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監督:三池崇史×主演:窪田正孝『初恋』
第44回トロント国際映画祭 現地レポート到着!
大興奮のミッドナイト・マッドネス部門プレミア上映!

DATA
2019.09.17

今年5月のカンヌ国際映画祭において監督週間に選出され、三池監督の最新作を待ちわびていた映画ファンを大いに沸かせた本作。作品の評判を聞きつけた各国の関係者から映画祭の招待や公開の相談が殺到。世界的な盛り上がりを受け、超異例の全米の先行公開【2019年9月27日】が決定し、実写邦画としては大規模な100館程での上映を予定しています。 全米公開(9月27日)に向けて世界中の映画ファンから期待が高まる中、第44回トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門で現地時間9月13日(金)<日本時間9月14日(土)>に実施したプレミア上映の現地レポートを公開。上映後には舞台挨拶とQ&Aを行い、三池節で会場を沸かせながら現地のファンとの交流を楽しみました。

公式サイト

チケットはほぼ完売し、1時間前にもかかわらず、会場には500人もの長蛇の列をなす。先頭には4時間前から並ぶ、『殺し屋1』などが大好きという長年の三池ファンの姿も。三池監督の乗った車が会場入り口に到着すると、多くのファンがサインを求めて駆け寄ってきた。

雨が降り始めたレッドカーペットでは、「雨の中、たくさんのお客さんが来てくれて嬉しいです。どこの国にも変わった人がいるもんだなと思います。(笑)このミッドナイト・マッドネス部門は、トロント映画祭の中でも“いかに楽しむか”、好きなジャンルの映画を自分のスタイルで楽しむお客さんが集まっている。『初恋』も応援してくれると信じている。」とコメントする三池監督。
トロント国際映画祭について、「初めて海外の映画祭に参加したのが、このトロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門だった。オリジナルビデオ(Vシネマ)を撮っていて、あるプロデューサーの“これ面白いからプリント(劇場公開用のフィルム)にしようよ。”という言葉から始まり、全く予想外の展開で1997年に『極道戦国志 不動』(96)でこの映画祭に呼んでいただいた。そこで一緒にお客さんと映画を観て、映画というのは作品が勝手に海外に飛んでいって受け入れられるものなんだと知った。それがその後の映画を作っていくモチベーションにつながっている。」と明かし、「ここ(トロント国際映画祭)に呼ばれなかったら違う人生だったんじゃないかと思うくらい、自分にとって大事な場所であり映画祭ですこれから一緒にお客さんと映画を観るのがすごく楽しみ。」と特別な想いを語った。

興奮した三池ファンが歓声を上げるなど、大熱狂の空気に包まれた場内。上映前の挨拶では、なぜか猫のおやつのCMソングに乗って、猫耳付きの帽子をかぶった三池監督の姿が…!大きな拍手と歓声の中、三池監督らしいパフォーマンスで派手に登場した。三池監督は「久しぶりにこの場所に立てて嬉しいです。昔、初めて映画祭に参加した時、トロントのお客さんに温かく迎えられた自分にとってここは大切な場所です。ただ、自分も少々年を取りまして…子猫のように臆病な性格になっているので、この作品を皆さんに気に入ってもらえるか心配しています。(笑)最後まで楽しんでください。」と三池節のきいた挨拶で、本編の上映がスタートした。

上映が始まると、興奮を隠しきれない観客たちからは、冒頭の東映マークから早くも大拍手が巻き起こった。本編が始まると一点静まり返ったものの、さすがミッドナイト・マッドネス部門。三池監督らしさ溢れるシーンでは、大きな笑い声と拍手が巻き起こり、まるで“応援上映”のような熱狂ぶり。凄まじい映画愛を肌で感じる上映となった。

上映後、三池監督の他、中村雅(脚本)、坂美佐子(プロデューサー)、紀伊宗之(プロデューサー)がQ&Aに登壇。多くの作品を撮り続けるモチベーションについて尋ねられると、「例えば映画の撮影中に昼休憩があって、そこでお弁当を食べていると“この時間でCMが1本撮れるな”と思うようなことがある。撮影が大好きなので、自分がいつまで映画を撮っていられるかを考えていると、特に自分を奮い立たせなくても動ける。映画を撮影していると眠っている自分が覚醒する感じ。一番楽しいんです。あと、これは内緒話だけど、実は三つ子の兄弟が入れ代わりながら動いている。今日は次男が来ているんです。(笑)」と会場の笑いを誘いながら、一つ一つ丁寧に答えていった。中には日本語で質問する観客もいるなど、三池ファンの熱量の高さが伺えた。

イベント終了後、三池監督は「お客さんに逆に映画を盛り上げてもらった。少しは期待に応えることができたんじゃないかなと思っています。想像以上に盛り上がってくれて、個々のお客さんには感謝しています。」とコメント。「疑ってしまうほど良いリアクションをしてくれた。映画祭のお客さんは理解しようとしてくれるような、優しい人たちなんですよ。」と手応えを感じた様子で、会場をあとにした。しかし、深夜2時過ぎにもかかわらず、外には大勢の三池ファンが殺到。写真やサインなどファンサービスに追われるも、観客に受け入れられた喜びを実感する一夜となった。

今回、世界で“最も熱狂的な映画ファンが集まる”と言われるトロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門で大いに盛り上がりを見せた本作。他にも多数の国際映画祭出品・参加や海外からの上映オファーも殺到している本作は、米批評家サイト「Rotten Tomatoes」で早くも高評価を続出しており、今月9月27日の全米公開を目前に控え、より一層期待が高まっている。世界を席巻し、多くの観客を魅了する三池監督最新作に、ぜひご注目ください!

【コメント一覧】
三池崇史の、天井知らずの映画愛!
―Variety誌

三池作品最高のエンタテイメントに大興奮!
―Hollywood Reporter誌


1997年、私が映画祭のプログラマーとして『極道戦国志 不動』で三池監督を初めてこの映画祭に招待しました。映画は血まみれでエキサイティングで全ての観客が喜んでいたのを覚えています。それがトロント国際映画祭と三池監督の関係の始まりです。予測できない展開が彼の映画の魅力。ルールも法則もない。タブーにも挑戦し、様々な関係性もぶち壊す。毎回予測を超えてくる彼の作品がとても楽しみです。
―コリン・ゲッデス(プログラムディレクター)

<上映後の観客のコメント>

・テンポがよく、ウィットに富み、キャラクターが立っていて、すごく良かった!
・全く制限を掛けていなかった!人が思いついても出来ないことを試していて、とてもチャレンジング。
・彼の映画はいつもクレイジーで最高だ!
・個性豊かなキャストがすごくよかった。若い2人がまるでロミオとジュリエットのようだった。
・この映画祭で観た作品の中で一番よかったよ!
・AMAZING!!期待通りに面白かった!
・登場人物がユニークで面白い。悪い人だろうがなんだろうが、どんなキャラクターも好きになれた。



2020年2月、全国公開

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