第8話
9月6日(木)20時から
その日、平成24年9月6日の木曜日は、とんでもない事件がさまざま起こったのよ!
ある工場に二人組の男が強盗に入り、金庫をこじあけ現金を強奪。うちひとりは逮捕されたんだけど、もう一人は逃亡…何と何と、私の大の仲良し主婦たちと遭遇して、脅したっていうじゃない!
みんなゴルフに行く矢先だったらしく…出鼻を挫かれて大変に目にあったらしいの…。
成増さんは成増さんで、お父さんの清一さんがガンかもしれなくて、その検査結果が出る日なの…成増さん、朝からソワソワしてて、全く仕事が手につかなくて…ああ、大変。みんなそれぞれに色んなものを抱えながら生きているもんね。
そして私は私で…ある判決が出る日なんだけど、その判決はほぼ無罪になるの…つまりそれは、私が起訴した人が無罪だったってこと…。
その被告の妹の朋子さんには、本当に手を焼かされた…私をなじる脅迫まがいの手紙を何度も送りつけてきて…そして…朋子さんが再び私の元に現れたの…。
何が何でも謝罪をして欲しいと朋子さんは言うんだけど…今の私にはそれはできない…なぜって…それは…。
工場から逃げた犯人の身元が分かったの…その名前を聞いて、三条署の池内さんの顔が歪んだ…聞き覚えのある名前…池内さんも又、とんでもない今日を過ごすことになる…。