主演・佐藤浩市、ヒロインに本田 翼、共演に尾野真千子を迎え、直木賞作家・桜木紫乃原作『起終点駅 ターミナル』映画化決定!
- 2014.09.11
2013年「ホテルローヤル」にて第149回直木賞を受賞、北海道在住の作家として一躍ベストセラー作家になった桜木紫乃。デビューから一貫して、地元である北海道、特に故郷・釧路を舞台とする作品を発表してきました。 今回映画化が決定したのは、2012年に出版された6作から成る短編集「起終点駅 ターミナル」の表題作であり、彼女の代表作ともいえる「起終点駅 ターミナル」。愛を失った男・完治55歳。孤独で傷ついた女・敦子25歳。その年の差 30歳の男女が織り成す、淡きラブストーリーです。
――「終点駅」は必ず「始発駅」でもある。
そんな意味が込められた、一人の男の「再生」と「癒し」と再生の物語が、最高のキャストを得て、今まさに、北の国で“出発”しています。直木賞作家・桜木紫乃による傑作小説が待望の初映画化となります。
最果ての地で孤独に生きる主人公の弁護士・鷲田完治を演じるのは、佐藤浩市。これまで憧れの男性像を演じてきた佐藤にとっては、自らの人生への悔恨を背負い、人間の狡さ、汚さも内包した役柄で新境地に挑みます。さらに、完治の人生に大きな影響を与えるヒロイン・敦子役にはモデル・女優として活躍する本田 翼が決定。これまでにないシリアスな人生を抱える役どころとなり、女優としての新たな一歩に注目が集まります。佐藤、本田とも、釧路に長期滞在して本作の撮影に臨んでいます。
また、完治の元恋人・冴子役には、話題作への出演が相次ぐ実力派女優、尾野真千子。
監督は、映画『小川の辺』などで卓越した人間同士の情感描写に定評のある篠原哲雄。
撮影は今年8月末にクランクインし、9月いっぱいかけて北海道釧路市周辺でオールロケを敢行。完治の家は原作により近づけるようオープンセットを建設し、感動の作品を丁寧に撮り上げます。
公開は、2015年秋を予定しています。
コメント
佐藤浩市(最果ての地で孤独に生きる弁護士・鷲田完治 役)
司法に罰せられない罪。人はいくつかの他人に言えない罪を抱えながら生きている。その過ちを誰かに許して貰う事も自身で許す事も叶わず。
初めてこの本を読んだ時の感想です。他人事のようにこの映画を観ながら、終わり近くでは、身につまされる切なさと、小さな救いのある映画になるよう釧路で頑張ってます。
本田 翼(完治の前に現れる若き女性・椎名敦子 役)
佐藤浩市さんとご一緒できる機会をいただき嬉しさと同時にプレッシャーも感じています。
また篠原監督からはリハーサルの際に敦子という役柄についてご指導いただき準備をしてきました。取り巻く環境や生い立ちは自分とはまったく違うものですが、椎名敦子が生まれ育った土地で演じることによりいつもと違う自分をみせられたらと思います。
尾野真千子(完治の人生に大きな選択を迫るかつての恋人・篠田冴子 役)
過去の人として、鷲田完治の中に色濃く残せるように頑張りたいです。
篠原組は2度目ですが、新たな尾野真千子が見せれたらいいなと思います。
篠原哲雄(監督)
釧路の地を、最果ての街と見据え、ここに留まっていた男が心の楔を解き一歩踏み出していく。そんな過程を佐藤浩市さんとがっつり向き合いながら撮ってます。いつもの浩市さんより色っぽくダメっぽく描きます。
桜木紫乃(原作)
初めての映像化です。登場人物それぞれが、誰に裁いてもらえるわけもない罪の意識を抱えて生きているお話です。人の心の起点と終点は、流れてゆく景色のなかに繰り返し現れては「明日」を生んでゆきます。小説書きの終点駅が映画人の起点駅になり、物語に新たな一歩の機会をいただけたことが嬉しいです。小説と映画、そして人と人の縁に感謝しつつ、新しい「起終点駅」を客席で静かに待っています。