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科捜研の女14

DATA
新春スペシャル放送決定! 1月18日 日曜 よる9時 ~11時10分
放送は終了いたしました。ありがとうございました。

EPISODE GUIDE

第5話 国会議員と警察犬
2014年11月13日放送

川べりでゼネコン社員の刺殺体が発見された。
男の身辺を捜査する土門刑事(内藤剛志)らは、あるゼネコン談合告発事件にたどりつく。
事件の裏には若手の国会議員、長谷部伸弥(河相我聞)の存在があった。
迫る捜査陣に対して涼しい顔で自らの靴や指紋、DNAまでも提出する長谷部議員。
マリコ(沢口靖子)は殺害現場に残されていた下足痕が長谷部議員のものであることを突き止め、土門刑事は議員の逮捕状請求に踏み切った。
だが証拠不十分だと考えた藤倉刑事部長(金田明夫)はさらなる確証を求め、警察犬の出動を命令する。
こうして警察犬担当の香坂怜子(伊藤かずえ)と警察犬ジンクス号による捜査が始まるが、彼らが出した答えは「長谷部は犯人ではない」というものだった。
マリコたちは冤罪を作ってしまうのか――

みどころ

今回の見どころは、まずはなんといっても、警察犬です。
賢い警察犬ジンクス号を演じたのはナナちゃんという名前のシェパードなのですが、本当にかわいくて、賢いのです。地面をくんくんしながら歩いて、歩いて、踏切を待って、自動ドアを開けて、また歩いて歩いて…そしてクライマックスには犬好き悶絶必至の貴重な瞬間をとらえたカットがありますよ。お見逃しなく!

そして今回、前シーズンから続いてきたマリコ・土門VS藤倉刑事部長の戦いに大きな転機が訪れます。これまで、なんだかんだ事件を解決に導いてきたからこそ大目に見られていたマリコたちの「暴走」が、ついに壁にぶつかります。
「マリコが負ける日」がついに訪れるのか――

それにしても今回、とても変わったお話です。
脚本家の櫻井武晴先生でならではのエキセントリックな構成、あっと驚く展開。
確実にある「チャレンジ」を行った回だと思っています。
ミステリードラマファンの皆様、ぜひその目で確かめて、感想を教えてください。

こぼれ話

殺人ゴミ屋敷、いかがでしたか?
このゴミ屋敷企画が立ち上がった時、脚本家の李先生や私たちプロデューサーチームの中で思い描いていた必須シーンが、「一軒分のゴミを全部鑑定する科捜研」でした。
科学はこれまで、膨大な量の物や情報を驚くほど短時間で処理することのできる数々の「発明」を生み出してきました。
かっこよくて、スマートで、近未来的…でも、科学はきっとそれだけではありません。
「発明」や「発見」にいたるまでの、驚くほど地道で気が遠くなるような作業もまた、科学のだいじな一面ではないでしょうか。
そしてそういった泥臭さこそ、今回のゴミ屋敷編で描きたかったもののひとつなのです。
膨大なゴミの山の中からたった一粒のそば殻を探し当てる。干し草の山の中から一本の針を探せという無理難題を命じられた、おとぎ話のかわいそうなお姫様を彷彿とさせます。
でも我らがマリコ姫は不屈の精神で夜通しゴミの山と格闘し、ついにひとかけらの真実を探し当てるのです。
実際あの「徹夜のゴミ鑑定大モンタージュ」の撮影は深夜に及びましたがその苦闘の甲斐あって、マリコをはじめとした科捜研メンバーの「汗」をあますところなく描き切った、生命力あふれるシーンになったと思います。

そして現場が盛り上がったのは、有薗芳記さんの女装シーン。
「この役を演じられるのは有薗さんしかいない!」という監督たってのラブコールで実現した今回のキャスティング。有薗さんの怪演、見事なものでした。滑稽で、同時に、哀しい。人生のおかしさ、ペーソスを切に感じるシーンとなりました。

今回のもう一つの科学鑑定の目玉は、粘土による復顔。
プロフェッショナルの方に教えを乞いながら、スタッフルームには監督お手製の「復顔マニュアル」が掲げられ、みんなで猛勉強しました。
まず頭蓋骨に義眼を入れ、顔面に20数箇所定められているポイントごとに粘土を貼り付けていきます。各ポイントごとに日本人の皮膚の平均的な厚さが定められていて、この厚さに基づいて粘土を肉付けしていくのです。その後眉毛やまつ毛をつけ、ウィッグをかぶせて完成。
もちろん沢口さんもビデオを見て勉強し、実際に義眼をいれたり、粘土を貼り付けていく作業を撮影させていただきました。
何でもデジタル化される時代ですが、実際警察では今もこの粘土での復顔が主流なのだそう。ここでもまた一つ、「汗をかく科学」の魅力を体感していただけたのではないかと思います。

さて、現場では先週、日野所長こと斉藤暁さんの誕生日祝いが行われました。
沢口さんから花束が贈られ、スタッフ・キャスト一同からは似顔絵ケーキのプレゼント。この似顔絵ケーキ、今年は去年とテイストがちょっと違いますよ。フォトギャラリーを是非見てください。
斉藤さんには、顔の部分を丸ごと切り分けて、楽屋にお届け。
2日に分けて食べてくださいました。
所長、いつまでも科捜研チームをあたたかく見守ってくださいね。

それではまた来週。
ついつい微笑みがとまらない、警察犬の回。お楽しみに。

(文責・中尾亜由子)

PAST EPISODE 過去のエピソード

「『科捜研の女』 新春スペシャル放送決定!」
2015年1月18日 日曜 よる9時 ~11時10分
監督:森本浩史 脚本:戸田山雅司
「「科捜研の女」年末スペシャル放送決定!」
2014年12月21日(日)
監督:兼﨑涼介 脚本:櫻井武晴
最終話「白昼の殺人雨」
2014年12月11日
監督:田﨑竜太 脚本:櫻井武晴
第8話「疑惑の解剖ドクター」
2014年12月4日放送
監督:田﨑竜太 脚本:櫻井武晴

INFORMATION 番組情報

CAST <京都府警・科学捜査研究所>
榊 マリコ/沢口靖子
宇佐見裕也/風間トオル
相馬 涼/長田成哉
涌田亜美/山本ひかる
日野和正/斉藤 暁

<京都府警・刑事部>
土門 薫/内藤剛志
木島修平/崎本大海
藤倉甚一/金田明夫

<洛北医大>
風丘早月/若村麻由美

STAFF 【脚 本】
 戸田山雅司 櫻井武晴
 真部千晶 李正姫 岩下悠子

【音 楽】
 川井憲次

【監 督】
 田﨑竜太 森本浩史 石川一郎 兼﨑涼介

【ゼネラルプロデューサー】
 井圡隆(テレビ朝日)

【プロデューサー】
 藤本一彦(テレビ朝日)
 塚田英明(東映)
 中尾 亜由子(東映)
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