代に毎年行っていた大学のセミナーハウスがあるらしいよ。で、製作部にイメージとして伝えたところ、それがそのままロケしに行くことになっちゃったという」
P「遠かったですけど、行った甲斐ありましたよ」
M「いやあホント、遠かったな~」
P「マスターはロケ同行しなかったじゃないですか!」
M「美しい田舎風景を舞台に、少年が迷い込む迷宮、心の闇。このノスタルジックで詩的なホラーの感じは3篇の中でも一番、朱川湊人さんの原作に近いかもしれないね」
P「たしかにそうですね」
M「残酷/綺麗、な作品。新しい八木作品!だね」
P「ん? なんか覚えありますよ、そのフレーズ」
M「八木監督のブログに書いてあった」
P「今度はブログ情報かい!」

(『アイスマン』の巻・おわり)



その2『死者恋』の巻


パダワン(以下P)
「あなた、まともじゃない!」
マスター(以下M)
「……どうしたパダワン、やぶからぼうに。監督のことか?」
P「劇中の台詞です!今回のお題の『死者恋』を復習していたんです。これは鼎凛子の台詞」
M「あがたりんこ?」
P「かなえりんこね。『県』じゃないですよ『鼎』。一部関係者以外にわかりづらいボケは止めて下さい。マスター、ツッコミ役じゃなかったんですか?」
M「今回はボケに回ろうかなと思って。でもホント、『死者恋』はまともじゃない人がいっぱい出てくるドラマだよな」
P「主人公のフリーライター・久美子は画家・凛子の取材に行くけど、凛子は死者の絵ばかりを描いている画家ですからね」
M「死者の絵、不気味だったなあ」
P「劇中の台詞によると、それがクセになるらしいですよ」
M「ホントかよ」
P「美術的には、エキストラの人たちに死人のメイクをして写真撮って、それを絵にしてもらったんですよね」
M「いやあ、気持ち悪かった」
P「僕は楽しかったです、ゾンビ映画好きとしては。『メイクさん、もっと肌を緑色でザラザラにして』とか『白目剥いて死んでください』とか飛び交う指示が異常な現場で」
M「そんな絵ばっかり書いてる人なんだよな、凛子は」
P「ええ。そして凛子は取材の中で、かつて自分が自殺した画学生・公彦をめぐって、しのぶという女性と三角関係にあったことを語ります」
M「いや、正確には三角関係とは言えないよね。公彦はそのときすでに死んでるんだから」
P「腐女子のハシリですかね。相当マニアックな女学生ですよね」
M「しのぶは公彦のお墓にキスしちゃうもんな」
P「あのシーンはいけないものを見ちゃった感じで、ドキドキしますよね」
M「エロいよな」
P「マスター、表現がロコツです」
M「そんなロケをやらせてくれる墓地を探すなんて、これまたロケハンが大変だった。製作部は死んでたなあ」
P「フクロウ男の回と同じこと言ってますよ、マスター」
M「色んな『まともじゃない』のオンパレードなんだけど、どんでん返しとかもあって構成や展開が色々計算されてるから内容面は喋りづらいな」
P「視聴者の皆さんにはまっさらな感じで楽しんでいただきたいですからね」
M「フリーライター・久美子と同じ視点でな」
P「しかし、なんと言っても『死者恋』は女優陣の演技力があってこそ成立していますよね」
M「凛子役の余貴美子さん、久美子役の原沙知絵さん、しのぶ役のいしのようこさん、みんな超個性的な役を面白く演じてくださったね」
P「冒頭の『あなた、まともじゃない!』は、しのぶと対決する凛子の台詞です」
M「あのシーン、両女優の熱演はすごかったね」
P「長台詞で長回し、感情剥きだしの芝居がぶつかり合って火花を散らしてました」
M「あの迫力、めったに見れるもんじゃないよ」
P「あの撮影をやったロケセットって、昔担当していた『魔法戦隊マジレンジャー』で使っていたところなんです」
M「たしか主人公の魔法家族の家だよね」
P「ええ、僕にとっては、平和なイメージの象徴みたいな場所だったんですけど……」
M「一転して、まともじゃない大人のドロドロ偏執愛憎劇へ。針が真逆に触れちゃったね。魔法変身マージ・マジ・マジーロ」
P「マジレンジャーを知らないとわからないボケはやめてください」
M「でも、我ながら3人のキャスティングは大成功だったなあ」
P「さすがマスター」
M「そんなに褒めてもたまねぎ茶くらいしか出ないわよ、フフフ」
P「まだ作品を見ていない人にはわからないボケもやめて下さい」
M「フフフフ(←凛子の真似)」
P「ところでマスター、落合監督つながりで『フクロウ男』『死者恋』と続けて紹介してきましたが、この『死者恋』は3本のうちの一番最後にオンエアされるんですよね」
M「そう、トップバッターが『フクロウ男』でね。えっと…………次はたしか…」
P「八木監督の『アイスマン』です! 3本しかないんだからわかるでしょ!」
M「『死者恋』は尺(長さ)も一番長い大作だし、最後にじっくり堪能して欲しいね」
P「しかし、こんなにキケンな題材を扱うなんて、マスターはチーフプロデューサーとして相当腹が据わってますよ」
M「だって、まともじゃない人間の方が見ていて面白いよね」
P「たしかに。そういう面もありますよね。この作品はWOWOWさんだからこそ出来たギリギリのラインだと思います」
M「そう。面白けれりゃいいんだよ」
P「……え、マスター???」
M「視聴率が取れれば、俺はなんでもやるぞーっ!」
P「あ、あなたまともじゃない!」

(『死者恋』の巻・おわり)



その1『フクロウ男』の巻


パダワン(以下P)
「マスター、『都市伝説セピア』はシリーズを通して妄想や幻想といったものがテーマとなっていますが、なかでも『フクロウ男』はそこらへんが顕著ですよね」
マスター(以下M)
「主人公・武彦は現実社会から眼を背け、妄想の世界に希望を託していく。その思いが狂気へと変わっていく話だからな」
P「我々スタッフ的には、落合監督の妄想をいかに具現化するかというミッションでしたね」
M「……このHPの性質上、一応、そこは妄想じゃなくてイメージって言っといたほうがいいんじゃないの」
P「監督がイメージを具現化するために何をするか。そのコダワリがすごかったです」
M「ロケ飾りにしても普通のドラマから考えると規格外だよね。冒頭の女子高生が襲われるシーン、電柱10本以上持っていって道を作りこんだからね」
P「知らないで見たら、絶対ああいう場所があるように見えますよね」
M「それを作ったんだよねえ」
P「あの一連撮影するのに、夜間撮影を3日やりましたよね」
M「その間、電柱立てっぱなし(笑)」
P「シーンがつながるように、前のシーンの学校の情景は合成カットだったりします。これ見よがしな特撮じゃなくて、わからせない特撮なんですよね」
M「ロケ飾りと言えば、コインランドリーのシーン」
P「コインランドリーにわざわざ洗濯機持っていって飾りましたね」
M「……前代未聞だったね」
P「記号や意味としてのコインランドリーではダメなんですよね。監督のイメージする画を作らないと」
M「監督を満足させるロケ地を見つけるまで、ロケハンが大変。制作部は死んでたなあ」
P「池袋のカフェにもカウンターテーブルを持ち込みましたね」
M「そのとき、何番でお待ちくださいっていう番号札を現地調達したね。現場行ったらいきなり助監督の女のコに命令されてね」
P「マスター、チーフプロデューサーなのに(笑)。で、近所のファーストフードでお借りして」
M「撮影した画を見たら、どこに映ってるかわからなかったけどね(笑)」
P「でも、そういう小道具に対する情熱もとにかくすごかったですね。びっくりしたのは、電車の吊り広告。雑誌の」
M「『SKIP』ね」
P「『SPA!』みたいなイメージなんだけど、そのデザインにもすごい労力かかってますよね。表紙のモデルの女の子とか結構、内トラ(スタッフでエキストラをやること)でやっちゃったりするのに、今回は細かく条件出ししてキャスティングしましたし。『SKIP』のおかげで、対応しきれなかった助監督が一人逃亡しました」
M「彼は今頃どうしてるだろうね」
P「……」
M「主人公がインターネットの掲示板に噂を書き込んでいくっていう話だから、サイトの原稿も山のようにあって大変だったよね」
P「助監督だけじゃ作業がおっつかないから、僕も書きましたよ」
M「モニターに映るもの全てを全部リアルに作るって作業だから大変。検索エンジンのデザインから、そこに書かれている『こんな都市伝説がある』という文字情報の全てまで」
P「ネット投稿を表現するにはどんな画面が必要なのか?色々なサイトを参考に見たり研究したりしていたら、間違って実際にあるサイトにフクロウ男の目撃談を投稿しちゃいました」
M「(爆笑)」
P「焦ったなー。すぐに削除依頼を出したから、ちゃんと削除してもらえましたけど」
M「まあ色々大変だったけど、こういった様々なこだわりが、画になったときにすごく迫力を持ってることは間違いないよね。落合監督がとりわけこだわっていた、グレーというか薄暗い色調は本当に効いている」
P「武彦の心情……心象風景っていうんですかね。監督曰く『鉛色の夕方』、車が事故を起こしやすいと言われている夕方の色ですね」
M「逢魔時ってやつね」
P「落合監督には世界がああ見えてるんですかね」
M「いや、そこは『監督には』じゃなくて、『主人公の武彦には』だろ!」
P「主役の成宮さんは、武彦にシンクロしていましたね」
M「イイ男なのに、徹底的に地味な武彦っていう男になりきって」
P「それでもまだ地味に見えないんじゃないか、って作品本位で心配してました。良い役者さんだなあ、と改めて思いました」
M「狂気に変質していくさまも見事だった」
P「クライマックスの雨の神社のシーンは、画づくりといい、成宮さんの芝居といい、すごい完成度です。ゾクゾクします」
M「こうやって振り返ってみると、アガリの良さがつらかった制作時のモロモロを吹き飛ばすというかなんというか」
P「つらかった? あ、マスターはアナウンサー役で出演してたのに編集でまるまるカットされたのを恨んでるんですね?」
M「そこは恨んでないよ!」
P「事件現場の取材カメラマン役で出演していた内トラシーンもカットされてましたしね。そこですか?」
M「そこでもないよ! ていうか俺、どんだけ出たがりなんだよ!」
P「まあ、とにかく皆さんにはこの『フクロウ男』でぜひ、落合監督の妄想と狂気を堪能していただきたいですね」
M「だから、そこ『武彦の』ね!」

(『フクロウ男』の巻・おわり)


(文責・塚田英明)

都市伝説セピア 放送は終了しました

キャスト

「フクロウ男」 成宮寛貴 永井杏 坂本恵介 桑江咲菜 聡太郎 山口愛実 吉原拓弥
「アイスマン」 入江甚儀 佐野史郎 松元環季 長江英和 筒井巧
「死者恋」 原沙知絵 余貴美子 いしのようこ 加藤虎ノ介 佳那晃子 荒木宏文

スタッフ

原作 朱川湊人「都市伝説セピア」(文春文庫)
監督 落合正幸「フクロウ男」「死者恋」、
   八木毅「アイスマン」
脚本 落合正幸「フクロウ男」「死者恋」、
   村井さだゆき「アイスマン」
音楽 蓜島邦明
プロデューサー 井上衛(WOWOW)
山西太平(電通) 目黒正之 塚田英明(東映)

同じジャンルのコンテンツ

関連リリース