科捜研の女 season19
- 2019年4月18日~2020年3月19日放送
放送は終了しました。ご視聴ありがとうございました。
廃倉庫で男性(演・吉田ウーロン太)の死体が発見された。
現場の倉庫の壁には、色鮮やかな壁画が描かれていた。絵の具はまだ乾ききっていない。
身元の分かる所持品はなく、唯一の手掛かりは、壁画の下に記された作者のサイン。
特徴的な「J」の一文字が、この画の作者――そして遺体の身元――が世界的な覆面画家・実相寺 梵であることを示していた。
マリコたちは、第一発見者の美術評論家・古町雫(演・真飛聖)から事情を聴くが――。
脚本 李正姫
監督 森本浩史
ゲスト
真飛聖
吉田ウーロン太
川島潤哉
ほか
(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)
みどころ
魅力的なキャラクターには、魅力的な欠点が欠かせません。
頭脳明晰、容姿端麗な我らが榊マリコも、欠点が結構多い、愛すべきキャラクターです。
その欠点の一つ「芸術オンチ」が余すところなく発揮されるのが、今回。
美術評論家の雫(演・真飛聖)に抽象画を見せられて「これ、何の絵に見えます?」と聞かれても、マリコは気の利いた返事ができません。
そして極めつけは、何を思ったかマリコが絵を描くシーン。
普段のキリリとしたマリコもかっこいいですが、
大真面目にズレたことをして、場を凍り付かせるマリコもチャーミング。
コメディエンヌ・沢口靖子さんの才能がいかんなく発揮されています。
世間に顔も名前も性別も一切明かしていなかった覆面画家が、
突然殺されてしまったら?というのが今回のエピソード。
身元を示すものを持っていなかったので、本名をつきとめることさえ一苦労です。
脚本家・李正姫×監督・森本浩史という組み合わせは、
マリコがペットボトルロケットを飛ばしたあの「地獄のバスツアー」
(シーズン16の16話)の時のタッグです。
コメディの名手どうしが手を組んで、今回も「切ない喜劇」をお送りします。
(文責・東映プロデューサー 中尾亜由子)
【マリコの衝撃的ワンカット】
マリコ画伯の自信作!
科捜研のメンバーが心配そうに見守る中、
果たしてマリコは何の絵を描き上げたのか…?
メンバーと一緒に、その推理(!?)に加わってみてください。
(文責・東映プロデューサー 谷中寿成)
第1話 こぼれ話
今シーズンよりプロデューサー補としてスタッフ入りしました山﨑雅人と申します。
昨シーズンまでは製作部で現場の進行や撮影の調整業務をしておりましたが、通年放送をするこの記念すべきシーズンより新たな立場で科捜研に関われることありがたく思っております。視聴者の皆さんに楽しんでいただけるような作品づくりをめざし、また皆さんと一緒に科捜研の女を盛り上げていけるよう努力させていただく所存ですので、お付き合いのほどよろしくお願い致します!
さて、科捜研の女season19 第1話、いかがでしたでしょうか。
混然として一見解読し難い人間模様の中、マリコたちが科学の力で真相への道のりを鮮やかに示してくれましたね。
春の京都といえば、桜! 劇中でもたくさんの桜が春の到来と新シーズンの幕開けを告げてくれました!
正月スペシャルの重大発表で沢口さんも仰っていたように、今シーズンの大きなテーマのひとつに「四季」があります。
日本を代表する都市である京都を舞台にした「科捜研の女」ですが、ご存知の通り今シーズンは通年で放送するという大胆なチャレンジをさせてもらっています。
一年という長いスパンで皆さんに楽しんでいただくには、京都の四季折々の風景や題材をドラマにも反映させたいという思いで製作を進めております。
ですが! 撮影の季節と放送の季節を合わせるのは、どうしても難しいんです!
実はこの第1話が撮影されたのは2月、京都は冬の真っ盛りでした。どこを探しても桜の花びらなど一片もありません(笑)
皆さんに味わっていただいた春爛漫の京都は、美術部のアイデア、撮影部のカメラワーク、そして編集部のポスプロ作業により出来上がったのです!と言うと少々格好良く聞こえますが、実際はフェイクの桜の枝を各カットに配置し雰囲気を感じさせるという何とも地味で地道な作業で冬枯れを乗り越えたのでした(笑)
しかし何より、まだまだ冷たい風が吹く中、春の衣裳で軽やかに演じてくださった俳優部の役者さんたちのおかげで花開きましたね!
そして、科捜研の女vs科警研の女の大一番!!
勝敗はともかくとして、本気でぶつかり合い分かち合う人間ドラマというのは美しいものですね。
科捜研共有スペースでの身体を張った犯行再現は、科学者とは思えない格闘っぷりで、沢口さん、檀さんのアクションの多彩さに改めて驚かされました。実証が科学の根本であるということを身をもって示してくれるマリコの姿勢に、つかさが真摯に応えているようにも見えました。
このアクションシーンの撮影日、現場スタッフはそわそわしていました(笑)が、始まってみればあっという間!笑顔を交えながらスムーズに首の締め合いをこなすお二人に、現場はたいへん救われました!
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蒲原刑事の犯行再現に二度も使われる呂太くんのクダリも、石井さん・渡部さんの日頃の愛あってこそ、とてもほっこりしましたね。
そして唯一殺意を持って被害者の首を絞めた荒木田修を演じてくださった鈴木拓さんも変態的殺人犯になりきっていただき、まさに怪演でした。
なんでも娘さんが科捜研の女のファンで、お父さんのご出演を誰よりも喜んでくれたそうですが、放送後のお父さんが嫌われていないか心配です(笑)
ラストシーン、せせらぎに架かる小橋での一幕はおすすめシーンのひとつです。互いの武器である科学での総力戦を繰り広げ、その科学によって通じ合い、事件解決のために共闘した二人の清々しさが表れていました。
最後のマリコとつかさのツーショットをやさしく包み込む主題歌は、今井美樹さんの「Blue Rain」です。
科捜研と科警研、離れていてもどこかでリンクし続けるであろう二人の未来を暗示するようにも聴こえ、叙情的なシーンに彩りを添えてくれています。
毎週違うお話の最後にこの主題歌でエンディングを迎えられると思うと、いろいろな情景が想像できとても贅沢な気持ちになります。第2話のラストもお見逃しなく!
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音楽と言えば、川井憲次先生の新曲にも耳をお傾けください!
新たなオープニングタイトル15秒の音楽は春夏秋冬4クール分ご用意くださり、クールの替わり目も楽しみになる仕掛けをしてくださいました!
そして、何と言っても「科捜研のテーマseason19」です!超絶かっこいい!!
今シーズンのテーマは「集大成」だそうです。その言葉通り、積み重ねてきた歴史を紐解くような重厚感と、これから先の明るい未来を思わせる躍動感が散りばめられたアレンジで、前シーズン以上にテンションを上げてくれます。
フルスロットルでスタートした科捜研の女season19 次々と新しいドラマが生まれるシーズンとなります!
皆さんの素敵な一年にお供させていただけるよう、スタッフ一同全力で邁進する所存ですので、どうぞよろしくお願い致します!
そして来週は第2話! 正体不明の画家が残した絵に隠された秘密とは!? 夜8時より、是非、ご視聴ください!!
(文責・東映プロデューサー補 山﨑雅人)