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映画マイスター 映画『君が踊る、夏』完成記念「香月秀之監督~映画への熱き思い~」

東映について


大衆娯楽作品をめざして
司会)  東映のイメージは?

香月) 僕は東映っていい会社だと思いますよ。本当に堅苦しい会社が増える中、ざっくばらんで荒っぽい(笑)。いろんな人が会社にいて、それを会社が認めている。映画でもそうだと思うんですが、お金はせこくても気持ちはでかいんですよ(笑)。僕は監督として、“お値段以上のものを”ということで、予算がなくてもそれ以上のものを作るというのを売りにしているんですが(笑)。

東映作品は、荒っぽいだけじゃなくて、カタルシスもリアリティもあった。『仁義なき戦い』でもただ殺し合いをするのではない。菅原文太さん演じる広能が、あの時代にどうやって生きようとしたのかがちゃんと描かれている。昔『仁義なき戦い』を女性に観せたら、広能が骨を握り締めているラストシーンを観て泣いてましたよ。やくざ映画で女性が泣くのを見たのは「仁義なき戦い」と「組葬」ぐらいですよ(笑い)。


仁義なき戦い
映画『仁義なき戦い(1973年)』


時代劇は撮りたいですね。東映の時代劇ってあれほどノウハウを持って作ってきたのですからもったいないですよ。時代劇はコンテンツとしては永遠のもので、決まりものですから作りやすい面もあります。そこには、必ず皆が見たい世界がある。現代劇が難しいのはリアリィティだと思います。例えば現代劇では、見る人が“主人公はこんな所に住まないだろう”と感じると退かれてしまいますが、時代劇では、“ああ、こういうところに住んでいたんだ”と勝手に想像してくれるんです。

昔、先々代の岡田茂社長が、ある脚本を読んで「八百屋のおやじがこんなのは見ないだろう」と言ったという話を聞いたことがあります。いい男といい女がいれば理屈はいらない。その通りだと思います。

僕は、分かりやすくて大衆娯楽的な映画が好きですし、皆、難しい映画なんて観たくないと思いますよ。泣いて笑って感動して、頑張れっていう映画がいいんだと僕は思います。一部のマニアックな映画ファンの方はそれでは物足らないと思いますが、僕は一般のお客さんに観せる映画を作ってるわけですから。自分の中にある生理的な問題でしょうけど。だから「ローマの休日」が僕の中で一番好きな映画であるわけです。


対談の様子
左から 香月監督、谷本、樋口


谷本) ご自分が携わった映画で好きな作品は?

香月) 監督した作品は自分の子供みたいなもので全部好きですよ。この映画で監督30本目ですが、作品の大小はあってもかわいさは同じです。

谷本) 私は静岡出身ですが、『デコトラの鷲』の静岡編を見ました。

香月) 観たんですか・・べたべたコメディーでしょ。記憶喪失の女の子を哀川翔さんが助けてその子を好きになるんですが、その後記憶が戻って哀川さんがふられてしまう話。昔の『トラック野郎』のような定番ですよ。かかっているお金は全然違うんですけどね(笑)。

谷本) でも裏切られる心配もなく安心して観ていました。私も時代劇が好きなので、定番で思ったように展開する方がすっきりします。でも静岡での富士山があれ、これは合成だと分かったりして(笑)。面白かったです。

香月) 無茶苦茶だよね。あんなでかい富士山は静岡にないよね。デコトラの最終回は、哀川翔が豚に変身して車に轢かれて死んじゃうんだから(笑)。ああいう何でもありの映画もいいですが、「君が踊る、夏」のような真面目な感動作品もいいですよ。

司会) ありがとうございました。(その後も楽しい対談は続きました…)


『君が踊る、夏』 9.11 ロードショー
“最後の夏といわれた少女との約束を果たすため、自分の夢をかけ突き進む若者たちが、持てる情熱のすべてを、その一瞬にかける。” 実話を元に、オリジナルストーリーを書き下ろした本作品は、企画から4年、多くの人々の協力のもと完成した。そして人々の笑顔と熱気、そしてダイナミックな踊りで観客 を魅了し続ける高知の“よさこい祭り”を舞台にした作品である。愛、友情、勇気、希望、そして「再生」へ。この秋、今までにない感動の物語がいよいよ全国にて公開される!

◆公式サイト:http://www.kimi-natsu.com/



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