「君のことを本気で救おうとしている男がいる」
雨の日の交通事故。
ストリートギャングの黒須たち四人の乗った車にひき逃げされた山村幸。
「姉さああああん」
今も病院で昏睡状態の幸。
弟・康平は黒須たちを激しく憎み、
やがて怪物車が次々と黒須たちを襲った。
× × ×
だが、山村康平はドーパントではなかった。
実体化した怪物バイラス・ドーパントに対峙し、翔太郎は思う。
あのドーパントがまだ泣いている気がする、と。
バイラスのメモリを手にし、猛毒のウィルスで黒須たちの命を奪ったのは一体誰なのか?
翔太郎は考え、思い当たる。
康平の他に、復讐の動機がある人物……
三ヶ月後に結婚式をあげる予定だった山村幸の婚約者、湯島則之。
世界に羽ばたくJホラー
その最前線を『ダブル』がお届け?
ちょっとホラータッチなエピソード『復讐のV』。
怪物車がガンガン襲ってきたモンスターアクションな前話に対し、解決編の12話は言ってみれば「心情に迫るジャパニーズホラー」です。
『リング』『呪怨』など数々の作品がリメイクされ、
世界に羽ばたいているJホラーですが、
何が怖いって、それはやっぱり「人の心」なんだと思います。
そんなちょっと深いところに踏み込むために、ゲストの皆さんも若手実力派の方々に集まってもらいました。
橋爪遼さん
松岡璃奈子さん
坂田鉄平さん
KOJIさん(改名前は末吉宏司さん。特撮ファンには『星獣戦隊ギンガマン』ギンガグリーンで、時代劇ファンには『八町堀の七人』でお馴染み)
『W』は事件モノであり、ドラマ性も高いシリーズなので、ゲストのキャスティングがとても重要。
そんなわけで力を入れて毎回キャスティングしておりますので、多彩なゲストの皆さんは見どころですよ。
でも、ゲストとは言いますが、『W』に登場したからにはみんな風都の住人ですからね。
風都という「街」をひとつの主役として捉えている本作にとっては、みんな主役の一部であります。
翔太郎とフィリップだけではなく、
亜樹子も、
冴子も若菜も霧彦も、
サンタちゃんもクイーンもエリザベスも、
みーんな主役です!
ん?なんか「みんな主役」と連呼していたら、変に教育委員会風というか、
調子のいいプロデューサーみたいで、意味不明になってきましたか?(笑)
とにかく、
風都の住人が増えていくごとに、より一層風都も見えてくる。
そんな視点でも『W』を見てもらうと楽しいと思います!
脚本:長谷川圭一 監督:諸田 敏
(文責・塚田英明)