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映画『日本で一番悪い奴ら』主演・綾野 剛が英語でスピーチ!第15回ニューヨーク・アジア映画祭<ライジング・スター賞>授賞式 レポート!

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2016.06.30

綾野 剛主演、映画『凶悪』の白石和彌監督待望の最新作『日本で一番悪い奴ら』が絶賛公開中です。この度、主演の綾野 剛が、第15回ニューヨーク・アジア映画祭のライジング・スター賞を受賞し、現地時間6月28日(火)ニューヨークのリンカーンセンターにて行われた授賞式に、綾野と白石和彌監督が登壇しました。

映画『日本で一番悪い奴ら』公式サイト

第15回ニューヨーク・アジア映画祭のオープニング作品として上映された本作。主演の綾野が、“これからの世界的な活躍を期待する俳優”に贈られる<ライジング・スター賞>を受賞しました。授賞式会場は上映を待ち望む幅広い世代の男女で満席。映画祭ディレクターのサミュエル・ジャミエール氏が綾野と白石を呼び込むと、大きな歓声が巻き起こりました。

今回がニューヨーク初上陸となる綾野は、「会場の皆様、本日はご来場頂きありがとうございます。ニューヨーク、最高です!」と英語で挨拶。観客からは歓迎と祝福の拍手が鳴り響きました。さらに綾野は受賞に際して、「非常に光栄な賞を頂き、大変嬉しく思っております。私個人が、この賞を受賞したとは考えておりません。この『日本で一番悪い奴ら』という作品が評価され、私が代表として、今日この賞を頂いたのだと思っております。この作品に、白石監督に、そして本日この場にお越しくださった会場の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました」と感謝を述べました。

メガホンを取った白石は満席の会場に向けて、綾野のことを「ビッグスター!」と紹介。「映画の中ではたくさん悪いことをしていますが、そのおかげで、この作品と綾野 剛が、この場にいます」と挨拶して会場を沸かせました。

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そして、授賞式に続いて同会場にて公式上映が行なわれました。日本警察史上最大の不祥事と呼ばれる事件を題材にした本作ですが、エンタメ性の高さと、現実離れしたキャラクター展開によって上映中は絶えず笑いが起こり、本編後半では悪に染まった諸星と同調するように観客は物語に引き込まれている様子でした。上映が終了するや、場内からは拍手が起こり、客席で観客とともに鑑賞していた綾野と白石監督が紹介されると、さらに割れんばかりの拍手と賛辞が向けられました。

ティーチインに登場した綾野は「笑いながら楽しんで観ていただいたことに、とても感銘を受けています。ある出来事をきっかけに物語は重厚感を増していきますが、会場のリアクションもそれに応じて呼吸しているようで、そこは日本の劇場と似ていると感じました」と語り、白石監督は「聞くところによると、ニューヨークでも警察の不祥事などがあるようですし、ギャングもいる。そのような環境で、どう観てもらえるのか不安でしたが、楽しんでもらえて安心しました」と安堵の表情を浮かべました。最後に綾野は、「大変栄誉ある賞をいただきまして、感謝しかありません。今回ニューヨークに来て、たくさんのパワーをいただきました。エンターテインメントのありとあらゆる可能性に満ちあふれていて、この地で体感したことを自らの糧にして、今後の作品にも活かしていきたいと考えています」と締めくくると、会場からは盛大な拍手が贈られました。

コメント

綾野 剛(諸星要一 役)

Q:出演のきっかけについて

白石監督の前作『凶悪』に非常に感銘を受けました。オファーをいただいたときは、お受けしたい気持ちでいっぱいでした。プロットの1ページ目には、「拳銃200丁/覚せい剤120キロ/大麻2トン/日本で一番悪い奴ら/白石和彌監督」と書いてあり、これは面白くなると強い手応えを感じました。

Q:原作者である稲葉圭昭氏に関して

不謹慎な表現になってしまうのかもしれませんが、非常にピュアな方であると感じました。その、ある種の純粋さから正義と悪の狭間で揺れ、紙一重なところでああいった結果を生んでしまったのではないかと感じました。

Q:役づくりについて

1人の男の26年間を演じるにあたり、その時代に応じて体重を10キロ増減させました。これは肉体的にはハードでした。特に自分より年齢が上の時代を演じる際は、顔をむくませるために顔にウィスキーを塗ったり、加齢臭を纏う方法はないかと歯垢を蓄えるなど、思いつく限りのことを全てしようと思っていました。

Q:印象深いシーンはありますか?

黒岩、太郎、ラシード、Sの3人との撮影は、疑似家族のような関係性で、皆でカニを食べたり、アイスを食べたり、あるで青春映画のようで、思い返すと胸が熱くなります。

白石和彌(監督)

Q:綾野のキャスティングについて

原作者は柔道の有段者で、肉体的に強い人をイメージしていましたが、実際にご本人とお会いして感じた“色気”を大切にしようと、綾野さんへのオファーを決めました。

Q:即興で演出したシーンはありますか?

諸星がやらせ逮捕をする際に記念写真を撮影するシーンです。元々このシーンは脚本にはありませんでしたが、原作者に当時の記録写真を見せていただいたとき、同じようなシチュエーションで記念写真を撮ったものがあり、インスピレーションを受けて急遽現場で取り入れました。

サミュエル・ジャミエール(ニューヨーク・アジア映画祭ディレクター)

本作で目の当たりにした綾野さんの妥協のない演技が、本年の「スクリーン・インターナショナル」のライジング・スター賞授賞の決め手でした。綾野さんがこれまで演じてきた全ての役柄に、自制と無謀が共存した本作が加わることで、彼のキャリアが完成したといえます。組織的権力の中心にはびこる腐敗を妥協することなく描写した壮絶な主人公の半生は、深作欣二の『仁義なき戦い』のような往年の傑作を想起させます。このような生々しいエネルギーをスクリーンに呼び戻してくれる作品と俳優を発見できたことにワクワクする気持ちが止まりません。

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映画『日本で一番悪い奴ら』は全国の劇場にて大ヒット公開中!

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