映画『海難1890』和歌山県串本町 撮影現場取材 レポート!
- 2015.01.23

1月23日(金)、和歌山県串本町の太平洋に面した海岸に建てられたオープンセットにて、映画『海難1890』(2015年12月公開)の撮影現場取材が行われました。当日は、出演の内野聖陽、トルコ人メインキャストのケナン・エジェ、忽那汐里、監督の田中光敏が登場したほか、地元住民有志の皆さまによる炊き出しが行われ、撮影を行った約100人のキャスト・スタッフの昼食に、地元海産物を使った料理や、トルコ料理が振る舞われました。
コメント
内野聖陽(田村元貞 役)
メルハバ!(トルコ語で「こんにちは」)
串本にはこの作品の撮影で初めて訪れましたが、ごつごつした岩場や実際に水兵のお墓などを見て、この地で悲しい事件が起こってしまったんだと実感が湧いてきました。しかし、串本の方々の温かい対応に触れて、今日までの日本とトルコの友好関係や絆の強さを感じています。
実際の撮影も大変で、トルコ人の俳優たちは連日びしょ濡れになりながら撮影に挑んでいるのですが、日本のキャストが、カメラが回っていないときにもトルコ人俳優をさすってあげたりしているのを見ると、実際の事件の時もこのようなことがあったんだろうと演じるイメージが湧いてきます。
亡くなった水兵のたちの魂のためにも、海外の方々に知ってもらえるようにこれからの撮影を頑張っていこうと思います。
ケナン・エジェ(ムスタファ 役)
まず撮影の前に慰霊碑を訪れました。このことは我々トルコ人にとっては大変、特別なことです。
串本町の方はとても親切で、今日も昼食にトルコ料理を用意してくれました。串本町だけでなく京都の撮影では京都の方に親切にしてもらい、日本とトルコの絆の強さを改めて感じました。この事件は悲しいことですが、今日に至るまでの両国の友好関係の礎でもあります。この関係は他国のお手本となり得るので、この作品を世界に広めていけるようなものにしたいと思います。
忽那汐里(ハル 役)
(劇中では)喋れない役なので、久しぶりに喋ります(笑)。
この壮大な景色や空気感はなかなか感じられないと思うので貴重な体験をさせていただいております。数日しか滞在していませんが、串本町の人々と触れ合っているとエルトゥールル号や、トルコとの絆を大切にしているんだなとすごく感じます。
私が演じるハルは、許嫁を海難事故で亡くしたショックで喋れなくなってしまったという役どころですので、言葉ではなく表情で見せられたらと思います。この作品では一人二役を演じるのですが、まずは串本町での撮影をしっかり全うしてトルコでの撮影に臨みたいと思います。
田中光敏(監督)
最初は外国人スタッフとコミュニケーションを取るところから始まったこの現場ですが、串本町の方々の協力もあり、軌道に乗ってきました。今日まで続く日本とトルコとの友好関係の始まりとなったエルトゥールル号事件なので、悲しい出来事ではありましたが串本町の熱い思いを背負いながら「真心」と「友情」というテーマをしっかり表現できるように頑張っていきたいと思います。
亡くなった多くの水兵たちのためにも、エルトゥールル号から始まったトルコと日本の友情をしっかり描き切りたいと思います。