社会

東映グループは映像娯楽を発信する会社として働く仲間とすべてのステークホルダーの笑顔を大切にする企業グループを目指します。
人権の尊重

東映グループは、人権を尊重した事業活動は企業の発展・存続に不可欠であり、すべての企業が果たすべき責任であると理解しています。

労働環境の改善

東映グループで働く人たちが笑顔で安心して働けるために

当社の事業は映像制作、映像配給、興行からホテル・不動産事業など多岐に渡ります。同じ会社ではありながらも各部門の従業員の勤務形態は様々です。しかし永続的に良質なコンテンツやサービスを提供していくためには、部門に関わらず、全ての従業員の心身の健康が守られ、その能力を最大限に発揮できる環境を整えることが不可欠と考えています。そのため当社として以下のような取り組みを行っていきます。

東映BRAVE宣言 ~序章:“ダイバーシティの波“起こせ!~

当社は従業員全員がD&Iを“自分ごと“として捉え、互いを尊重することでイノベーションを創出する企業を目指して、D&I推進に取り組んでいます。

そして当社のD&Iにおける現状の課題をもとに、プロジェクトメンバーが考えた推進スローガンである“B・R・A・V・E”は、「Be Respectful And Value Empathy(尊重する心を持ち、共感を大切にしよう)」の頭文字を取り、「BRAVE(勇気)」という言葉自体にも、変わる/変わらない勇気、そして相手を受け入れ、新しいことを受け入れるという勇気を持ってD&Iを推進していこうという想いを込めました。

サブタイトルでは、ものがたりを紡いでいく当社らしく、D&I推進のスタートラインに立ったばかりの現在を“序章”とし、東映のシンボルでもある「波」を内側から起こし、そして新しいムーブメントを起こしたいという想いを表現しています。
このサブタイトルは今後の時代や当社のD&I推進の方向性の変化によって従業員自らの手で形を変え、さらに進化していきます。
役員向けダイバーシティマネジメント研修

ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進するためには、管理職の意識改革が重要なポイントであると考え、役員を含めた部長以上を対象にダイバーシティマネジメント研修を実施しています。
経営におけるD&Iの重要性はもちろんのこと、多様な人財をまとめ、チームの協働と目標達成に導くために必要なマネジメントの資質やスキル、組織パフォーマンスへの影響など、D&Iに関わるマネジメント能力を継続的に身に着けていきます。
また、今後は全ての管理職にも研修を行い、さらなる意識改革を行ってまいります。

D&Iプロジェクト始動

2023年度から始動した「D&Iプロジェクト」は、多様な経験を持った従業員が集まりボトムアップで活動しております。プロジェクト活動では全従業員を対象としたアンケート調査、現状の社内における課題の可視化、経営層との意見交換などを行い、何度も試行錯誤を重ねながら東映が進むべきダイバーシティの方向性を検討して参りました。2024年3月には、メンバー自らが考案したD&Iスローガン「東映BRAVE宣言」を全社に発表し、東映のD&I推進に向けて新たな一歩を踏み出しました。
プロジェクトメンバーは毎年変更し、限られた視点に留まることなく活動の輪を拡げていきます。そしてスローガンを共通言語にD&Iを”自分ごと”として理解・行動できる従業員を増やし、お互いの個性を認め合う組織風土の醸成、さらなるイノベーションの創出を目指していきます。

両立支援チーム発足

ライフステージの変化に関わらず、働き続けたい従業員を支援することを目的に、2023年度より両立支援チームが発足しました。特に「育児」「介護」「治療」を主要テーマとし、様々な活動を行っています。
初年度は「育児」を重点テーマに設定し、当事者への支援の他、管理職や周囲との相互理解を深めることに注力しています。具体的には、休職前、復職前、復職後の各タイミングで当事者と管理職がコミュニケーションを取れる場を設けたり、管理職向けガイドブックを作成して、当事者たちの声を届けるツールとして活用しています。
また、両立支援チームが直接従業員とコミュニケーションを取る場として、両立支援面談や、子育て社員との意見交換会も実施しています。面談では、当事者向けガイドブックを活用しながら制度や手続きについて説明し、スムーズに休職に入るための支援の場、男性育休取得を前向きに検討する場として効果を得られています。意見交換会は社員の声を直接聴く良い機会となり、さらなる課題解決に向けたアクションを検討・実施していきます。

映像制作現場の働き方に対する取り組み

社会貢献活動

劇場がない地域での移動上映

バリアフリー上映への取り組み

東映では、視覚や聴覚に障がいのあるお客様にも映画をお楽しみいただき、より多くのお客様に作品を届けられるよう、字幕ガイドと音声ガイド付きのバリアフリー上映に取り組んでおります。

映画の劇場公開に合わせ、作品の字幕ガイドや音声ガイドを制作し、上記上映ツールを用いて、みなさまにお楽しみいただけるよう努めております。
各作品の公式HPでバリアフリー上映に関するご案内をしており、また、スマートグラスの貸出しができる劇場では貸出しに関するご案内を行っております。
あらゆるお客様が一緒に楽しめる映画鑑賞の環境づくりをめざし、これからもさらに研究を重ね、努力を続けてまいります。
バリアフリー対象外作品もございますので、バリアフリー上映の有無等、詳細は各作品の公式HPをご参照ください。

現在、主なバリアフリー上映の方法として以下の形式がございます。

  • アプリケーション「HELLO! MOVIE」の使用
  • スクリーンに表示する形式の字幕上映(劇場・上映日時は限定されます)

東映太秦映画村 修学旅行・校外学習用プログラム

東映太秦映画村では、修学旅行・校外学習用で来村いただいた生徒さん方に、楽しみながら「学び」の機会になるプログラムを用意しています。
時代劇俳優が師範に扮する【寺子屋おもしろ体験 大江戸暮らし編】では火打石で作った種火を使ってあんどん・ロウソクに点火し、明るさを体験したり、小道具の貨幣に触れて江戸時代の通貨の種類を学びます。
また、京都大学の協力の元、漫画冊子【映画の歴史 ①映画ができるまで編 ② 映画ができてから編】を作成、校外学習の生徒さん方に配布をしています。

いずれも予約制のプログラムとなります。お問い合わせは映画村ホームページから。

教育映像製作の取り組み

「コンテンツ製作」の会社として、映像製作を通じた社会貢献こそが最大のミッションと考えます。
教育映像部では、社会問題に向き合い、その課題解決に映像の力で貢献できるように、その時代に必要とされる啓発映像・教材の開発に日々取り組んでいます。

教育映像製作の取り組み
社会・経済の持続的な成長のためには、人々がそれぞれの価値観を互いに認め、活かし合う共生社会の実現が不可欠であるという理念のもと、多様性尊重・ハラスメント防止などの「人権啓発」分野や、「環境」、「福祉」など、現代社会の問題に鋭く切り込む映像製作に力を入れています。また、教材だけではなく、人権問題をテーマとした劇場映画の製作等も行っています。
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性的少数者について取り上げた人権啓発ドラマ「バースデイ」
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人権学習や研修に活用できる教材「あなたの笑顔がくれたもの」
地域社会を未来へ
自然災害が増加しつつある現在、災害自体を止めることはできませんが、正しい知識があれば、被害を最小限にできる可能性があります。交通事故や犯罪による被害も教育・啓発をすすめることでその数を減らすことができるかもしれません。尊い命を未来につなげるために「防災」「防犯」「交通安全」といった地域社会教育の映像を常に最新の情報にアップデートしながら製作し続けています。
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交通安全教材
「油断することなかれ!」
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防災教材
「要配慮者の備えと避難行動」

映像資産の継承と有効活用

1951年創立以来、当社およびグループ会社は映画、テレビ、アニメーション、Vシネマそして配信オリジナルと数多くの映像コンテンツを製作してまいりました。
当初、映像製作はフィルム撮影でしたが、技術革新とともにデジタル撮影による製作、デジタル上映が主流となりました。
それによりフィルム時代のクラシック作品は観られる機会がなくなってしまうため、2010年より映像資産管理委員会を立ち上げ、映像文化の保存も目的にフィルムのスキャニングデータを取り、新たにデジタルシネマや多様化する映像メディアにおいて再び観賞していただけるよう取り組んでおります。
また、京都の東映太秦映画村は1975年、映画のテーマパークとして開村以来、映画各社の貴重な非映像資料(台本・ポスターなど)の収集保管に努め、村内の映画文化館や2020年に開設致しました映画図書室におきまして一般公開し、日本映画文化の発信拠点として活動しております。