科捜研の女14
- 新春スペシャル放送決定! 1月18日 日曜 よる9時 ~11時10分
放送は終了いたしました。ありがとうございました。
有給休暇で福井県の恐竜博物館を訪れた榊マリコ(沢口靖子)たち。
そこで変人の古生物学者 ・剣持(矢島健一)と語り合ううち、付近の大菜村から人骨が発見されたことを知る。
早速大菜村へ足を踏み入れるマリコたち。
村長の白石(小野寺昭)をはじめとした村人たちはマリコたちの来訪を快く思っていない。古い因習にとらわれた村で、村人たちの監視の中、この古い白骨が他殺体であることをつきとめるマリコ。
そしてその夜、新たな殺人が起こる。
ナイフが胸に突き立てられた死体を見て村人たちは口々に騒ぐ。これは「竜神様のたたり」だ、と――
大菜村には古くから伝わる「竜神伝承」があった。かつて竜を殺した村人たちが次々と謎の死を遂げたという内容なのだが、その村人たち4人の死にざまを唄ったわらべ唄が残されているのだ。
「ひとつ目の贄(にえ)には金(こがね)の矢 刺して貫き息絶やせ」…
そのおぞましい歌詞の通りに、金属製のナイフ、つまり金(こがね)の矢に刺された死体が見つかったことになる。
やがてこの呪いのわらべ唄の通りに一人、また一人、人が殺されていく。
いっぽうマリコ不在の京都市内では、簡易宿泊所で身元不明の男の死体が発見されていた。土門刑事(内藤剛志)らの調べが進むうち、この京都での事件と福井県大菜村の凄惨な連続殺人事件、そして古い白骨死体が奇妙なつながりを見せ始める。
みどころ
今回の「科捜研の女」新春スペシャル、かなりの異色作です。
まず、事件はマリコたちの休暇旅行中に起こります。
日本の誇る名勝・東尋坊の断崖絶壁の上で「2時間サスペンスごっこ」に興じるマリコ、湯上がり浴衣姿のマリコ…普段なかなか見られないマリコが目白押しです。
そしてマリコたちが足を踏み入れたのは「たたり」伝承の伝わる、福井県の小さな村。呪われた沢に足を踏み入れると「たたり」が起きると言われているのですが、マリコはここに足を踏み入れるどころか、人骨が見つかったと聞いて掘り返したりしちゃいます。
すると、「たたり」を唄った呪いのわらべ唄の通りに、次々と凄惨な殺人事件が起きてしまうのです。村人たちもそれぞれ個性的で、怪しい。どこか横溝ワー
ルドを彷彿とさせるような不気味な世界観が、いつもの「科捜研の女」とはひと味違って新鮮です。
相手が「たたり」であろうと、科学で事件に立ち向かうのがマリコです。
でもここは小さな村。マリコは休暇中。いつもの最先端の機材はありません。それでも村にある身近なものを使い、知恵を絞って鑑定する。それこそがまさに「科学」するということであり、今回のテーマのひとつでもあります。
マリコが相馬や亜美をつれて休暇中の福井の村で「たたり」と戦っている頃、京都府警の科捜研で留守番をしているのは宇佐見や日野所長。ここでも一件の殺人事件が起こります。土門刑事たちと共に事件解決に奔走する京都チーム。村で連続殺人を追う福井チーム。いつもの鑑定結果発表会も今回はテレビ電話を通じて行うという異例の展開です。
この新春スペシャルの撮影では、福井ロケを大々的に敢行しました。
波しぶきが岩にあたって砕ける様が壮観のサスペンスの聖地「東尋坊」、厳しい自然の中に屹立する古い村の家並み、そして、福井県立恐竜博物館。
今回の大きな「科学」のみどころのひとつが、恐竜です。そしてこの恐竜博物館、恐竜の展示規模は世界屈指のレベルを誇るすごい博物館なんです。福井県は恐竜の化石発見の地として有名で、フクイサウルス、フクイラプトル、フクイティタンといった「福井」を冠した恐竜が存在するほど。太古のロマンあふれる恐竜の世界もぜひご堪能ください。
そんな、みどころ盛りだくさんの新春スペシャル。スタッフ、キャスト一同、いつもと違う「科捜研の女」を試行錯誤しながらも楽しんで、そして必死に作り上げました。その楽しさと熱とがみなさまに伝われば幸いです。
あっという間の2時間10分、お楽しみに。
(文責・中尾亜由子)