東映ホーム > 東映マイスター > vol5古代エジプトの魅力を語る 「東映」の印象は?

vo.5 古代エジプトの魅力を語る!

「東映」の印象は?


藤本)「東映」やそのスタッフについてはいかがですか?「東映」の"良いところと悪いところ"は?
ヴァシリカ)東映の人たちは素晴らしいです。間違いありません。
とても熱心で献身的です。またとてもクリエイティブです。このような展覧会を企画することはとても立派なことです。ただ欲しいものを得るまでは容赦してくれません!また "奇妙な、変わった人"が多いですね。共催者についてはそれに比べてまともでした。

藤本)東映という日本の映画会社が展覧会を企画していることに関しては。
ヴァシリカ)以前東映とドイツの展覧会で仕事した時は、「東映」は主催者の中に入っていませんでした。それが変わりましたね。また人々に知って欲しいのは、"展覧会"は必ずしもお金を儲けることではなくて、"様々なメディアの会社がこうしてアートに関わっていく"ことが大変素晴らしいということです。残念ながら他の国ではメディアに関連する会社が展覧会を企画することはありません。そういう意味でも御社をとても尊敬しています。
藤本)ありがとうございます。ここからは個人的な質問になりますが...あなたはヨーロッパでもっとも成功している博物館の館長です。そのかたわら2人の娘さんを育て、“チェロ”を弾いたりと、とても充実した仕事とプライベート生活を送られています。どうやってバランスをとっているのでしょうか。
ヴァシリカ)ぜんぜん管理できていません!やろうとはしますが、娘たちに聞いたら母親失格と言うでしょう。いつもいろんなことをやっていて、実はあまりうまく出来ていないんですよ。
藤本)あなたはアメリカで育ち、イギリス、ギリシャ、ドイツなどさまざまな国で勉強や仕事されています。そして今イタリアで仕事されていますよね。
ヴァシリカ)確かにアメリカで育ちましたが、両親が“ギリシャ人”だったのでギリシャの学校に通っていましたし、その後も一年の何ヶ月かをギリシャで過ごしていました。博物館の世界に踏み入れたのはニューヨークの“ブルックリン博物館”に行った時からで、その後ケンブリッジ大学の“フィッツウィリアムス博物館”で働きました。その後ドイツの“ローマ・ペリツァエウス博物館”で館長として働き、4年前に今のトリノのエジプト博物館に来ました。
藤本)それぞれ違いはありますか?
ヴァシリカ)それぞれ全然違います。一番良かったのは“ケンブリッジ大学”で過ごした日々です。若い人たちに囲まれ、みんなアイデアにあふれていました。予算はありませんでしたので全部自分たちでやりました。“ドイツ”はまた少し違いましたね。あまり独立していなくて何をして欲しいかをしっかり伝えてガイドしないと全く進みませんでした。“イタリア”ではそのような感じはなく、言いたいことを皆が汲み取り自主的に動いてくれます。
藤本)“アメリカ”はどうですか?
ヴァシリカ)アメリカからは離れすぎてもう分かりません。たまに戻ろうとは思います。素晴らしい博物館がありますしね。
藤本)ではなぜ“古代エジプト学者”になろうと思ったのですか?
ヴァシリカ)もともとギリシャ語をしゃべり古代ギリシャを勉強していたのですが、エジプトが近いこともあってよく行き来していました。何が似ているかなどを知るのが楽しかったですね。ゼネラリストなのでどちらも好きなのです。
藤本)日本やアジアの歴史を学ぼうとは思いますか?
ヴァシリカ)すばらしい魅力があります。ドイツで日本の金属加工の技術や美術、“鎧”などについての展覧会を開いたこともありとても楽しかったです。また長女が日本についてとても興味があって今日本語を勉強していて、大学に入るまでの一年間、日本で働きたいと言っています。

藤本)若くして“キャリア・ゴール”が明確だったようですが...
ヴァシリカ)それは違います。
藤本)博物館の“館長”になろうなんて...
ヴァシリカ)いやいや全然思っていませんでした。でも古代ギリシャを勉強したことで、3つやることの候補がありました。古典語の教授になるか、ギリシャの倫理学を活かして法科大学院に行くか、言語を活かして“スパイ(!)”になるかです。でもどれもあまり興味がなく、またアートが好きだったので、気づいたら博物館で働いていました。

藤本)“趣味”はどんなことをされるのですか?
ヴァシリカ)音楽や運動が好きです。サイクリングも好きで通勤も自転車を使うのですが、博物館のみんなからはバカにされます。また水泳も好きです。

藤本)最後にこの展覧会について一言お願いします。
ヴァシリカ)この展覧会に出品されている作品を来場者のみなさんが見たら、エジプト美術に関する意識が変わると思います。「古代エジプト美術」はどれも一緒だよ、と思っている人が多いと思いますが、全くそのようなことはありません。それだけ素晴らしい作品が展示されています。
 

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