警視庁捜査一課9係 season12
長年にわたって9係の係長として番組を支えていただいた渡瀬恒彦さんへ深く感謝し、心よりご冥福をお祈りいたします。
- 2017年4月12日~2017年6月7日放送
放送は終了しました。ご視聴ありがとうございました。
「加納倫太郎が早乙女静香を苦手な理由」
親愛なるターシャ・テューダー様
浅輪直樹の倫太郎と倫子の間を取り持とうする努力は涙ぐましいものがありました。当初は余計なことをしないでと直樹を殴ったりした倫子も倫太郎が登紀子の最期に立ち会えなかったのは知らされてなかった致し方のない事であったと納得し、何より直樹の必死な気持ちに徐々にほだされて行ったのです。倫太郎は倫子と直樹の交際を全く感情を表に出さないのですが快く思っていたようです。そんな倫子と直樹に次々と試練が襲います。倫太郎を大島署に行くきっかけを作った平成岩窟王・赤岩が仮出所中にパリでパテシエールの修行をしていた倫子を倫太郎が急病だと偽の情報を流し、帰国させ監禁する事件。9係の活躍で倫子は無事保護されました。念願かなってケーキ屋をオープンさせようとして直樹の兄の和樹に紹介された物件が詐欺で和樹も刺されるという事件。倫太郎を怖れる管理官の陰謀でまたしても監禁されてしまう倫子。その時、倫太郎は登紀子が惚れた大学時代の空手の力をいかんなく発揮し倫子を救出しました。倫子はパテシエールとして致命傷な味覚障害に襲われます。直樹に自ら別れを告げる倫子。二人はこの試練を二人三脚で乗り越え、味覚障害を克服した倫子はパリにパテシエールのコンクールに旅立ちます。
私の方は生け花で築いた資産のほとんどを寄付して二年前に帰国して新婚当初、お金が無かった時代に聡介と暮らした団地で余生を慎ましく暮らそうと思っていました。そこへパリのコンクールで審査委員長に倫子のドルチェには人生が足りないと言われ傷つき直樹に内緒に帰国した倫子が転がり込んできました。さらに団地で熊の着ぐるみを着た男が殺されるという事件があり、臨場した倫太郎と再会することになったのです。
この春、倫太郎は神田川警視総監のたっての希望で東京オリンピックに向けての内閣テロ対策室に警視庁代表として派遣されることになりました。残されたメンバーで見事に幾つもの事件を解決して行きました。倫子はパリ時代倫子のケーキのファンだった難病の女の子の応援に直樹に背中を押されたこともありパリに行き、もうすぐ帰国するそうです。そうすれば二人はようやく結婚にゴールインするのではないかと願ってます。
貴女様への書簡もこの辺でいったん一休して勝手ながらまた来年、色々ご報告出来ればと思っております。
2017年6月7日
早乙女静香拝
ゲスト
久宝綾芽――七瀬なつみ
正川洋平――不破万作
スタッフ
脚本 真部千晶
監督 杉村六郎
(文責・金丸哲也)