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科捜研の女 season19

DATA
2019年4月18日~2020年3月19日放送
放送は終了しました。ご視聴ありがとうございました。

EPISODE GUIDE

第21話 ドクターKの失敗
2019年11月21日放送

京都の電子機器メーカー「本城テック」の御曹司である、
本城雄作(演・尾崎右宗)が刺殺体で発見された。
彼が殺されていたのは、自邸の離れにある「趣味部屋」の一隅。
雄作は鉄道おもちゃのコレクターで、遺体発見時、
部屋の中央に据えられた大きなジオラマの上を、
2両の鉄道おもちゃがぐるぐると周回していた。
青い電車と、赤い電車。

しかし、青い電車のおもちゃは事件前、
故障で動かない状態だったことが発覚する。
おもちゃを修理した人物こそ、事件の真相を知っているのではないか?
現場に遺された微物からマリコ(演・沢口靖子)らがたどり着いたのは、
おもちゃを修理する「おもちゃドクター」の久保井俊平(演・西村まさ彦)だった。

どんなおもちゃも直す「ドクターK」こと久保井が犯した“失敗”とは!?
どんな謎も見逃さないマリコが徹底鑑定!
おもちゃ箱の隅に隠された真実が明らかになる!
 
 
脚本 真部千晶
 
監督 兼﨑涼介

ゲスト

西村まさ彦
遊井亮子
尾崎右宗
大家由祐子
小柳友貴美
白井滋郎
有村春澄
松木賢三
東康平
七海薫子
潮田由香里
ほか

(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)



みどころ

またひとつ、新しい世界のお話です。
「おもちゃドクター」、初めて聞いた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
壊れたおもちゃを直す人たちのことで、
定年後のボランティアでやっていらっしゃる方も多いのだとか。
なかなか家では直せない、でも、子供のために早く直してあげたいおもちゃを、
近くの公民館やデパートなんかで修理してあげる仕事です。

ぬいぐるみのお腹をあけたり、機械のネジをはずしたりして、
故障の原因を探り、元通りに動くようにしてあげる。
その工程はまるでお医者さんです。
「手術」「入院」「骨折」など、お医者さんにまつわる用語が、
せりふの中にも登場しますので、ぜひご注目ください。

おもちゃ修理の世界は、マリコたちの仕事とも、意外と相性がいい。
「解体」「分析」して不具合の原因を「解明」する。
それは「科学鑑定」にもよく似ています。
ということで、西村まさ彦さん演じるおもちゃドクターの「ドクターK」氏とともに、
マリコたちもおもちゃ修理に挑戦。
そこから見えてくるあらたな真実とは――

様々なおもちゃが登場する今回ですが、
特に目を惹くのが、鉄道模型。
赤と青の美しい車体が、農園のジオラマの中を駆け抜けていくさまは、
もう、ロマンしかありません。
今回、鉄道模型メーカーであるトミーテックさんに全面協力をいただき、
車体やジオラマをお借りしただけでなく、
繊細な技術を要する動かし方の指導までしていただきました。

美しい色にあふれ、ひとつひとつのシーンに小さな仕掛けがある――
そんな、おもちゃ箱のような兼﨑演出もみどころです。
どうかお楽しみに。

(文責・東映プロデューサー 中尾亜由子)



【マリコの衝撃的ワンカット】

マリコがポン!

マリコが「私が直します!」と手を挙げたおもちゃは、
樽に剣を差し込むと中から海賊の人形が飛び出す、おなじみ「黒ひげ危機一発」。
マリコも腕利きドクターだった!? 意外な才能をお見逃しなく。

(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)





第20話 こぼれ話

科捜研の女season19 第20話、いかがでしたでしょうか?
納豆菌と乳酸菌と酵母菌、菌の関係性とそれぞれのキャラクター同士の関係性がリンクしながら展開していく物語で、見えない手掛かりを科学の力で明らかにする科捜研の真骨頂でもありました。

脚本の山上梨香さんはシリーズ初参加です!生活者の目線で描かれるストーリーは親しみやすく、私たちの日常にやさしく溶け込んでくるようでした。

クランクインより前、製作部さんと私はスーパーに売られているワラ納豆の味比べをし、助監督さんと中尾Pは各々購入したホームベーカリーで納豆パンの製造を実験、スタッフルームではヨーグルトを種から育てる、まさに菌まみれの生活をしておりました。試行錯誤の準備期間、うまくいくこともあればうまくいかないこともありましたが、みなさんはどのように放送をご覧になりましたでしょうか?

小道具としての食品を「消え物」という言葉で呼ぶわれわれですが、納豆しかりヨーグルトしかりパンしかり、今回の話は消えて見えなくなってしまった細大様々なピースを取り戻すことに尽きる物語だったのではないでしょうか?

たとえば、現場に残っていたパン。マリコたちはここから納豆菌の痕跡を発見しますが、肝心の納豆そのものは現場にありません。納豆菌(学名「Bacillus subtilis var. natto)は熱や乾燥はもちろん、真空状態にも耐えうる繁殖力の強さを持っており、今回のお話のようなパン職人の関係者の方々はじめ、醤油工場や酒造関係の方々にとっては持ち込みNGの扱いを受けています。納豆菌の女こと登矢奈津(演・西尾まり)も、ベーカリーに納豆を持ち込むわけないと証言します。ちなみに、今回の撮影に協力していただいたパン屋さんも、製作部さんが何十件も交渉をして見つけてきてくださったお店です。

現場にはなかった納豆、相反する存在であるパンの中にあった納豆菌。。。そんな不可解な状況の中、自らもヨーグルトを育てている宇佐見さんが、現場に残されていたヨーグルトのおかしさに着目します。乳酸菌の女こと長内花野(演・大路恵美)の証言では発酵の落ち着いたヨーグルトをベーカリーに持って行ったときすでに夫・長内保男(演・小川剛生)は亡くなっていました。が、ヨーグルトに強力粉を加えて再発酵させるのはいつも主人の仕事、ともマダムヨーグルト・花野はブログで説明しています。
納豆菌の女の納豆は無く、乳酸菌の女のヨーグルトはなぜか再発酵している。誰が納豆を隠し、誰がヨーグルトを発酵させたのか?マリコたちはここを起点に、見えない誰かと見えない菌を追いかけ始めます!

見せ場は何と言っても、共有スペースをビニール張りにして現場のベーカリーを再現した、ワラ納豆投げ実験!ピッチャーはもちろん、マリコさんです!

納豆菌が空を飛んだ!?そんなファンタジックな仮定の下おこなった納豆投げ実験ですが、うちのエースが100回投げても納豆パンを形成するには至りませんでした。この実験は果たして無駄だったのでしょうか?
いえ、マリコさんの科学的見地に誤りはありません。
菌類について取材させていただいた微生物研究所の先生によれば、細菌が空中を舞うことに科学的矛盾はなく、特に納豆菌は「芽胞」と呼ばれる耐久性が高くより微細な構造になるとさらに空中を浮遊しやすくなるそうです。それではいったいどうやって納豆パンが生まれたのでしょうか?と、マリコたちは改めて別のアプローチに進み、最終的に真相にたどり着くことができたのはこの実験のおかげです。物理学者の寺田寅彦が言ったように、「科学はやはり、不思議を殺すものではなく、不思議を生み出すものである」ということですね。

納豆かけパンは「本当に美味しい」とたいへん好評でした!



菌にまつわる登場人物たちもとても魅力的でしたね!!

西尾まりさんが演じてくださった登矢奈津。料理研究家でありながら、「納豆菌に惚れた女」という異名でも活躍するバリキャリです。納豆菌のようにタフな精神の持ち主ですが実はとても繊細で、強く生きていこうとするがゆえに脆さや弱さも綻びる、そんなキャラクター設計でした。
「とうやなつ」という名前をアナグラムすると「なつとうや(納豆や!)」になるのは、納豆菌に惚れるべくして惚れた運命的なネーミングなのでしょうか(笑)

「マダムヨーグルト!」と現場で宇佐見さんが言ってしまうほど、乳酸菌界隈では有名な方なのでしょう。被害者の妻・長内花野は大路恵美さんが演じてくださいました!
実子ではない、前妻の子ども・翔くん(演・折原海晴)を愛し、夫のパンをより良いものにするため自分のヨーグルト作りに日々磨きをかける頑張り屋さん。それゆえ自己犠牲の目立つ女性でしたが、その献身的な姿は彼女の芯の強さを際立たせ、ラストで流した涙には彼女の半生が溢れていたように思えました。
長内保男と結婚した花野は姓が変わり長内花野となりますが、いわく、「腸内フローラ」をモジっているのだとか(笑)あ、「長内=ちょうない」+「花の女神=フロラ(Flora)」ということですね。山上さん、ネーミングセンスのエッジが効きすぎています(笑)

今回のドラマを補完する重要なピースとなったのは、長内翔くんと「ワラワネバー」の存在だったのではないでしょうか。
翔くんは、奈津が隠したワラ納豆を作った張本人であり、花野が絶対に渡したくない宝のような存在です。大人たちの思惑が飛び交った物語の最後に奈津と花野の二人が認め合えたのは紛れもなく翔くんの存在があったからで、二人の明るい未来を予感させる大きな原動力になっていたように思います。

そんな翔くんとは切っても切り離せないのが、ワラ納豆をモチーフにしたマスコットキャラクター・ワラワネバーくん!
翔くんが奈津から「強さ」を教わるきっかけにもなり、マリコが翔くんから重要な手掛かりを得るアイテムにもなりました。そして最後にはマリコのお気に入りに(笑)
菌類が入り組むミクロな視点から異色の人間たちが交錯するマクロな視点まで、ズームアップとズームバックを繰り返す、躍動感のある構成になっていたのはこうした仕掛けによるものだったのかもしれませんね。

ちなみにハワイアンバージョンのCM撮影風景はこんな感じでした。チーフ助監督の小川さんがワラワネバーくんを巧みに操ってくれました!
西尾さんご自身も、これは良い!最高です!とおっしゃってくださり、ほんとに納豆のお仕事こないかなと、ほんのり期待もしていました(笑)
毎話遊び心満載の濱監督。奈津についてはCMを含め本編中の衣裳も納豆カラーにしてみたり、髪型をワラワネバーくんに寄せてみたりとオモシロエンジン全開でした。そしてあるシーンではそれに引っ張られるように(?)マリコさんのジャケットも納豆カラーになっていたのですが、みなさん気づきましたか?見逃した方や、まだご覧になっていない方は、配信放送もぜひ活用してみてください!では、ネバネバネバ~ごきげんよう!

さて、次回は第21話、あるドクターとおもちゃにまつわる物語です。手に持って遊ぶ「持ち遊び」という言葉がおもちゃの語源だそうです。子どもの頃、手放さなかったおもちゃ、あるいは今よく遊んでいるおもちゃ、みなさんの身近にそんな玩具はありますか?大切なものを守ること、シンプルだからこそむつかしい命題にフォーカスを合わせたお話です。監督は和歌山編以来の兼﨑監督です!ご期待ください!!

(文責・東映プロデューサー補 山﨑 雅人)

PAST EPISODE 過去のエピソード

INFORMATION 番組情報

CAST
榊󠄀マリコ ……… 沢口靖子

土門 薫 ……… 内藤剛志

風丘早月 ……… 若村麻由美

宇佐見裕也 …… 風間トオル

藤倉甚一 ……… 金田明夫

日野和正 ……… 斉藤 暁

佐伯志信 ……… 西田 健

橋口呂太 ……… 渡部 秀

涌田亜美 ……… 山本ひかる

蒲原勇樹 ……… 石井一彰

STAFF
【ゼネラルプロデューサー】関 拓也(テレビ朝日)

【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日) 中尾亜由子(東映) 谷中寿成(東映)
【プロデューサー補】山﨑雅人(東映)

【脚 本】戸田山雅司 櫻井武晴 ほか

【音 楽】川井憲次

【監 督】森本浩史 田﨑竜太 ほか

【制 作】テレビ朝日 東映

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