

「想定外」
でこそ、
力を伸ばせる。
INTERVIEW 04
西日本支社映画配給室
2021年入社
寺原
- PROFILE
- 西日本支社で映画の配給業務を担当する寺原さんは、仮面ライダーの大ファン。東映のインターンで出会ったプロデューサーや、配属先の上司、偉大な先達から学びを受けながら、特撮に携わることを目標に奮闘の日々を送っている。




CHAPTER. 01
コロナ禍
就活第1世代の
奮闘。
配属先は西日本支社。それは、大学4年間を東京で過ごし、東映に入社が決まり、漠然と、このまま東京で生きてくことを想像していた私へのビッグニュースだった。そもそも学生時代の私からすると、東映は神格化してしまうほどに遠い存在で、手に届くなんて考えもしなかった。そんな「憧れ」が「第一志望」に変わったきっかけは、大学3年生のときに受けた東映のインターン。制作現場と、そこで働く方々の人柄に触れたことで、東映という会社を身近に感じることができた。私もここで頑張れるかもしれないと、ぼんやりした夢の輪郭が浮かび上がってくるような感覚だった。しかし、私たち世代の就職活動は、コロナ禍の真っ最中にスタートした。面接がオンライン中心になり、どうやって自分を知ってもらうか、手探りの日々だった。思えばここが、私の東映への道のりのなかで、最も行動的でクリエイティブな時間だったかもしれない。ステイホームのさなか、趣味のダンボールクラフトを極めていた私は、当時観ていた仮面ライダーのマスクを工作し、それを面接で披露することを思いついた。オンラインで空気感が伝わりづらいなら、視覚で印象付けよう。「仮面ライダーシリーズが好きで、ダンボールでライダーのマスクをつくったんです」。やりすぎかとも思ったが、東映は私のチャレンジを面白がってくれる会社だった。ここしかないと思った。西日本支社は、念願の東映に入社した私の、最初の拠点になる。初めての土地での初めての仕事。新しい人生がはじまる予感がした。
CHAPTER. 01
コロナ禍
就活第1世代の
奮闘。
配属先は西日本支社。それは、大学4年間を東京で過ごし、東映に入社が決まり、漠然と、このまま東京で生きてくことを想像していた私へのビッグニュースだった。そもそも学生時代の私からすると、東映は神格化してしまうほどに遠い存在で、手に届くなんて考えもしなかった。そんな「憧れ」が「第一志望」に変わったきっかけは、大学3年生のときに受けた東映のインターン。制作現場と、そこで働く方々の人柄に触れたことで、東映という会社を身近に感じることができた。私もここで頑張れるかもしれないと、ぼんやりした夢の輪郭が浮かび上がってくるような感覚だった。
しかし、私たち世代の就職活動は、コロナ禍の真っ最中にスタートした。面接がオンライン中心になり、どうやって自分を知ってもらうか、手探りの日々だった。思えばここが、私の東映への道のりのなかで、最も行動的でクリエイティブな時間だったかもしれない。ステイホームのさなか、趣味のダンボールクラフトを極めていた私は、当時観ていた仮面ライダーのマスクを工作し、それを面接で披露することを思いついた。オンラインで空気感が伝わりづらいなら、視覚で印象付けよう。「仮面ライダーシリーズが好きで、ダンボールでライダーのマスクをつくったんです」。やりすぎかとも思ったが、東映は私のチャレンジを面白がってくれる会社だった。ここしかないと思った。西日本支社は、念願の東映に入社した私の、最初の拠点になる。初めての土地での初めての仕事。新しい人生がはじまる予感がした。




CHAPTER. 02
テレビじゃ
なかった。
けれど。
6月、西日本支社への配属と同時に決まったのが、映画の配給業務を担当するということ。特撮好きの私としては、テレビではなく映画の部門に配属されたことに少し驚いた。だけど、実際にやってみると、この仕事にはたくさんの魅力があった。映画営業は、映画館とのさまざまなやりとりに携わり、たくさんのお客さまに見てもらえる環境をつくっていくのが仕事だ。1日に上映する回数やその期間の交渉、館内でのポスターの掲出、映画館を併設する商業施設でのイベントやキャンペーンの企画が主な業務となる。西日本支社の管轄は九州までと幅広く、私の担当は、近畿・中国・九州地方のローカルエリアを中心とした合計9県。私はこのカバー力こそ、東映の強みだと思っている。各地の劇場をフットワーク軽く訪れられるし、地域の状況を自分自身の目で見て、それに合わせたPRができる。地方の劇場関係の方からも相談しやすい印象を持たれている感覚があり、それが仕事のしやすさにも繋がっている。地域との連携も強めながら、自分がやってみたいと思った宣伝の展開を形にできるところが、西日本支社ならではのやりがいだ。
CHAPTER. 02
テレビじゃ
なかった。
けれど。
6月、西日本支社への配属と同時に決まったのが、映画の配給業務を担当するということ。特撮好きの私としては、テレビではなく映画の部門に配属されたことに少し驚いた。だけど、実際にやってみると、この仕事にはたくさんの魅力があった。映画営業は、映画館とのさまざまなやりとりに携わり、たくさんのお客さまに見てもらえる環境をつくっていくのが仕事だ。1日に上映する回数やその期間の交渉、館内でのポスターの掲出、映画館を併設する商業施設でのイベントやキャンペーンの企画が主な業務となる。
西日本支社の管轄は九州までと幅広く、私の担当は、近畿・中国・九州地方のローカルエリアを中心とした合計9県。私はこのカバー力こそ、東映の強みだと思っている。各地の劇場をフットワーク軽く訪れられるし、地域の状況を自分自身の目で見て、それに合わせたPRができる。地方の劇場関係の方からも相談しやすい印象を持たれている感覚があり、それが仕事のしやすさにも繋がっている。地域との連携も強めながら、自分がやってみたいと思った宣伝の展開を形にできるところが、西日本支社ならではのやりがいだ。


CHAPTER. 03
私たちは、
映画応援団。
創立70周年を迎えた東映の記念映画『レジェンド&バタフライ』も、まさに地域色を生かした映画で、制作もさることながら、宣伝にも力が入っていた。織田信長と濃姫を題材とした映画作品だが、特に西日本は、織田信長ゆかりの地も多い。映画を地域全体で盛り上げるため、まず手掛けたのが、ロケ地マップだった。映画の舞台となった滋賀のロケ地の地図を冊子にしたもので、映画で使われているシーンも一緒に載っている。滋賀県の自治体や本社宣伝部と協力して写真の選定や内容の監修を行い、映画館や書店に置いてもらった。これがもう、飛ぶようにはけていった。冊子のなくなるはやさに、確実な手応えを感じた。この成功を追い風にした次なる一手は、滋賀県の商業施設で開催した衣装展だ。私は施工段階から現場に入り、展示の配置などを指示する役割。作品の世界観を壊さないようにするため、なおかつ訪れた多くの人の記憶に「レジェンド&バタフライ」という作品が残るようにするため、施設担当者とは綿密に打ち合わせを重ねた。撮影で使われた衣装や鎧を借りて展示し、ロケ地マップも配置。しっかり空間をつくり込んだ甲斐あってか、イベントは大盛況だった。多くのお客さまが立ち止まって写真を撮り、ロケ地マップを持って会場を後にするという、いい流れをつくることができた。さらに喜ぶべきは、公開後の滋賀県の全国シェアがしっかり向上していたこと。お客さまの楽しむ姿と、かけた労力の成果が見える瞬間は、仕事冥利に尽きる。そして今、私が没頭しているのは、映画『シン・仮面ライダー』のプロジェクトだ。特撮に携われる喜びと作品への熱意で、気合は十分。仮面ライダーに出会ったことから東映へ入社した私の、会社への恩返しになると思っている。
CHAPTER. 03
私たちは、
映画応援団。
創立70周年を迎えた東映の記念映画『レジェンド&バタフライ』も、まさに地域色を生かした映画で、制作もさることながら、宣伝にも力が入っていた。織田信長と濃姫を題材とした映画作品だが、特に西日本は、織田信長ゆかりの地も多い。映画を地域全体で盛り上げるため、まず手掛けたのが、ロケ地マップだった。映画の舞台となった滋賀のロケ地の地図を冊子にしたもので、映画で使われているシーンも一緒に載っている。滋賀県の自治体や本社宣伝部と協力して写真の選定や内容の監修を行い、映画館や書店に置いてもらった。これがもう、飛ぶようにはけていった。冊子のなくなるはやさに、確実な手応えを感じた。
この成功を追い風にした次なる一手は、滋賀県の商業施設で開催した衣装展だ。私は施工段階から現場に入り、展示の配置などを指示する役割。作品の世界観を壊さないようにするため、なおかつ訪れた多くの人の記憶に「レジェンド&バタフライ」という作品が残るようにするため、施設担当者とは綿密に打ち合わせを重ねた。撮影で使われた衣装や鎧を借りて展示し、ロケ地マップも配置。しっかり空間をつくり込んだ甲斐あってか、イベントは大盛況だった。多くのお客さまが立ち止まって写真を撮り、ロケ地マップを持って会場を後にするという、いい流れをつくることができた。さらに喜ぶべきは、公開後の滋賀県の全国シェアがしっかり向上していたこと。お客さまの楽しむ姿と、かけた労力の成果が見える瞬間は、仕事冥利に尽きる。そして今、私が没頭しているのは、映画『シン・仮面ライダー』のプロジェクトだ。特撮に携われる喜びと作品への熱意で、気合は十分。仮面ライダーに出会ったことから東映へ入社した私の、会社への恩返しになると思っている。


CHAPTER. 04
理想だけでは
ビジネスは
成り立たない。
将来は、映画やドラマ問わず、自分で企画したものを映像にできたらと思う。映像は娯楽だ。ひとときの安らぎとして日常のなかにあり、シンプルに面白かった、楽しかったと思ってもらえたら、それが私にとって一番うれしいことだ。そのために、営業の仕事での「収益につなげる」という経験は必ず生きると思っている。会社で映画をつくる限り、作品は商品であり、収益とは切っても切り離せないからだ。3年前、東映でのインターン。プログラムの一つだった、自ら映画の企画を考えるというワークショップで、私の企画を聞いたプロデューサーからもらった言葉を今でも覚えている。「その上映にかかるお金を、どうやって回収する?」理想だけではビジネスは成り立たない。いかにたくさんのお客さまに観てもらうかという不可欠な視点を、配給業務でのキャリアで培っていく。これから学びたいことや、挑戦したいことは、まだまだ尽きそうにない。




教えて、
仕事の必殺技
教わるのをためらわない。これは入社当時からの、自分の合言葉です。社会人になりたての自分がすぐ戦力になるはずがない。それなら全力で教わりに行くしかないと思っています。職場には面倒見の良い先輩が多く、教わることでモチベーションもあがります。尊敬する大先輩は、「自分が10年かけて学んできたことを、後輩に2年で教えられたら、その8年分はそのまま会社の利益になる。自分と同じぐらい、むしろ脅かされるようなライバルを、自分自身がかかったよりも短い時間で育てる。」と教えてくれました。私も早くそんな先輩になれるよう、今は吸収、吸収です。
CHAPTER. 04
理想だけでは
ビジネスは
成り立たない。
将来は、映画やドラマ問わず、自分で企画したものを映像にできたらと思う。映像は娯楽だ。ひとときの安らぎとして日常のなかにあり、シンプルに面白かった、楽しかったと思ってもらえたら、それが私にとって一番うれしいことだ。そのために、営業の仕事での「収益につなげる」という経験は必ず生きると思っている。会社で映画をつくる限り、作品は商品であり、収益とは切っても切り離せないからだ。
3年前、東映でのインターン。プログラムの一つだった、自ら映画の企画を考えるというワークショップで、私の企画を聞いたプロデューサーからもらった言葉を今でも覚えている。「その上映にかかるお金を、どうやって回収する?」理想だけではビジネスは成り立たない。いかにたくさんのお客さまに観てもらうかという不可欠な視点を、配給業務でのキャリアで培っていく。これから学びたいことや、挑戦したいことは、まだまだ尽きそうにない。

教えて、
仕事の必殺技
教わるのをためらわない。これは入社当時からの、自分の合言葉です。社会人になりたての自分がすぐ戦力になるはずがない。それなら全力で教わりに行くしかないと思っています。職場には面倒見の良い先輩が多く、教わることでモチベーションもあがります。尊敬する大先輩は、「自分が10年かけて学んできたことを、後輩に2年で教えられたら、その8年分はそのまま会社の利益になる。自分と同じぐらい、むしろ脅かされるようなライバルを、自分自身がかかったよりも短い時間で育てる。」と教えてくれました。私も早くそんな先輩になれるよう、今は吸収、吸収です。