

PROJECT STORY 01
圧倒的
熱量。
熱量。
PROJECT STORY OF
『孤狼の血 LEVEL2』
興行収入8億円超え、第42回日本アカデミー賞で優秀作品賞をはじめとする最多12部門を受賞するなど、日本中に熱狂を生み出した映画『孤狼の血』。その第2作となる『孤狼の血 LEVEL2』をさまざまな立場から盛り上げてきた4名が集結。それぞれの奮闘を語りました。
※所属・仕事内容は取材当時
MEMBER
-
- 映画企画部企画製作室
2010年入社
高橋(大)
-
- 映画営業部 映画営業室
2016年入社
髙橋(結)
-
- 国際営業部 営業室
2014年入社
望月
-
- 映画宣伝部
2012年入社
蓬田


















プロデューサーと
宣伝プロデューサーは、
一心同体。
- 高橋(大)
- 僕が所属する企画調整部は名前の通り、企画はもちろん、社内外問わずその作品にまつわるすべてを把握して、すべてを“調整”する、ハブのような存在です。『孤狼の血 LEVEL2』の場合、企画自体は前作公開時から進んでいて、僕は前の所属部署からの異動とともに『孤狼の血 LEVEL2』の担当になったので、撮影準備から公開まで携わらせていただきました。プロデューサーとしてここにいるみんなと密に関わり、作品の利益を最大化できるように努めます。特に宣伝プロデューサーである蓬田くんとは、かなりガッツリ仕事しましたよね。
- 蓬田
- 宣伝部の仕事は本当にさまざま。予告編やポスター制作など、大まかな流れはありますが、作品を知ってもらえるなら何でもやります。あらゆることが宣伝になりうるので。だから作品のすべてを把握するプロデューサーとの連携は欠かせないですね。
- 高橋(大)
- 蓬田くんは宣伝プロデューサーという、この作品をヒットさせる宣伝チームのリーダーだったから、僕たちは一心同体。もう、ずーっと一緒に二人三脚でやっている感じ(笑)
- 蓬田
- 今回初めてリーダーを任せてもらったので、高橋(大)さんとはしょっちゅう連絡を取り合って、わからないことがあったらすぐ相談に乗ってもらっていました。
- 高橋(大)
- 初めての宣伝プロデューサー、しかも大作の続編という重圧の中、よく頑張ってくれたと思います。途中色々ありましたけど(笑)それも含めて一緒につくっていくものだと思うので。
ローカルも海外も、
場所に合わせて
アピールする。
- 髙橋(結)
- 映画営業部は、映画館とのやり取りの最前線にいる部署。中でも私は担当エリアの映画館での上映の調整に加え、プロモーション企画や舞台挨拶などのイベント運営、そしてローカル宣伝に携わっています。映画館やローカルメディアの方に作品を知ってもらい、一緒に盛り上げてくれる“味方”を増やしていくイメージです。
- 高橋(大)
- 映画営業部のメンバーはそれぞれ担当エリアを持っていて、全国に構える営業拠点もある。担当する各エリアの方々と近い距離で展開できることは東映の大きな強みですね。
- 髙橋(結)
- 『孤狼の血 LEVEL2』も現地のテレビ局の方にプロモーションを考えてもらったり、完成披露のイベントを全国の映画館でライブ中継したり。ローカルとの連携はとても大事です。
- 望月
- 国際営業部は二次利用の部門なので、他の3人とは少し違う動きをしています。主に自社の映画や他社から受託している作品を海外にセールスする仕事で、国内の動きと並行して英語素材を作成したり、国ごとに戦略を練ったりします。私は韓国を担当。育児時短をしているため担当が少ないのですが、他チームメンバーは複数カ国を担当しています。世界中の映画祭に出品するのも私たちの役目です。映画祭や売り込みをきっかけに作品を知ってもらい、販売の打診がきたら現地のバイヤーと金額や契約年数などを交渉します。さらに契約書の作成や素材の発送、公開に向けてのお手伝いも行います。
- 高橋(大)
- 韓国はエンタメが強いよね。
- 望月
- 正直、日本のコンテンツは苦戦することも多いですね。でも海外では内容のおもしろさが厳しくもフェアに判断されます。その点『孤狼の血 LEVEL2』は、海外にも自信を持ってアピールできる作品でした。
圧倒的な熱量を、
どこまで広げられるか。
圧倒的な熱量を、
どこまで
広げられるか。
- 高橋(大)
- 『孤狼の血』シリーズは世界で戦える映画をつくるという覚悟を持って、白石監督をはじめ、キャストの皆さん、そして関わった多くの人たちの圧倒的な熱量が込められた作品。その想いが伝染して前作ではコアファンをしっかり掴んでいたので、僕はいかに裾野を広げるかを考えました。まさかあの『孤狼の血』シリーズにプロデューサーとして参加できるとは思ってなく、この作品で暴れてやるぞ!くらい気合が入っていました(笑)
- 蓬田
- 僕も関われることが光栄でした。業界の方からも続編への期待はすごく大きかったですし、SNSでも「待ってました!」と熱量の高い反応が多くて。前作からのファンの方は自然と盛り上がってくださっていたので、女性や若い方、そしてバイオレンスに苦手意識がある方にも観てもらうことが、宣伝施策の方針でした。
- 髙橋(結)
- 私の所属する営業部からもアイデアを出させてもらうこともありましたし、すごい量の施策をやりましたね。
- 蓬田
- 色んなジャンルの方とのコラボレーションもかなりたくさんさせてもらいました。音楽、ダンス、ファッション、漫画……。作業量の多さは大変でしたが(笑)
- 髙橋(結)
- 映画館でもR15指定のハードルを越えてより多くの方、特に若年層に来てもらうための施策に注力しました。例えば、ポスターや予告編ではスタイリッシュさを前面に打ち出しました。簡単ではありませんでしたが、前作を観た業界の方々も続編を待望してくれていたこともあり、二作目のアドバンテージをフルに使い、自信を持って売り込めたのは大きかったです。
- 蓬田
- グッズもたくさんありましたね。
- 髙橋(結)
- 中でも作品に登場するZIPPOを再現したものは大好評で、ほぼ初週に売れてしまいました。
















熱量が伝染して
新しい道を切り開く。
熱量が伝染して
新しい道を
切り開く。
- 蓬田
- 作品の舞台である広島の地元企業とも、いろいろコラボさせてもらいました。
- 高橋(大)
- 前作のときは関西支社の営業として広島を担当していたのですが、広島県内の熱量の大きさは身をもって感じていました。公開日に行った広島市内繁華街のレッドカーペットイベントには、当時7,000人も集まってくれたんですよ。その熱量を今回さらに広げたかった。
- 髙橋(結)
- もみじ饅頭、面白かったですね。あんこが赤くてミックスベリー味。
- 蓬田
- 血にちなんで(笑)
- 高橋(大)
- トマトジュースもやらせてもらったね。どれもよく売れたみたいです。
- 蓬田
- そういった“きっかけ”を経て『孤狼の血 LEVEL2』を知った幅広い層の方からの反応がだんだん大きくなって。僕にとって、新しい宣伝の形を実現できた経験になりました。
- 高橋(大)
- 『孤狼の血』シリーズは、韓国ノワールに負けないものという強い想いが企画のベースにあったそうですが、海外での反応はどうですか?
- 望月
- やはりバイオレンス作品というハードルは海外でもあって、入り口は苦労しました。でもそれを超えて内容を観てもらうと、皆さんおもしろいとわかってくださる。海外のバイヤーさんはとてもシビアで、おもしろくなかったらズバッとそう言われるのですが(笑)
- 蓬田
- オーストラリア映画祭向けに監督のビデオメッセージを撮影しましたよね。
- 望月
- 海外では監督をフォーカスすることが多いので、映画祭でのビデオメッセージが商談のきっかけになることもあります。つい先日、韓国での販売が決まったのですが、コロナ禍での成約はすごく大きなこと。韓国でも劇場が閉まっているところも多く、そんな中でまず上映するのは自国の作品です。購買意欲が低い時期でも『孤狼の血 LEVEL2』を選んでくれたのは、作品の力が大きいと思います。
これぞ“東映”に
みんなが興奮した。
これぞ“東映”に
みんなが
興奮した。
- 高橋(大)
- 東映はこれまで娯楽作品をたくさんつくって来た会社。『孤狼の血』シリーズはそれを受け継いだ、すごく東映らしいエンタテインメント作品です。そういう作品だと、社内も含めてみんな喜んでプロジェクトに参加してくれる。本当にたくさんの人が関わっていますが、みなさんから「これぞ東映!」という興奮がひしひしと伝わってきます。
- 髙橋(結)
- 逆に東映の歴史をあまり知らない若年層にとっては、「新しい」と感じてもらえる作品でもありますよね。素晴らしい作品を最大限ヒットにつなげる。そこに明確な数字の目標を持って動けたのは、私にとって大きな手応えでした。
- 蓬田
- 僕は今回初めて宣伝プロデューサーになって、いろいろと視野が広がりました。リーダーとして物事を前に進めるには、いい意味での強引さが必要だなと(笑)それと、世の中の見え方も変わりました。街中には宣伝のヒントがたくさんあります。常に意識しておくことが、いざという時に役立ちます。
- 望月
- 私は初めて映画に関わったプロジェクトだったので、すべてが学びで成長でした。特に海外では、外的な要因が映画のセールスに関わってきます。宗教、災害、文化など、もっと世界のニュースに目を向けようと思いました。
- 高橋(大)
- 『孤狼の血 LEVEL2』という作品は、関わる人たちの手によって、熱量がどんどん増幅していった作品です。その熱量は、きっとお客さまにも伝染しているはず。こういう作品を今後もつくり続けていくことが僕たちの使命です。