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内野聖陽主演 『ザ・ドライバー -親子再会への6千キロ-』10月11日(日)放送

DATA
2015.10.02

ドラマスペシャル 『ザ・ドライバー -親子再会への6千キロ-』を、10月11日(日) よる9時よりテレビ朝日系にて放送いたします。

テレビ朝日公式サイト

内野聖陽主演 !
型破りなトラックドライバーに!

京都・気仙沼・富士山麓・神戸
日本縦断6,000キロを走らせ家族を再生
常識破りのロードムービーが誕生!!



 ◯イントロダクション

■型破りなトラックドライバー!

 「臨場」、「ゴンゾウ」、「とんび」などのヒット作品で個性的なキャラクターを演じてきた内野聖陽が、元エリート銀行マンのトラックドライバーという、これまでにない型破りなキャラクターに挑戦。一人の少女との心の交流、巨悪との対決を通して、少女の家族の再生を描いていきます。

 

 お話は上一郎と公平のコンビが一人の少女から母親の元へ連れて行って欲しいと頼まれるところから始まります。軽く考えていた上一郎。しかし、少女知る住所には母親は既に居らず、今度は父親が気仙沼に居ると解り、トラックで向かう上一郎たち。しかし父に少女の受け入れを拒否され、ようやく居場所を突き止めた母は既に別の男性と婚約中。この状態に対して、正論を重んじる上一郎が異議を唱えます。本来は自分のペースが乱されるからと子供が苦手な上一郎。しかし、真摯に親と一緒に暮らしたいと願う少女の気持ちに、次第に絆されていきます。

 約束を守るために必死に動き出す上一郎。はたして、少女に両親と楽しく過ごした日々を取り戻してあげることが出来るのでしょうか。

 

 京都ならでは描ける「はんなりとした」魅力を醸し出しつつ、気仙沼でもロケを行い、ロードムービー的な要素も盛り込まれた「ザ・ドライバー」。豪華キャストによる個性的なキャラクターのぶつかり合いで笑えて、泣けて、そして見終わった後には壮快な気持ちになれる、これまでにない贅沢な人間ドラマにご期待ください。

 

■風変わりな舞妓トラック株式会社

 上一郎が勤務する「舞妓トラック株式会社」は、祇園にあります。置屋と運送会社が同じ屋根の下にあるという風変わりな設定です。事務所には上一郎らトラックドライバーに混じり、舞妓や芸妓も時おり顔を見せるなど、普通の運送会社にはない艶やかさがあります。

 そもそも並子は、芸妓を引退し、舞妓の生活の面倒をみて、お茶屋・料亭などに差し向けることを業とする置屋を営んでいましたが、倒産した運送会社をツケの代わりに買い取り、その経営者にもなりました。

 並子の性格は男勝り。あくまでも我が道をゆく上一郎でさえ、黙らせるほどの強烈な物言いでドライバーの男たちや舞妓、芸妓を巧みにさばき、厚い信頼を得ています。そんな並子のもとで、なぜ元銀行マンの上一郎がトラックドライバーとして働くようになったのか。二人の意外な関係も、このドラマの独特の個性となっています。

 

◯主な登場人物

近衛上一郎(このえ・じょういちろう) ……… 内野聖陽

 舞妓トラック株式会社に勤務するトラック運転手。

元は有名大卒のエリート銀行マン。「正論」を押し通す傾向があり、その「正論」を守るために、論理に論理を重ね、結局は屁理屈になっている場合が。そんな性格ゆえにサラリーマン生活を全うする事が出来ませんでした。行く末に対して悩んでいたところ、銀行時代の顧客であった並子にスカウトされて舞妓トラックに転職します。

 トラックドライバーとなっても彼独自の「正論」は止められません。舞妓トラックには決まりのユニフォームがあるものの運送業はサービス業であるからには正装でお客様に臨むべきだと論理を振りかざし、ワイシャツにネクタイという銀行マン風のいでたちで配達に臨みます。

 銀行員時代に身についた信念は契約を必ず守る事。トラックドライバーになってからは「全国を回り、契約を交わしている料亭に、契約で決められた新鮮な品を契約した期日までに届ける」という形で仕事にも活かされています。

 しかし、それだけ“頑固”な性格も酒が入ると一変。酔うと簡単に無理難題を安請け合いしてしまいます。そして、契約が絶対である彼は、必死にその約束を守るべく闘う事になります。

 家は郊外の大きな平屋。彼が求める快適空間を追求しています。そんなこだわりが強い彼は、性格が所以していまだ独身。年齢も年齢だけに、そして性格上、恥ずかしく大っぴらには言えず、こっそりと婚活をしている一面も。

 

田畑公平(たばた・こうへい) ……… 塚本高史

 舞妓トラックに勤務するドライバー。上一郎の相棒であり並子の弟。

 かつて“引きこもり”だった彼をなんとかしようとした並子によって、トラックドライバーとして上一郎とコンビを組むことに。

 年齢差もあり、上一郎のことを立てているようで、時に上一郎の単純な性格を利用することも。根は優しく、人当たりもよい。意外と刑事ドラマを見る事が好きで、何かとあると刑事気取りになる一面も。

 

田畑並子(たばた・なみこ) ……… 若村麻由美

 舞妓トラック株式会社社長。祇園の置屋「多葉田」の女将。職業柄、常に和装を着ています。

 かつては人気の芸妓。祇園の町で生きてきました。

 置屋の女将として舞妓の育成をせねばならないという気負い、また、舞妓トラックを守っていかねばならないというも気負いがあり、毎日忙しい時間を過ごしています。

 「女だから」と言われる事がとにかく許せない。そんな時は「ドS」キャラの性格でかなり威圧的に(男性に)接してしまいます。相性が良い ? 上一郎に対しては、愛を込めて、蹴ったり頰をつねったり、時には手が出る事も !

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村瀬玲奈(むらせ・れな) ……… 南沢奈央

 気仙沼くるみ保育園の保育士。かつてこの保育園に結衣が通っていました。

 突如、母親とともに気仙沼から姿を消した結衣を心配していたところ、結衣と再会。結衣の思いを聞いて、上一郎に行方がわからない結衣の母親探しを依頼します。

 気仙沼の街と子供たちを心から愛する、まっすぐな女性。そんな玲奈の美貌と優しさに上一郎は夢中に。

 

間宮結衣(まみや・ゆい) ……… 渡邉このみ

 複雑な家庭で育てられ、いままで「出会った事がない」ほど風変わりな上一郎の一挙一動に好奇心を持ち始める。

 母親から貰ったスケッチブックとクレヨンを常に持ち歩き、絵日記風に、その日出会った事を描いています。いつの日か、母に会った日に見せるつもりなのでしょうか ?

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青山涼子(あおやま・りょうこ) ……… 中越典子

 京都・祇園の高級クラブのママ。結衣の母親。

 父親が事業に失敗し、多額の借金を残して自殺しました。いまはその借金を背負う立場にあります。

 かつて気仙沼で陶芸家の間宮、娘の結衣と3人で暮らしていたが、突如、気仙沼から姿を消します。

 いまは京都の祇園で高級クラブのママとして働きつつ、西郷グループの御曹司・利明と婚約し、政財界の大物が集まる盛大な披露宴を間近に控えています。どうやら、結衣の存在を利明に隠しているようです。

 

間宮啓一(まみや・けいいち) ……… 北村有起哉

 気仙沼在住の陶芸家。気仙沼の土は目が細く、この地の土ではないと望む色を出す事が出来ないと拘りを持ち、創作に勤しんでいます。

 全国で個展を開き、賞を獲得したりと相応の評価を得ていますが、それ以上に至らず、本人は伸び悩んでいると考えています。人付き合いは苦手であり、無口。気仙沼の人たちにとっても性格が解りにくいです。

 結衣の父親のはずだが、上一郎と公平が「母親が行方不明だから」と結衣を連れていってもなぜか「関係ない」と拒絶します。

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西郷利明(さいごう・としあき) ……… 中村俊介

 繁の一人息子で次期社長。涼子の婚約者。

 西郷グループの実質ナンバー2として、権力を思いのまま駆使しています。しかし、一代で財と権力を築いた繁とは対比的に、決してやり手とは言えず、従業員達に舐めら続けており、薄々、自分は馬鹿にされていると気づいています。

 この年齢になっても、父親の繁からは体罰をも含む教育を受けており、絶対服従しています。

 

西郷 繁(さいごう・しげる) ……… 平幹二朗

 不動産業や飲食業を主に営む西郷ホールディングスの社長。

 人の弱みにつけこむ天才である。経済界のみならず、フィクサーのように政治家に対しても力を発揮。関西のドンとして暗躍しています。

 利明の婚約者である涼子が、経営が傾いていた祇園のクラブを一気に黒字転換させた事に着目し、高く評価しています。だからこそ、探偵をも雇い、涼子の一挙一動を見張り続けています。

 

◯あらすじ

 ワイシャツにネクタイ姿の上一郎(内野聖陽)と作業着姿の公平(塚本高史)というアンバランスな二人のトラックドライバーが今日も関西の街を駆け巡る。店の前に冷蔵トラックを乗りつけては、新鮮な食材を運び入れる上一郎。

 今日は神戸の中華街にある鶏肉問屋に仕入れに。二人がトラックに戻ると、なんと運転席に見知らぬ少女が。少女は上一郎らに「この子をこの住所に届けて下さい」と書かれたメモを手渡す。警察に行き調書を取れば1時間は時間をロスするために新鮮なまま、この鶏肉を届ける事ができないと正論を振りかざし、少女を京都に連れていく。上一郎は、すべての品物を届けてから少女を送り届けるのだが、そこには母親も父親もいなかった。

 仕方なく舞妓トラックへと連れ帰った上一郎らだったが、社長の並子(若村麻由美)は、少女・結衣(渡邉このみ)の「父親は気仙沼にいる」という言葉を信じ、上一郎と公平に仕事のついでに気仙沼へ連れて行けと命令。仕方なく二人は、結衣を連れてトラックで気仙沼まで片道約1000キロの長旅に出発する。

 気仙沼に到着し、結衣を父親で陶芸家の間宮(北村有起哉)のもとへと連れて行くが、なぜか間宮は「お父さん!」という結衣を無視する。母親が行方不明なら父親に引き取る義務がある。決然と言い切る上一郎だが、間宮は自分には関係ないと突き放すだけ。

 帰りの道中、結衣はかつて自分が通っていた保育園でトラックを止めさせる。美しい保育士の玲奈(南沢奈央)に思わず心浮き立つ上一郎。その玲奈から事情を聞くと、半年ほど前に結衣の母親に関して悪質なビラが巻かれる事件があったという。そのビラには結衣の母・涼子(中越典子)の写真があり、“借金まみれのホステスにご注意!”という文字が。このビラをきっかけに、涼子は結衣とともに気仙沼から姿を消したらしい。

 面倒はごめんだとばかりに結衣の件からは手を引くと宣言した上一郎だったが、公平と呑んでいるうちに酔っぱらい、生来の単純な性格がむき出しに。ここぞとばかりに公平は結衣の母親を探すという契約書にサインさせてしまう。翌朝、正気に戻った上一郎だが後の祭り。元銀行員だけに契約書の重みは人一倍 知っている。上一郎は公平と結衣を再び京都へと連れ帰ると、泣く泣く母親探しを開始する。

 自分の予定を狂わす子供は嫌いだと公言する上一郎。結衣を突き放すが、その結衣から玲奈が上一郎に気があると聞き、婚活中の彼はついその気に。気仙沼で新鮮な 魚を仕入れるという“口実”を作り、そそくさと気仙沼へ向かうと玲奈の保育園に顔を出す。今度はその玲奈を連れて間宮のもとを訪ねる上一郎。改めて結衣のことを相談しようとするが、間宮は帰ってくれと言うだけだ。

 京都の並子から結衣の母・涼子が見つかったと連絡が入った。上一郎は公平と結衣を連れて、涼子が働く高級クラブへとやってくる。客を見送りに出て きた涼子に「お母さん」と抱きつく結衣。ついに感動の再会が…と思われた次の瞬間、店から出てきた利明(中村俊介)を見た涼子は結衣を突き放す。

 そして、利明と店の前に戻ると黒塗りの車から降りてきた一人の男を出迎えた。その男こそ政財界の大物で利明の父・西郷繁(平幹二朗)だった。

 涼子と結衣、そして間宮の間に何があったのか?西郷繁と結衣一家の関係は?

 そして、上一郎はいかに家族の再生を果たすのか…!?

 

 

 

◯こぼれ話

・  作品が出来るまで

 3年前。雑談中に内野聖陽さんが「2人のトラック運転手が車の中でアホトークをし、そこに時々追憶劇がたまに入ってくる、みたいな話って面白いんじゃない?」とポツリと仰いました。これは面白いドラマになると直感で思い、脚本家の徳永友一さんにお願いし、その内野さんの一言を企画の卵として進める事になりました。

 トラックを舞台にした過去の作品は数多。どうせなら新しいものをと志して、妥協はしない、どうせやるならハンパなく! をモットーに、長時間に渡り打ち合わせを重ね、徳永さんにプロット(あらすじ)を書いて頂きました。時には、内野さんを交えて企画について話し合う事もありました。数多の可能性を探り、企画書を書き直す事10数回。

 これなら行ける ! というプロットにたどり着き、今回の「ザ・ドライバーズ」という作品の脚本執筆が始まりました。

 

・  クランクイン、暑さとの戦い

7月初旬に神戸中華街にてクランクインしました。今年も暑かった。上一郎の衣装はスーツにネクタイ。例えばトラック発進前にトラック車内で上一郎と公平が話すシーンがあるとします。セリフにエンジン音が入るのは変。音も同時に収録していますので、当然、トラックという密室内でクーラーをつけない状態となります。

暑さとの戦いは最終日まで続きました。

 

・  気仙沼ロケ

7月半ばに気仙沼でロケを行いました。

京都から気仙沼まで片道約1000キロ。(サブタイトルにあります6000キロという事はつまり・・・)撮影車両であるトラックや機材を積む車などは当然、陸路での移動となります。12時間近くかけて気仙沼入り。大掛かりなロケを敢行致しました。

気仙沼市役所観光課のご尽力をはじめ、気仙沼の皆さんに協力して頂き、魚市場の中でも撮影をさせて頂きました。その大迫力の映像をご期待ください。

一番懸念していたのは、霧が多い気仙沼の天候。気仙沼のシンボルともいえる安波山山頂から見渡す町と海を撮りたい日。奇跡ともいえる快晴に恵まれ(暑かったのではありますが)素晴らしき舞台にて感涙必至なシーンを撮る事ができました。

 

・  撮影の様子

元祇園の芸妓であり、いまは置屋の女将という設定の並子。

実際にかつて祇園で芸妓をやられていた方に常に撮影に帯同して頂き、京言葉や所作また置屋のセット内部の飾り付けなど監修して頂き、並子役の若村麻由美さんには京言葉でセリフをお願いしております。細部に至るまで拘り抜いた映像もご期待ください。

また、舞妓の花ひろ役で出演して頂いている寿美乃さん。数年前まで実際に京都にて舞妓として活躍され、女優へと転進された方です。

(横塚孝弘)

 

 

◯スタッフ

【脚 本】徳永友一

【音 楽】遠藤浩二

【ゼネラルプロデューサー】横地郁英(テレビ朝日)

【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、横塚孝弘(東映)

【監 督】兼﨑涼介

【制 作】テレビ朝日・東映

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