「あの車は泣いていたんだ」
ある夜、鳴海探偵事務所に「命を狙われている、助けてくれ」という電話依頼が飛び込んできた。
指定場所に行った翔太郎は、霧の中から現れた黒い外車が依頼者・青木に襲い掛かり、その体を幻のように擦り抜けるのを見た。
直後、青木は絶名した。
検死報告によると青木には車に轢かれた後はなく、ウィルスに感染して死んだという。
一体どういうことなのか?
依頼者がいなくなった以上、この件からは引くしかないという亜樹子。
それに対して翔太郎は何かがひっかかっていた……
「あの車は泣いていたんだ」
翔太郎はこの事件を追うことを決意する。
それは、ある雨の夜の交通事故に端を発する“悲しくも恐ろしい事件”だった。
車がドーパント?
怪物カー VS ハードボイルダー
『ダブル』新境地のホラーアクション!
『ダブル』というシリーズは大きくは「ハードボイルドに生きたい」という指針がありますが、各エピソードの見心地には振り幅を求めております。
色んな味わいの中で「ダブルなりのハードボイルド」を探る、といった感じでしょうか。
そんな中でコメディな方向に振っていたのが前回『Sな戦慄』ですが、
今回の『復讐のV』はかなりホラーな一篇です!
脚本は『ダブル』初参加となる長谷川圭一さん。
奇才「圭一兄さん」がノリにノッて書いてくれたエピソードによって、『ダブル』の世界はまたひとつ拡がりました。
怪人からして変わってます。
襲った人の身体をすり抜けて謎のウィルスに感染させる「怪物カー」。
うーん。これは珍しいタイプですね。
ダブルはどうやって戦えばよいのか!?
というわけで、
今回はカーアクションがふんだんに盛り込まれております。
パイロットでも劇場版でもないのにカーアクション全開!
うーん、豪華!(……意味不明?)
そんなゴージャスな長谷川脚本回。
このテイストもまた「舌先を駆け巡る極彩色の甘美だ」(BYスイーツ・ドーパント)ということで……『復讐のV』お楽しみください!
あ、山椒みたいに、後でピリピリ痺れるかもしれません(?)。
気をつけてお召し上がりください。
脚本:長谷川圭一 監督:諸田 敏