東映ホーム > 東映マイスター > vol8アニメーション勝間田具治 インタビュー “魂”は世代を超えて伝達する!~『ヤマト』、そして『プリキュア』へ~

ヒーローアニメマイスター 勝間田具治監督 『アニメーションに伝達された活動屋魂!』

“魂”は世代を超えて伝達する!~『ヤマト』、そして『プリキュア』へ~


予算と時間に制約のあるテレビアニメーションの現場で、実写で培われた“映画ための要領”と、“絶えず面白い作品を作ろうとする探究心”が、アニメーター達の心に火をつけ、他に比類ない“アクションアニメ”が生み出されてきました。人材の坩堝(るつぼ)のようなアニメの現場に植えつけられた活動屋魂は、当時も現在も、様々なクリエイターたちに影響を与え続けています。


清水) 勝間田さんから見てね、実写からアニメに入っていった人の演出と、宮崎(駿)さんや高畑さんみたいなアニメーションの会社で育って演出になった人の演出の違いってなんですか。

勝間田) 要は吸収力だからね。実写のノウハウを彼らがどう覚え、こちらがどう絵の演出を覚えるかということなんだけれど、僕なんかは絵は描けないんだよな、そこが違う。だから最終的な演出はアニメーターがやったほうがいいんじゃないかな。絵描きの演出力がある人がね。絵が決定的だからね。

今はDVDで映像がこれだけ出ていて、実写の研究をしている若手もいるけど、当時はアニメしかやっていない演出家なんか、下手なんだよねえ、実写のことが分からないから。だから宮さんなんかは、いいときに東映動画にいたんじゃないかと思う。京都から我々のような実写の経験を持った人間がきたことで、いろいろなものをうまく吸収できたんじゃないか。もちろん能力はあったんだけど、あの人材交流は大きかったんだろうね。 特に編集は決定的だったと思う。僕らと同時期に、千蔵豊っていう編集マンが来たんだけどね、彼が入れた編集の呼吸が映画には大きかったね。

僕なんかそうやって、実写のノウハウをアニメに入れていったんだけど、当時いっしょにやってた石ノ森章太郎さんなんかは、僕はマンガの構図やコマ割りは実写を参考にしてます、なんて言ってたりしたね。

そのうち、実写がアニメをマネするようになったりもしたね。『ヤマト』で一緒にやった舛田利雄さんの『源義経』(1990 TV)でね、那須与一が弓引いて、パッと弓を離すと、次にポンって矢が刺さって揺れてる画がくるのが実写なんだけど、その矢をフォローさせてたのね。あれはそれまでの実写ではなかった、アニメのマネなんじゃないかと思うんだ。今、実写もだいぶアニメの影響が大きいよね。 

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清水) いろんな才能との交流と言えば、当時は“漫画原作”があって、それをアニメ化するんじゃなくて、先にアニメ化の企画があって、漫画家の先生にそのキャラを作ってもらったり、共同作業で作り上げることが多かったんです。今だったら「キャラ原案」みたいな表記をするんだけど、当時は「原作」としちゃって、同時連載で雑誌に掲載していくということがあった。 『魔法使いサリー』(1966-68)だと横山光輝さん、『ひみつのアッコちゃん』(1969-70)だと赤塚不二夫さんとか。石ノ森さんは『西遊記』(1960)から東映動画に入られたんですが、当時、手塚治虫さんが、3年間嘱託社員だったんですよ。そのとき助手をふたり連れてきて、一人が石森章太郎さん(当時)、もうひとりが天才アニメーターと呼ばれた月岡貞夫さんだったんです。月岡さんはそのまま漫画家をやめて、アニメーションがやりたいから、ってうちに入っちゃった。石ノ森さんは退社後、人気漫画家になっていったんです。

勝間田)サイボーグ009』(劇場版1966/1967 テレビシリーズ1968)は石ノ森さんの漫画原作が先にあったけど、前の『海賊王子』(1966)はそのスタイル。石ノ森さんとは「リュウの道」のパイロットのシノプシスを書いてもらったりね(放映時タイトル『原始少年リュウ』(1971-72))。『デビルマン』でも、(永井)豪ちゃんと「魔王ダンテ」参考に作ったり、ロボットものもほとんど、キャラも変身なんかも豪ちゃんに考えてもらったんだ。


『宇宙戦艦ヤマト』は、松本零士さんとの作品だね。『さらば』のときの盛り上がりはすごかったね。公開前夜の2時に、ラジオの「オールナイト・ニッポン」に出演しててね、4時ごろ終わったんで、ちょっと劇場覗きに行ってみよう、って行ったら真っ暗な劇場の前に、蟻んこの頭みたいな黒いのがうわっーと取り巻いてて、あれみんなお客さんだよ!って驚いたな。

生粋の京都の活動屋。勝間田さんのエネルギッシュな言葉の端々に、映画黄金期を支え、アニメ黎明期を築いた人々の、熱い姿が浮かんできます。 そんな勝間田さんが、現在、若手スタッフと一緒に取り組んでいるのが『ハートキャッチプリキュア!』(第六話 演出)。意外!?いえいえ、彼女たちの凛々しい立ち姿を見てください。その雄姿、そのポージングは、時代劇スターが見せていた“見栄”そのもの。太秦の地から受け継がれた活劇の魂は、今も尚、アニメーションの中で生き続けています。
勝間田)今は『ハートキャッチプリキュア!』を若いスタッフと一緒にやってるんだ。「勝間田さん、銀牙(『銀牙 -流れ星 銀-』(1986))やってらしたんですか、あれは面白かったです」なんて言われたりするんだけど(笑)。昔に比べるとね、今のほうが変身シーンが長かったり、演出の制約もあるんだけど、若い奴ら見てると逞しいよ。

『プリキュア』も剣戟アクションなんだけどね、ただあれは女の子だから、あんまり徹底的に敵をやっつけちゃいけないっていうのが、僕には難しい(笑)。『キューティー・ハニー』(1973-74)やってたからさ、こないだそのつもりで、敵をバーンとやっつけるところで「おい、これパンツ見えてもいいだろ」って言ったら「いえ、プリキュアはパンツ見えたら駄目なんです」って言われちゃった(笑)。

 

 

 

ハートキャッチプリキュア スタッフルームにて







花咲つぼみは花や植物が大好きな中学2年生の女の子。
ある日、つぼみは不思議な夢を見た。
大きな木に咲く美しい花。たちまち全ての花が落ちてしまう。そしてそこから妖精が飛び立っていく――

それから数日後。明堂学園へ転校したつぼみの前に、なんと夢で見た妖精が現れる! 妖精はつぼみに、「伝説の戦士プリキュアになって、≪こころの大樹≫を守って!みんなの≪こころの花≫を咲かせて!」と頼む。 自分にそんなことはムリ……と断るつぼみ。 だが突然謎の敵が襲ってきて、新しいクラスメート・来海えりかの≪こころの花≫を奪ってしまう。えりかの心を救うには、プリキュアになって戦うしかない!
つぼみは勇気を出してプリキュアに変身する!!

2010年 2月7日(日)あさ8時30分より ABC・テレビ朝日系列にて放送開始!

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