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マイスターvol.16 戦隊シリーズ35作記念企画:キャラクタービジネスマイスター

キャラクタービジネスの現場2


子供の“宝物”を作ってあげたい
司会)
仕事で大切にしていることは?
篠原)
大前提は、楽しんでもらうことですね。
佐藤)
少し大げさですが、最近部下に言っていることがあって、この2作品は男の子3歳~6歳の間、人間形成の大事な時期に子供たちが見るヒーローとして世に送り出している作品です。その事は忘れないようにしようと。中でも作品がそもそも持っている正義感とか、戦隊であればチームワークや友情とかは大切にしていきたい。常に我々の商品や活動が子供たちに大きな影響を与えるということを自覚しようといっています。昨今のギスギスした世の中を見回すとなお更のことです。
飯塚)
少し格好つけますが、子供の“宝物”を作ってあげたいと思っています。子供は宝物をすごく大事にしますし、それを持ってテレビも見たりして皆そこからつながっていきます。そこが携わっていて非常に面白いところですね。
篠原)
そういう意味でも、バンダイさんの企業スローガンである“夢クリエイション”は、本当によくできたフレーズだと思います。
佐藤)
2作品で特に感じるのは、シリーズとしては30年以上経ち、今や親子2世代に浸透しています。最近ではカード事業部が展開する“データカードダス”というゲーム筐体がありますが、この2作品では親御さんも一緒に遊んでいます。他のキャラクターではあまり見られませんが、子供が遊んでいる後ろから親がチョッカイを出したりするんです(笑)。参加したいというか、俺にも言わせろよ的な雰囲気があるんですね。特にライダーなんかは俺の時代のライダーはこれだみたいな。親子のコミュニケーションの場がそこに生まれている光景を見ると、本当に大切な財産であると実感します。
 

「データカードダス 仮面ライダーバトル ガンバライド 003弾」
©石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 ©BANDAI 2008-2010
子供たちの顔を見ることの大切さ
司会)
各種調査などのマーケティングなどは行っていますか。
佐藤)
アメリカと比べて積極的にはやってはいないですね。
杉浦)
自分の足を使って、周りのお子さんたちの話を聞いてみるとか、おもちゃ屋さんに行ってみるとか。お子さんたちがどういうふうに遊んでいるとかを観察しています。偏っているかもしれませんが、個人の体験に寄ることが大きいと思います。街中の子供たちが、“ベルト”をしていなくても変身したり、キャラクターシューズだけでも興奮して“なりきり”をしていたり。結構そうした姿を見ることができるんです。
佐藤)
3~6歳の子供に聞いても、皆「おもしろい」って言います。インタビューをしても分からないんです。ましてやそれを調査やデータ化しても意味がありません。唯一、お父さんやお母さん、特に消費を支えているお母さんに対して子供がどう思っているかなどのヒヤリングなどは定期的に行ったりはしますが。私も日々のおもちゃ屋での子供たちの様子を見ることが大事だと思っています。
篠原)
もちろん結果については把握しています。商品の売上げとか、映画の興行収入とか。ただ日頃デスクワークになりがちの仕事ですから、数字やデータに依存していくことに危険性を感じています。部下にもデータを見る時間があったら、おもちゃ屋に行って子供たちの“顔”を見て来いといっています。またイベントや他の番組を見なさいと。子供が最初に何を手にとるかは肌感覚でしかない。そこを忘れると子供不在の状況に陥る可能性があります。
司会)
確かに多くの社員が現場に居るのを見受けますね。
篠原)
「中野サンプラザ」でイベントがあると、社員が売り子に立っているとかね。これって本当に大事なんです。
佐藤)
日用品とは違って、エンターテインメント業界では“感動したら買う、しなければ買わない”と非常にシンプルな購買動機です。逆に難しいわけなんですが、売れた時の達成感というか、我々のアクションが子供たちの心に届いたということが大きい。東映さんは、映画とかテレビとかでそれを既にビジネスにされているわけですからね。当社もそれを共有しつつ同方向へ向かっていることは非常に良いことだと思います。
 

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