第7話

テレビ

第7話

2013年2月28日(木)放送

山中の別荘で、拉致事件が発生した。連れ去られたのは、沢村恭一。
それを聞いて、相馬と泰乃は驚いた。
「もしかして『フォルテ』のボーカルの?」
沢村は人気ミュージシャンだった。

沢村の部屋は荒らされていて、犯人からのメッセージが印刷された楽譜が残されていた。
他のバンドメンバーたちは、練習中で物音に気付かなかったという。
マリコは警察犬の出動を要請した。

出動してきた鑑識課の警察犬担当は、関口楓。
少年課から異動してきた彼女はガッツがあると評判の人材だ。
楓は相棒の警察犬ラッシュと、犯人のものと思われる足跡から追跡を開始。
だが、臭いが途絶えたところで、楓は簡単に追跡を断念する。
「これ以上は無理ですね。あとはそちらにお任せしていいですか?」
その評判とは違った諦めの早さが気になるマリコで……


ゲストキャスト

吉井 怜
伊藤陽佑
松本若菜
柴木丈瑠
伊藤 毅

スタッフ

監督:森本浩史
脚本:田中孝治

みどころ

京都撮影所向かいの和菓子屋さんには、色んなフルーツ大福が売っています。
いちご大福はメジャーどころですが、キウイ大福、パイナップル大福、グレープフルーツ大福とか色々な種類があります。
あんこと果物、甘みも食感も異なる二つの具を一緒にくるんで食す、そこから生まれる新しい快感。美味です!人気ですぐ売り切れちゃうんですよ。
え、なんの話かって?
異なるふたつのものを組み合わせると新しいものが生まれちゃったりする、という例え話です。

次回のエピソードは、ドラマのネタとしてはふたつのジャンル(?)を一緒に包んでみました。
「動物モノ」と「音楽モノ」です。

『科捜研の女』の警察犬&科学捜査コラボシリーズは、伊藤かずえさん演じる香坂怜子と警察犬ハリーのコンビでお馴染みでしたが、今回は新しいコンビでお送りします。
吉井怜さん演じる関口楓と警察犬ラッシュです。
楓は希望が叶って、警察犬担当に異動してきたにも関わらず、何か悩みを抱えている様子。それに気付いたマリコは……という物語。

いや、しかし、ワンちゃんの撮影は大変ですね。撮影用に訓練されたタレント犬じゃなくて、本職の警察犬(嘱託警察犬)ですから、撮影のモロモロに対応するのが一苦労。あと、犬によって性格が違うから、撮影に向いている犬、向いてない犬がいるというのが、今回、試行錯誤してよくわかりましたワン。

「動物モノ」ってだけで通常よりも大変なのに、何が大変かって、今回「人気ロックバンドのボーカルが拉致された」って事件で、「音楽モノ」も盛っちゃったところです。何と言うスタッフ泣かせ(自分も含めて・笑)な脚本!
何といっても、架空のロックバンドをプロデュースしないといけないんですよ。

まず、曲が必要。
歌詞も必要。
俳優さんは、歌を歌える人、楽器を弾ける人をキャスティングしないといけない。
バンドのロゴから、CDのジャケット、ポスター、販促グッズ等々、全部デザインして作らないといけない。
劇中に出てくるプロモーションビデオの撮影、編集も結構な作業。
などなど……我ら科捜研スタッフは全部やりました。楽しかった。
楽しかったから、やりきれたのではないでしょうか(笑)

オリジナル曲を、2曲作りました。
『絆』と『俺たちはここにいる』。どちらも名曲です!
作曲はなんと、劇伴と同じく川井憲次さんです。
お忙しい川井さんに、無謀にもお願いしてやっていただきました。
バンドメンバーも、伊藤陽佑(ボーカル)、松本若菜(ギター)、伊藤 毅(ベース)、柴木丈瑠(ドラム)と精鋭メンバーが揃いました。

実は、『絆』は1話と4話で既にさりげなく流れているんです。
1話は、土門刑事と権藤刑事が食事している大阪の串カツ屋店内BGMとして。
4話は、権藤刑事が家出した少女・蒼を見つけたバーガーショップ店内のBGMとして。
この曲は、今シリーズの劇伴収録と同じタイミングで作業していたので、早めに出来ていたのです。
で、流行っている曲という設定なので、こっそり前フリ(?)していたのです。
「あれ、この曲なんだろ」って気になった方、いましたか?

そんなこんなで、「動物モノ」と「音楽モノ」を盛り込んだ次回作。
仕込みはそれぞれ大変でしたけど、皆さんは「パクッと一口」でいっちゃって下さい。一口でいっちゃうところに、新しい味と食感があるものなので。
あれ? 今、気付いた!
フルーツ大福も何も考えずにパクッと食べていたけど、和菓子屋さんは普通の大福作るよりも、色々大変なんだろうな。そうかあ。おつかれさまです!
ま、でも、次に食べるときは、やっぱり何も考えずに食べることでしょう。パクッ。美味しい♪


(文責・塚田英明)





【「科捜研の女」・制作日誌】
「結婚」をテーマにした第6話、いかがでしたか。
相馬や泰乃がきゃいきゃい結婚トークをしていると、
そんなことはお構いなしに、「かぶれの原因がわかったわ!」と鑑定結果片手に颯爽と現れるマリコさん。さすが、われらがマリコ様、科捜研の女。かっこよかったです。

そしてもう一つ印象深いのは、ラストの遠藤久美子さんの白無垢姿…
遠藤さん自身も「白無垢を着るのは初めて」と感激のご様子。
スタッフから現場で撮った白無垢姿の写真をプレゼントされ、大変喜んでいらっしゃいました。
弟の手紙とかんざしに涙する花嫁。
対峙するマリコのまなざしは本当にやさしい。
そしてすべてを包み込むように流れる、やなわらばーの歌声…
素敵なラストシーンでした。この主題歌「でもね…」を歌うやなわらばーのお二人が、はるばる京都まで撮影の見学に来てくださいました。
あの凛として美しい歌声のイメージにたがわず、可憐なお二人。
科捜研ルームでの撮影を楽しそうにご覧になっていました。

さて、今回の撮影の目玉といえば、屋上での殺害シーン。
ウェディングプランナーの明日美(藤田瞳子さん)が元不良の青年・雄二(倉貫匡弘さん)
を、争いの末、ビルの屋上から突き落としてしまうシーンです。
思わず息をのむような、手に汗握るシーンになったと思いますが、
当然リアリティを追及してビルの屋上から倉貫さんを突き落とすわけにはいきません。
そこで撮影所の中に「屋上の手すり部分」を新たに再現。
すぐ下にマットを敷いた万全の態勢で、藤田さんが倉貫さんを突き落としました。
これを背景の街並みとCG合成したのがご覧いただいた映像です。

ちなみに、「トラックから枝つきのミカンが落ちる映像」は、合成ではありません。
実際に現場でトラックにミカンを載せ、うまく落ちたところをカメラでとらえております。
ミカンというより、夏ミカンに近いような、大きくて皮が堅い果物でしたので、落としたミカンはスタッフ(というか私)がおいしくいただきました。

それから科捜研、影のレギュラーといえば、物理鑑定室にある赤・青・黄色の三体の等身大の人形(フォトギャラリー参照)。
今回、難しい計算にいそしむ相馬くんが、彼らと肩を組んだり、拳をぶつけあったりしているの、お気付きになりましたか?日に日に絆を深めている三体の彼らですが、現在撮影中の最終話では、思わぬところに登場します。マニアックな楽しみとして、探してみてくださいね。

撮影は残すところあと少し。
科捜研チーム、最後まで走り抜けます!


(文責・中尾亜由子)



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