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vol.4 平成仮面ライダー 10年を駆ける!

超!人気シリーズの登場

『仮面ライダー電王』について

司会) そのあと『カブト』があり、いよいよ『電王』となるわけですが。
白倉) 『電王』大変でしたねぇ。
田﨑) 大変でしたねぇ。
司会) この間の劇場版『超・電王』を子供と観に行きまして・・・
白倉) ありがとうございます。
司会) テレビも観ていたんですが、「行く?」って聞いても「もう良いかな〜電王は」みたいな感じで、正直子供はやや飽き気味だったんですが、行ったらすごい面白かったと。「電王」ではあるんですけれど、初めて見る子供目線の「電王」になっていたじゃないですか。『超・電王』というのは看板に偽りなしで、もう1回新たに「電王」を生み出している感じがしました。
田﨑) それが狙いの一つですね。
司会) ちょっと『ガメラ』に似てるのかなぁって思ったんですが。
田﨑) 『ジュブナイル』だったりもするんで。"鬼の切り札"って作りも、ガメラの作りと酷似しているという(爆笑)。ガメラの緋色真珠の塊にすごい似ているんです、デザイン的に。赤と緑なだけで。
白倉) それは監督のせいではないということだけはここで申しておかないと(笑)。
田﨑) どうしてもインフレーションが起きるんですね、番組って。番組50本の話数があり、さらに劇場版3本作られている中で、その次ってなった時に、インフレーションをある程度修正できるエピソードっていうのはすごいやりやすかった、逆に言うと。"デンライナー"って実はすごいものなんじゃないのという少年目線で入れたし。デンライナーに乗って時を旅することが、子供たちからすればすごいことと考えたんです。
司会) 後半は『ディケイド』が入ってきて、いろいろお約束があって、強いライダーが揃ってるというのは昔のファンから見ると楽しいですよね。大サービスなセリフがありましたけれども。

仮面ライダー電王

田﨑) そういう意味じゃ、さらにインフレーションを進行させて終わるんですよね(笑)。最初の、メインタイトルが出た後の田舎の風景から、またラストにそこに戻るんですけれども。その前の"戦艦の戦い"はどういうことなんだろうって(笑)。
白倉) (笑)
司会) そのへんが「超」でありながら「電王」であるという。
田﨑) そこまでジャンプできるのが「電王」って企画のすごさ。まさにクライマックスジャンプなわけですけどね。
司会) なんで電車だったのか、誰もが気になっていると思うんですが。
白倉) "電ディケ"でやろうとしたことっていうのは、監督が言われたような、電車ってすごいよねっていうことだったりとか、電車と少年との出会いから語りおこす。結局は"電ディケ"も電車をめぐる話なんですよね。電車が誰と出会って誰を乗せて、誰と戦って、どこに戻るのか。ずーっと電車だけを追っている。結局、電王って電車なんだなというか、電車の話以外をするつもりがないっていう・・・(笑)
司会) 最初、「電車」と聞いたときは?
田﨑) まぁ、「電車」かぁ(笑)というのはありましたねぇ。どうしようっていうのはありましたけど、たとえばロケ現場を選ぶとか、今は皆慣れているんでこれくらいの大きさがあれば、"デンライナー"合成できるなとかって感覚でわかるんですよ。 当時は、ロケハンに行ってもこれで"デンライナー"が入るのかなって模索しながらやりました。
司会) 空から線路がのびてきて電車がざーっと降りてくるその画ですよね。
田﨑) 最初はCGだけのシーンだけですが、現実世界に出てくると自転車との並走なんですよね。それがやっぱり大丈夫かなぁと思いながらやっていました。
白倉) 上がった画を見れば、"デンライナー"ってこういうものってわかるけど、まだイラストしかないような状態で、"デンライナー"って何なんだろうってことを考えながら組み立てていくのはものすごいハードルだと思いますね。
司会) 先ほど『ジュブナイル』というお話もありましたが、電車という発想の中には、ある程度小さなお子さんを視聴者のメインに据えようと思ったのですか。
白倉) 『仮面ライダー』がうけたのは、当時の子供にとって1番かっこいい乗り物は"バイク"だったから。1番かっこいい乗り物に乗るヒーローが『仮面ライダー』だった。じゃあ今の子供にとってバイクがそうかっていうと、必ずしもそうとは言い切れない。じゃあ今の子供にとって1番の乗り物は何?"電車"だ。つまり、これこそが本当に仮面ライダーの精神を正しく受け継いでいるものなんだというのはどうだろうと監督と笑いながら話していました。
田﨑) (笑)
白倉) あと10、20年経った子供が、「え!昔の仮面ライダーて電車乗ってなかったの?」
田﨑) 電車に乗っているのが『仮面ライダー』なんだと。昔は乗ってなかったんだって言われるくらいにしたいと当時おっしゃっていましたよね。
白倉) (笑)
司会) 演出においても、それまでのライダーと、がらっと対象がかわった印象がありますが。
田﨑) そうでもないですね。超子供向けにした覚えはないし。やっぱり大人が見ても楽しめるようにしたし。キャラクターとしてはずれたヤツが出てきたっていうのはありましたけど。"石丸(謙二郎)さん"とかがしっかり脇を固めてる、っていうのかな、あれ?(笑)。そういう点では、まぁそんなに子供に特化した覚えはあまりはないです。
白倉) 『電王』の立ち上げで一番大変だったのは、電車も良いし、多重人格っていうキーワードもいいんだけれど、いろいろ整理整頓するのが大変で・・・すごい煩雑だったんですかね。
田﨑) そうですね。企画の打ち合わせのとき、白倉チームの企画打ち合わせで今まであんまりしなかったんですが、ホワイトボードとかを駆使し、ここはこうでとか言いながらやった覚えがあります(笑)。
白倉) ホワイトボードというホワイトボードを埋め尽くしながらやりました(笑)。要は電車っていうのは簡単に言えばA地点からB地点に走るものなんだけど、A地点・B地点はどこで、そのルートはどこで目的は何なんだっていうことを。どうにも出来るんだけど、さっきのロケ場所の問題も含めて、何をやっても必ず綻び(ほころび)が出るんですよね。この場所ではロケができなくなる、お話が成立しなくなる、どういう電車か説明できなくなる、とか。
"時の列車"っていう言い方が、言葉だけで言うとわかりやすいのに、時間というめんどくさいものをどう話の中に入れていくかという問題が当然発生する。タイムトラベルものがやりたいわけでは実はなかったりする。けれどタイムトラベルもの特有の色んな問題がある中で、決め手になったのは監督の一言だったんです。「理屈はどうあれ、"怪人が暴れている大ピンチ!そこに颯爽と仮面ライダーが駆けつける"っていうこれがなきゃいかん。現在が舞台でそこから電車に乗って過去に行くんだけど、なぜか現在で暴れていた怪人がなぜか過去に行って、なぜかライダーが電車に乗って過去に駆けつける、しかもギリギリ。」という構図が監督の言葉でまず出来、それをどうやったらそんなことになるのか、慌てて過去に行かなきゃいけないっていうのはどういう状況なんだろうって(笑)
田﨑) 過去に駆けつけるのは怪人が現れるもうちょっと前に行けばもっと楽に対処できるのに(笑)わりとギリギリに、怪人のちょっと後に来たり。
白倉) どうしたらそうなるんだって(笑)半分理屈、半分ノリで。
田﨑) そうですね。
白倉) 例えば人の記憶を辿るであるとか、小道具を駆使すると何とかできるというようなことをホワイトボードを駆使し、延々と。朝6時くらいに別れて、じゃあ12時集合とか(笑)。

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