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映画『海難1890』クランクアップ報告会見 レポート!

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2015.07.10

12月5日(土)公開の日本・トルコ合作映画『海難1890』の撮影が無事終了し、7月9日(木)ザ・プリンスパークタワー東京にてクランクアップ報告会見が行われました。当日は、出演の内野聖陽、トルコ人メインキャストのケナン・エジェ、忽那汐里、夏川結衣、宅間孝行、永島敏行、監督の田中光敏が登壇し、撮影中の印象的な出来事や作品への思いを語りました。

会見冒頭、多田憲之当社代表取締役社長及びトルコ共和国のアフメト・ビュレント・メリチ駐日大使による挨拶のあと、安倍晋三内閣総理大臣及びトルコ共和国のレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領からのビデオメッセージも上映されました。

安倍晋三内閣総理大臣コメント

本年は日本・トルコ友好関係の原点である、エルトゥールル号事件から125年となる記念すべき年です。1890年、当時の日本人は和歌山の串本町で遭難したエルトゥールル号のトルコ人乗組員を救いました。その95年後、1985年にはイラン・イラク戦争の中、ミサイル攻撃の最中に、テヘランに取り残された日本人をトルコ人がわざわざ航空機を派遣して救ってくれました。この2つの出来事は現在の両国の信頼関係の礎です。

今回、製作されている本作により、後世に確実に語り継がれることになるでしょう。そして両国民の絆をさらに強くすることでしょう。現在、日本とトルコの協力関係は大変緊密かつ強固です。特に近年、日本国民のトルコに対する関心はますます高まっており、トルコに進出する日本企業も急速に増加しています。私自身も、総理大臣就任後、2度トルコを訪問しました。エルドアン大統領も昨年はじめに、日本にお越しいただいています。

両国が力を合わせて製作する本作により、両国民の感動と共感が生まれ、さらに友好が深まることを期待しています。

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その後、日本とトルコの友好の原点となったエルトゥールル号を、映画撮影のためにトルコ側の職人が設計し、日本側の職人が復元した約17分の1ミニチュアが、キャストとともに登場!12月5日(土)に近づいた航海(公開)の前途を祝うにふさわしい、豪華な会見となりました。

コメント

内野聖陽(エルトゥールル号編:田村元貞 役)

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私はこの作品で、田村という架空の医者を演じています。エルトゥールル号事件についてはテレビで見て少し知っていたのですが、日本人には知らない方が多いので、この作品はとても良い機会だと思いました。次の世代に誇れるような作品になると思ったので、監督にはふたつ返事で「参加したい」とお伝えしました。役作りにおいては、事件に関する資料を見せていただく中で、当時実際に活躍された医師の心意気や良心が存在していることを感じたので、田村にもそれを投影させて演じました。東の日本、西のトルコがこんなにも深い友情で結ばれているのは、奇跡に近いことかもしれません。その裏には確実に、他者や家族を思う気持ちがあって、そんなシンプルな気持ちが彼らを突き動かしたのでしょう。本作を通じて、世界の人々にもそれが伝わったら素敵だと思います。

ケナン・エジェ(エルトゥールル号編:ムスタファ/テヘラン救出編:ムラト 役)

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(会場からの拍手に)ありがとうございます。(と日本語で答え)今日ここにいられることはとても幸せです。それと、すごく緊張しています(笑)。世界には、戦争や虐殺、差別がまだまだあります。そんな中でこの作品は友好と平和を描いているので、とても大切な作品になっていると思います。日本とトルコだけでなく、世界にメッセージを送れる作品です。この作品に参加して、自国を代表できることを誇りに思っています。改めて、日本の皆様にお礼を申し上げたいです。この素晴らしい物語を守って、トルコと組んでこのプロジェクトを実現していただき、本当にありがとうございます。

忽那汐里(エルトゥールル号編:ハル/テヘラン救出編:春海 役)

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本作で、私とケナンさんは日本とトルコの2国で撮影し、2役を演じました。それぞれ別の人物ではありますが、何世代に渡っても、人を思う気持ちや絆が受け継がれていることを感じながら、責任感を持って演じました。トルコでは、撮影の合間に街を歩いていると皆さんからあたたかいお言葉をいただきました。撮影していることをご存知の方が多かったようです。スタッフ・キャストが皆、文化の違いや色々な壁を乗り越えて一緒にこの作品を作れたことを誇りに思います。

夏川結衣(エルトゥールル号編:お雪 役)

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遊郭で働く遊女、お雪を演じました。お恥ずかしい話ではありますが、私は出演のお話をいただくまでエルトゥールル事件のことを知りませんでした。日本には、まだまだ私のように知らない方がたくさんいらっしゃると思います。この映画を通じて皆さんに知ってもらって、人間愛や、国・人種に関係なく人が人を助けることの重要さを感じてもらえたら嬉しいです。

宅間孝行(テヘラン救出編:木村 役)

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私はトルコでの撮影に参加させていただきました。たくさんのエキストラの方々が参加され、そのスケールの大きさに圧倒されました。とても迫力がありましたし、私はもう現場に身を委ねるだけという感じで。本作は史実をもとにしていますが、脚本がとても面白く、エンターテインメントとしても楽しんでいただける作品になっていると思います。

永島敏行(テヘラン救出編:野村 役)

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私は、駐テヘラン日本大使館の大使を演じました。イスタンブールでの撮影には500~600名のエキストラの方が参加してくださったのですが、皆さん思い入れが強くて。在留邦人の方にお話を伺うと「義理人情にあつい方が多く、日本人の心情に似ている」とのことでした。その思いを芝居にも反映させ、集中を切らさずに演じてくださいました。1人1人の強い思いが詰まっている作品です。良心が集まれば、何かを変えていくことができるとこの作品の撮影を通じて感じることができました。

田中光敏(監督)

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まずは、トルコの国と国民の皆さんにお礼を申し上げます。日本とトルコ、両国で映画を1本撮ることができてとても嬉しく思います。完成までの6ヵ月間、のべ1万人のエキストラの皆さんに参加していただきました。友情という絆で両国が繋がれているからこそ出来たことだと思います。今編集作業を行っているのですが、1カット1カットに迫力があり、手ごたえを感じています。12月5日に皆さんにお届けできることを光栄に思います。

多田憲之(当社代表取締役社長)

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日本とトルコは、深い友情の絆で結ばれています。1890年、串本町の皆さんが寝食を忘れて救助し看病したエルトゥールル号事件。その後、テヘランに取り残された邦人をトルコ政府の尽力により救ってくれたイラン・イラク戦争時のエピソード。トルコの皆さんからの心温まる恩返しだと思います。この感動的なエピソードを、日本・トルコの合作映画として製作しました。この素晴らしい作品を全世界に届け、伝えていきたいと思います。

アフメト・ビュレント・メリチ駐日大使(トルコ共和国)

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今日はこのような良い機会に恵まれ、皆さんにお会いすることができてとても嬉しく思います。今年は日本とトルコの友好125周年であり、そんな節目の年に両国の友好関係を記念する様々な取り組みを行うことができて光栄です。日本とトルコの、世界に誇る友情を題材にしたこの映画が年末に両国で上映されること、そして本作が伝えているメッセージは、とても意義深いものです。真心をもとにした友情を、より多くの人に理解していただけることに期待したいです。今の世界において、このエピソードを世界中に届けることの意味は大きいと思います。

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