東映ホーム > 東映マイスター > vol6鈴木常務「東映特撮番組」を語る 石ノ森先生との出会い

東映特撮番組を語る!

石ノ森先生との出会い

石ノ森先生と仮面ライダー、東映との出会い

がんばれ!!ロボコン

私が初めて石ノ森先生と仕事をご一緒させて頂いたのは今から35年前、1974年の『がんばれ!!ロボコン』でした。“アニメーション作品”ではもともと人気がある漫画があって、それをアニメ化していくのが一般的なやり方ですが、“実写特撮作品”では、少しやり方が違い、人気に頼らず一から立ち上げていくので、“企画が上がる→先生キャラデザインお願いします→番組制作→マンガを描いてください”といった流れのスキームが一般的です。『がんばれ!!ロボコン』は、“ロボット”だけど“根性”がある、だから「ロボコン」。こうした企画に先生がデザインしてくださって、「こういう仲間がいると楽しいかな」と、ワイワイガヤガヤ言いながら一緒に創っていきました。まさに石ノ森先生と東映との合作です。ロボコンというマンガがあったわけではありませんから、綿密な打ち合わせを繰り返えし、作品が出来上がって行きました。
ロボコンのデザインが上がり、クリンナップに入ったとき、ロボットらしさを出すために、体の何処かに動きが欲しい、今のままだと赤い色のただの着ぐるみにしか映らないので、頭の上にアンテナを付けられないか、と先生にお願いしたところ、先生は考え込み、返事はありませんでした。翌日、デザインが完成し、受け取りに行くと、ロボコンの頭にアンテナが輝いていました。感激しましたね。そんなこんなで、先生との最初の作品は本当に楽しく進行し、最高視聴率29.2%を獲得しました。他にも先生とは『アクマイザー3』『超神ビビューン』等楽しく仕事をさせていただきました。

サイボーグ009(ゼロゼロナイン)

その後、先生原作の『サイボーグ009』(1979年)のアニメーションを担当し、「009」を掘り下げていくほどに、当時の「仮面ライダー」作品の骨格が、様々なところで「009」を彷彿とさせてくれるのに驚くと共に、ライダーのインパクトある石ノ森デザインを見せ付けられました。ストーリーのベースの流れは、敵に捕まる→改造される→逃亡する→敵と戦う、という設定は似ていますが、石ノ森ワールドは益々強烈さを増し、怖いバッタ顔のヒーローは、自身の悲しみを仮面に隠し、壮絶な戦いを繰り広げる。「009」の島村ジョーに負けないほどにその情念は濃く、ヒーローを悲しみの深淵に立たせる。実写の持つナマの迫力を先生は十二分に生かそうと、怖いくらいに強烈な個性を、ライダーデザインに持ってきたことが伺えましたね。

仮面ライダー

元々東映には時代劇製作の歴史を持っていたために、特撮アクションものを創る下地がありました。『赤影』に見られるようなアクションは殺陣のアクションとして時代劇で長年やってきたために、初期のライダーは大野剣友会が行いましたが、歌舞伎の“見得”や時代劇の“名乗り”を巧みに取り入れていました。キャラクター作品に近いものが、東映の映画の中にたくさんあったところに、先生との幸運な出会いが重なり、全く新しい“特撮アクションヒーローたち”が登場出来たということです。沢山の仕事をご一緒させていただきましたが、一度として先生の怒った顔を見たことがありませんでした。私どもの意見を気持ちよく聞いていただき、優しい方でした。先生がお亡くなりになったことは、特撮界にとって、大きな支柱を失いました。本当に残念です。

 


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